広島高速交通6000系電車は、広島高速交通(アストラムライン)で1994年の同線開業から使用されている、新交通システムの案内軌条式鉄道車両。
案内軌条式鉄道とは、走行路面上の中央または側壁にある案内軌条に案内輪をあてて、ゴムタイヤで走行する交通機関である。ゴムタイヤで走行するが鉄道の分類形態の一つである。 日本では鉄道事業法において鉄道、軌道法において軌道(案内軌条式)と定義され、法的には鉄道・軌道の一種となっている。
方式:Automated Guideway Transit(AGT):AGT(Automated Guideway Transit)とは、自動運転により専用軌道を案内軌条に従って走行する中量輸送の旅客輸送システムである。案内軌条に併設された側部の給電線より給電しモーターで走行する。したがって架線がないため沿線の景観を損ねにくいが、電源供給が側部になるため踏切は作れず、高架橋か地下トンネルの完全立体交差となる。また、大量輸送鉄道(都市高速鉄道)のような高速運転には適していない。
AGTの共通的な特徴として以下が挙げられる。
電気動力による走行
ゴムタイヤ車輪付き小型軽量車両による連結運転
高架ガイドウェイを設置
急曲線・急勾配に支障がない
自動(無人)運転が可能である
列車の運行管理はコンピュータにより一箇所で集中管理
最大輸送力は5000-15000人/h程度
高架構造物の荷重制限のため定員乗車を規定[要出典]
車輪にゴムタイヤを使用する方式が多く、走行による外部への騒音や振動が少なく、摩擦力の大きさを活かした急勾配路線も可能となるため、過密な都市内や幹線道路上に建設することも可能である。またバス同様に急加速急減速が可能なので短い駅間距離でも対応可能である。
また、技術的にも無人運転を前提に開発されたことから、無人運転の導入が容易で労務コストの低減や、その近未来的なイメージが大都市近郊の自治体などに注目され、一般の鉄道よりも簡易な公共交通機関として、郊外や港湾地域に造成されたニュータウンやオフィス街などの通勤・通学の足として建設が進んだ。現在では日本以外でも多く採用され、世界の大規模空港内の無人運転の旅客輸送システムとしても活躍している。
開業に際して製造された車両で、製造会社は新潟鐵工所(現 新潟トランシス)、川崎重工業、三菱重工業である。 「6000系」の名称は開業年の和暦(平成6年)から取られている。
車体の客用扉は1扉で、中央部に両開きのものがある。室内の客席はロングシート。
車両の制御方式は電機子チョッパ制御方式を採用している。全車電動車(0.5M)となっている。
6100形-6200形-6300形-6400形-6500形-6600形の6両編成で、全23編成が製造された。車番の百の位は車両番号で、下2桁が1 - 23の編成番号となっている。
2014年から第12編成がサンフレッチェ広島のラッピング車両となっている。「12」は、同クラブのサポーターの背番号に割り当てられている。
編成 6両固定
営業最高速度 60 km/h
設計最高速度 70 km/h
起動加速度 3.2 km/h/s
減速度 (常用)2.5 km/h/s
(常用最大)3.5km/h/s
(非常)4.5 km/h/s
編成定員 286 人
編成長 50,700 mm
車体長 先頭車 8,150 mm
中間車 8,000 mm
車体幅 2,380 mm
車体高 3,290 mm
編成質量 65 t
軌間 1,700 mm
案内輪間隔 2,900 mm
電気方式 直流 750 V