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京都駅

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京都駅は、京都府京都市下京区にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・東海旅客鉄道(JR東海)・近畿日本鉄道(近鉄)・京都市交通局(京都市営地下鉄)の駅である。

日本有数の観光都市である京都市の玄関となる駅であり、東海道新幹線の全列車が停車するほか、JRには北陸・山陰・関西空港・南紀方面、近鉄には奈良・橿原神宮・伊勢志摩など、各地を結ぶ特急列車が発着する。JRについては在来線特急の発着種類が日本一多い駅である(後述)。観光客はもちろん、京都市内あるいは各線乗換利用の通勤通学客も多く、1日平均の乗降人員が各社合計で67万人を超える日本でも有数のターミナル駅である。第1回近畿の駅百選に選定された。

乗り入れ路線は合計4社局が乗り入れている。
JR西日本 : 在来線各線 - アーバンネットワークエリアに属し、合計5方面の列車が発着する。東海道本線と山陰本線には同社による独自の路線愛称が付けられている。
東海道本線 - 当駅の所属線となっている。滋賀県方面は「琵琶湖線」、大阪方面は「JR京都線」の愛称で案内されている。
1駅隣の山科駅から分岐する湖西線の列車もすべて当駅へ直通している。
山陰本線 - 当駅が起点。園部駅まで「嵯峨野線」の愛称で案内されている。
奈良線 - 正式な起点は反対側の木津駅だが、列車運行上は当駅が起点となっている。


JR東海 : 東海道新幹線 - 全種別全列車が停車する。
近畿日本鉄道 : 京都線 - 当駅が起点。当駅と奈良とを結ぶ路線であり、JR西日本の奈良線と競合関係にある。駅番号として「B01」が付与されている。
京都市交通局 : 京都市営地下鉄烏丸線 - 駅番号として「K11」が付与されている。
JR西日本・JR東海の駅は特定都区市内制度における「京都市内」の駅であり、運賃計算の中心駅となっている。
当駅は、地上の駅に近鉄京都線が発着し、地下の駅に近鉄から京都市営烏丸線へ直通する列車が停車するため、地上と地下に同じ事業者・同じ路線の車両が停車する。
JR線、地下鉄線、近鉄線を区別するために、近鉄線は「近鉄京都駅」、地下鉄線は「地下鉄京都駅(烏丸線京都駅)」と呼ばれることが多い。

JR西日本の駅はICOCA、近鉄と地下鉄の駅はPiTaPaおよびスルッとKANSAI対応各種カードの利用エリアに含まれており、それぞれ相互利用可能な各カードにも対応している。JR東海の東海道新幹線の駅では、乗客が上記のカードのみを利用して自動改札機を利用することはできないが、新幹線の磁気乗車券や、EX-ICカードを在来線用のICOCAなどと組み合わせて使用することが可能となっている。

現在のJR在来線と東海道新幹線の駅は、かつては同じ日本国有鉄道(国鉄)の駅であったが、国鉄分割民営化後は在来線がJR西日本、新幹線がJR東海の管轄に分かれ、駅長もJR西日本とJR東海で別に配置されている。なお、JR西日本の駅は管理駅として山科駅を管轄するが、山科駅は地区駅長が配置され、一定の権限を持っている。夜間滞泊の設定もある。

ホームは、JR西日本管轄部分は「のりば」、JR東海管轄部分は「番線」と呼称する。
JR西日本在来線ホーム(0 - 10・30 - 34番のりば)
JR西日本の在来線各線は地上駅であり、東海道本線(JR京都線・琵琶湖線)・湖西線用の島式ホーム3面6線と単式ホーム1面1線、構内西側に山陰本線(嵯峨野線)用の頭端式ホーム3面4線、南側に奈良線用の頭端式ホーム2面3線(このうち1線のみ大阪方面に延びている)を持つ。各ホームは西側橋上駅舎と東側改札内地下通路で結ばれている。橋上駅舎から各ホームにはエレベーターが設置されている。
北側の烏丸中央口に面しているホームは、全長558mで日本一長いホームとして知られているが、0番のりば(旧1番のりば)のホーム自体の長さは323mであり、残りの部分は西端に切り欠きホームとして設けられている30番のりば(235m)である。この30番のりばは関西空港行きの特急「はるか」専用で、1994年9月の運転開始当初は「はるかホーム」という名称が付けられていた。なお、4代目の新駅ビル建設に際して旧1番のりばを取り壊し、現0番のりばのホーム拡幅に利用している。


