住吉駅は東灘区の中心、兵庫県神戸市東灘区住吉本町一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・神戸新交通の駅である。駅周囲は商業施設が多く、六甲ライナーの乗り換え利用も多い。駅番号は神戸新交通はR01。
JR西日本の東海道本線と、神戸新交通の六甲アイランド線(愛称「六甲ライナー」)の2路線が乗り入れている。六甲アイランド線は当駅が始発駅である。
JR西日本の駅はアーバンネットワークエリア内であり、東海道本線は「JR神戸線」の路線愛称設定区間に含まれている。また特定都区市内制度における「神戸市内」エリアに属している。JR西日本の駅はICOCA、神戸新交通の駅はPiTaPa(スルッとKANSAI協議会)および各種「スルッとKANSAI」対応カードの利用エリアに含まれている。
島式ホーム2面4線(12両編成対応)を持つ地上駅であり、駅ビルを併設した橋上駅舎です。北口駅前は狭い。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。
構内には自動体外式除細動器 (AED)が1台設置されている。駅スタンプは、改札外のオープンカウンター式のみどりの窓口に設置されている。切符売場、券売機は5台。
JRの乗車券・定期券などで、券面の駅名が「(東)住吉」と表記されることがあるが、これは熊本県にある住吉駅(三角線)との区別のためである。(東)は東海道本線の東を指す。直営駅で、三ノ宮駅の被管理駅である。改札口の改札機は8台。
JR住吉駅プラットホーム
ホーム 路線 方向(線路) 行先 備考
1 ■JR神戸線 上り(外側線) 尼崎・大阪・京都方面 朝の快速の一部
2 ■JR神戸線 上り(内側線) 尼崎・大阪・京都方面
3 ■JR神戸線 下り(内側線) 三ノ宮・姫路方面
4 ■JR神戸線 下り(外側線) 三ノ宮・姫路方面 平日朝の快速の一部
日中時間帯は1時間あたり快速が4本、各駅停車が8本停車する。朝ラッシュ時の大阪方面は外側快速が8分間隔、各駅停車が4分間隔で発車する。
当駅に停車しない特急・新快速・貨物列車は、1・4番のりばを通過していく。停車列車は後述の列車を除き2・3番のりばに停車するため、1・4番のりばは基本的にロープをかけている。
1番のりばに停車する大阪方面の列車は、平日朝ラッシュ時のすべての快速と、土曜・休日ダイヤの朝の一部の快速のみである。
4番のりばに停車する三ノ宮・姫路方面の列車は、平日の朝の快速のみで、土曜・休日ダイヤで4番のりばに停車する列車はない。
1874年(明治7年)6月1日 - 官設鉄道の西ノ宮駅(現在の西宮駅) - 三ノ宮駅間に新設開業。客貨取扱を開始。
1895年(明治28年)4月1日 - 線路名称制定。東海道線(1909年より東海道本線)の所属となる。
1912年(大正元年)8月11日 - 南寄りに移転。
1923年(大正12年) - 構内拡張。
1926年(大正15年)11月 - 地下道完成。
1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物取扱が廃止。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
1988年(昭和63年)4月14日 - 橋上駅舎化。
1989年(平成元年)3月3日 - ターミナルビル完成。
1990年(平成2年)3月10日 - 快速停車駅となる。
1995年(平成7年) - 震災に伴い、一時的に全列車終着駅になる。
2003年(平成15年)11月1日 - ICカードICOCA供用開始。
駅が設けられる頃、この辺りは酒造地帯であったことから「汽車の煙のすすで酒が腐る」といった一種の鉄道忌避運動があったと伝える。しかし、村長が村民に説得を行った結果、村の中に線路は通され、神戸駅 - 大阪駅間鉄道開業の20日後に駅は設けられた。開業当時の駅舎は、英国風の赤煉瓦を用いた駅舎であった。
駅開設当初は、駅南方には人家も多かったが北側には何もないという状況であった。しかし、駅の開設によって急速に発展し、高級住宅街も造成されるようになった。その後、1892年には駅設置に反対していた酒造家が、今度は貨物の積み下ろしに便利なよう南西側に移設して欲しいといった請願を行った。この結果、1912年に南よりの現在地に駅は移された。
1934年7月20日に吹田駅 - 須磨駅間で電気運転が開始されたが、当初は当駅に電車が停車せず、9月20日になってようやく電車の停車駅になった。
電報略号 スミ
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度- 34,715人/日(降車客含まず)
-2012年-
開業年月日 1874年(明治7年)6月1日
備考 直営駅
みどりの窓口 有
神 神戸市内駅
2002年7月2日午前10時45分頃、当該駅ホームにて、約100km/hで通過中の新快速電車から赤い服を着た若い男がホームに飛び降り、その勢いからホーム端の鉄製フェンスに激突するも、何事も無かったように歩いて立ち去るという、単なる危険行為以上の不可解な事件が発生した。
問題の男は車両間の連結面にしがみついていて、そこから飛び降りたとおぼしい。男が歩き去る姿は現場で複数の利用客が目撃しており、新快速電車の乗客にも連結面にしがみつく男の姿を車内から目撃した者があった。更に男の激突したフェンスは衝撃を受け損傷を被っていたことから、男が住吉駅で列車飛び降りの挙に出たことは事実と見られている。兵庫県警は鉄道営業法違反で、改札から駅外に去ったらしい男の行方を探したが、2011年時点に至るまで男の消息は不明である。
人間が100km/h走行する列車にしがみついていて飛び降りた場合、その瞬間には列車の速度に近い慣性が身体に働いており、フェンスへの激突は通常であれば瞬間的な減速を伴って、飛び降りた者の身体に著しいダメージを与えることになる。そのような衝撃を受けた男が、即座に立ち上がって無事に歩き去ったという目撃情報は、通常ならあり得ないような事態であり、男の消息不明も伴って、奇怪な未解決事件となっている。