以前は、運行管理上は、現0番線が2番線、現2番線が4番線、現7番線が11番線と呼ばれていたが、2002年の運行管理システムの導入の際に線路呼称を変え、運転線路名と旅客案内上ののりば名を一致させた。これに伴い、東海道本線上り通過線である1番線は、ホームとしては空番になっている。また、東海道本線の下り通過線は2002年の運行管理システムの導入の際に廃止されており、当駅を通過する吹田方面行きの貨物列車は6番または7番のりばを通過する。


西側にある山陰本線ホームは、以前は「山陰1・2番のりば」、1989年の増設後は「山陰1 - 4番のりば」と呼ばれており、機回し線(電化後に撤去)が敷設されていたが、1994年12月にホーム番号の呼び名が整理され、「はるかホーム」を含めて30 - 34番のりばと呼ぶようになった。30番台にしたのは、山陰本線の「さん」にかけたものである[12][。34番のりばは、日本一大きい数字のホーム番号である。
旧駅ビル時代は待合室が存在したが、その後長らくは、6・7番のりばにある小さな列車待ちスペース以外は、待合室は存在しなかった。2008年3月中旬、長距離列車の発着の多い0番のりばにも待合室が設置された。

JR東海新幹線ホーム(11 - 14番線)
JR西日本の各ホームの南側に、東海道新幹線用の島式ホーム2面4線を持つ高架駅である。全営業列車が停車するため通過線はない。
なお、新幹線ホーム(および新幹線車内)の乗り換え案内放送では、かつては地下鉄線はアナウンスされなかったが、2015年3月14日のダイヤ改正と同時にアナウンスされるようになった。


各ホームにはエレベーターが設置されており、11・12番線のエレベーターは1階の新幹線八条口まで繋がっている。
一部相互発着を行う列車がある。

のりば
方面表記は2015年4月現在の「JRおでかけネット」の駅構内図に即している。また、特急列車専用ホームは、当該特急の直通路線名で案内されているのでそれに合わせた。
基本的に、0 - 3番のりばが東海道本線上り(湖西線直通を含む)、4 - 7番のりばが東海道本線下り、8 - 10番のりばが奈良線、30番のりばが関空特急「はるか」、31番 - 33番のりばが山陰本線、11・12番線が東海道新幹線上り、13・14番線が同新幹線下りに用いられている。

JR西日本 在来線ホーム
のりば 路線 行先 備考
0 高山線 特急 高山方面
北陸線 特急 福井・金沢方面
中央線 特急 名古屋・長野方面
A 琵琶湖線 特急 大津・草津・米原方面
C 草津線 大津・草津・貴生川・柘植方面
B 湖西線 堅田・近江今津方面
2・3
A 琵琶湖線 大津・草津・米原方面 一部0番のりばから
4・5 A JR京都線 高槻・大阪・三ノ宮方面 一部は6・7番のりばから
6・7 W きのくに線 特急 白浜・新宮方面
智頭急行線 特急 鳥取・倉吉方面
A JR京都線 特急 新大阪・大阪方面
S 関西空港線 特急 関西空港方面 米原・草津方面からの直通列車
8 - 10 D 奈良線 宇治・奈良方面
30 S 関西空港線 特急 関西空港方面 当駅始発の列車
31 E 嵯峨野線 特急 福知山・城崎温泉・東舞鶴・天橋立方面 一部は30番のりばから
32・33 E 嵯峨野線 亀岡・園部・福知山方面 一部は31番のりばから
34 E 嵯峨野線 (京都止まり) 降車専用ホーム
JR東海 新幹線ホーム
番線 路線 行先
11・12 ■ 東海道新幹線 名古屋・東京方面
13・14 新大阪・博多方面

琵琶湖線の新快速・普通と、大阪方面から湖西線に直通する列車は基本的に2番のりばを使用するが、平日朝ラッシュ時の一部の新快速(琵琶湖線・湖西線とも)と、夕ラッシュ時に琵琶湖線経由で草津線に直通する普通列車は0番のりばからの発着となる。3番のりばは湖西線普通列車(および始発の快速)と、当駅で新快速を待避する琵琶湖線普通列車が使用する。
JR京都線方面の列車は、普通は主に4番のりば、新快速・快速(高槻駅から快速となる普通も含む)は主に5番のりばから発車する。ただし、朝ラッシュ時の新快速は6・7番のりばから発車する。


特急列車については関空特急「はるか」を除き、「サンダーバード」・「びわこエクスプレス」は0番のりば、「スーパーはくと」・「くろしお」・大阪行きの「サンダーバード」は6・7番のりばを使用する。
関空特急「はるか」は通常、行き止まりの30番のりばを使用するが、米原・草津発の列車に限り6・7番のりばを使用する。
0番のりばは、「スーパーはくと」・「くろしお」などの当駅終着列車も到着し、列車によっては「はるか」用の30番のりばに到着するものもある。
6・7番のりばは琵琶湖線・湖西線・草津線・奈良線からの当駅終着列車も到着する。その多くは京都総合運転所への回送になる。
2006年まで運行された東京発の寝台特急「出雲」は、東海道本線から山陰本線への直通が2番線以外では不可能なため、2番のりばを発着した。また、大阪方面から奈良線へ直通する臨時列車は、2・3番のりばを使用する。

在来線
JR京都線・琵琶湖線
日中時間帯は1時間あたり新快速・普通(大阪方面行きは高槻駅から快速)とも4本が発着する。土曜・休日の11・12時台は各駅停車の普通(当駅折り返し)が4本停車する。朝ラッシュ時の大阪方面は新快速・快速(当駅の次は長岡京駅に停車)・各駅停車の普通ともそれぞれ8分間隔で発車する。夕方ラッシュ時は新快速が7分半間隔、普通が8本(4本は当駅止まり)停車する。
湖西線
日中時間帯は1時間あたり4本(新快速を含む。土曜・休日は5本)発着する。朝時間帯の到着は本数が多い。夕方は4本(19時台は5本)発車する。
嵯峨野線
日中時間帯は1時間あたり快速が1本、普通が3本発着する。朝晩は福知山駅始発・終着列車の設定がある。
奈良線
日中時間帯は1時間あたりみやこ路快速が2本、普通が4本発着する。朝晩は区間快速が発着する。



発着する在来線優等列車
当駅は、山陰方面へ向かう「スーパーはくと」、関空特急「はるか」、山陰本線経由で北近畿方面へ向かう各種特急の起点となっている(ただし、「はるか」の一部は米原駅へ直通する)ほか、南紀方面の特急の一部も当駅まで乗り入れてくる。また、大阪駅発着の北陸・信州方面行きの特急も停車する。
北陸方面
特急「サンダーバード」(大阪駅 - 金沢駅・和倉温泉駅)
東海道・中央・高山線方面
特急「しなの」(大阪駅 - 長野駅。2016年3月26日のダイヤ改正前日まで)
特急「ひだ」(大阪駅 - 高山駅。大阪発着列車には富山直通はない)
特急「びわこエクスプレス」(大阪駅 - 米原駅)
山陰方面(智頭急行線経由)
特急「スーパーはくと」(京都駅 - 鳥取駅・倉吉駅)
阪和線・きのくに線方面
関空特急「はるか」(米原駅・京都駅 - 関西空港駅)
特急「くろしお」(京都駅・新大阪駅 - 白浜駅・新宮駅)
北近畿方面(山陰本線・舞鶴線・北近畿タンゴ鉄道線経由)
特急「きのさき」(京都駅 - 福知山駅・城崎温泉駅)
特急「はしだて」(京都駅 - 福知山駅 - 天橋立駅 - 豊岡駅)

特急「まいづる」(京都駅 - 東舞鶴駅)

出入口
在来線の出入口は、北側地上に「烏丸中央口」、北側地下1階に「地下中央口」、南北自由通路に通じる西側橋上駅舎上に「西口」、地下自由通路に通じる地下1階に「地下東口」、南東側地上に「八条東口」、山陰線ホームからアクセスできるビックカメラJR京都店二階に「西洞院口(にしのとういんぐち)」がある。
新幹線の出入口は、南側地上に「新幹線八条口」、南東側地上に「新幹線八条東口」、新幹線コンコース西側に「新幹線中央口」がある。在来線と新幹線は「新幹線中央乗換口」と「新幹線東乗換口」を介して乗り換えできる。
乗り換えは、烏丸口のバス利用者は「烏丸中央口」、八条口のバス利用者は「八条東口」「新幹線八条口」など、在来線⇔近鉄線は西口、在来線⇔地下鉄は地下東口、新幹線⇔近鉄線は新幹線中央口、新幹線⇔地下鉄は新幹線八条東口が至近である。
他の京都市内にある各線の駅や大都市の主要駅と比べると、烏丸中央口は駅前のターミナル(バス・タクシー)が広くゆとりがあるのが特徴である。

京都駅ビル(JR西日本)
京都駅は巨大な空洞で構成される
京都駅の駅舎のうち、JR西日本の烏丸中央口側のものを「京都駅ビル」と呼ぶ。地上16階、地下3階 (高さ60m)、敷地面積38,000m²、延床面積は238,000m²、東西の長さは470mにのぼり、鉄道駅の駅舎としては日本有数の規模である。1997年に完成し、新しい京都市の顔となりつつある。
現在の駅舎は4代目に当たる。1915年、大正天皇の御大典に併せて古典様式の2代目駅舎が渡辺節の設計により建築されたが、1950年失火により焼失、その後1952年に鉄筋コンクリート造の近代的な3代目駅舎が竣工した。しかし、駅が発展するとともに増築に次ぐ増築を重ねたため、地下街を含む商店街や連絡通路などを含めると構内の構造は複雑化し、不便なものになっていた。また駅舎本体にも老朽化に伴う種々の問題が生じて来た。そこで、抜本的対策として駅ビルの新築が計画された。これは1994年の平安遷都1200年記念事業の一環でもあった。
なお、ホーム南側(八条口側)にはJR東海の駅舎があるが、これは新幹線開通時に建設されたもので近鉄・新幹線のホーム下にあり、規模は小さく、新しい京都駅ビル建設の際も南北自由通路の設置やJR線と近鉄線の改札を完全分離化したことと、在来線の自動券売機が八条東口に集約され、JR東海の機種(地紋がJR東海の物で、左上に□に「海」の記述がありながら「西日本会社線」と表記)から烏丸口と同様のJR西日本の機種に変更されたこと以外は大きな変更はなかった。なお、駅ビル建設後も数年ほど八条東口の在来線時刻表はJR東海様式だったが、これも2015年現在はJR西日本の様式に変更されている。


京都駅ビルの設計
京都駅ビル(JR西日本)は、日本の鉄道駅舎としては異例の国際指名コンペ方式で行われ、新駅ビル設計者には原広司、安藤忠雄、池原義郎、黒川紀章、ジェームス・スターリング、ベルナール・チュミ、ペーター・ブスマンの7名の複数の建築家が指名された。設計審査の結果、先ず原広司案、安藤案、スターリング案の3案に絞り込まれ、さらなる協議を経て、原広司案が最終案として採用された。京都駅周辺は高さ120mまでの建築物が建築可能となる特例措置が設けられているが、高さ制限の緩和は古都の景観を損なうものとして反対意見も根強かったため、建物の巨大さ、高さに起因する圧迫感を回避し、いかに周辺環境との調和を図るかが作品の評価のポイントとなった。採用された原広司案は、最大高さを60mに抑えた上で、南北方向の道路に合わせて建物を分割して視線を通すなど、圧迫感を回避するような配慮が随所に見られる。
採用にいたらなかった諸案の概要は次の通り。


安藤忠雄案:線路上に巨大な屋根を架けてその上を広大な広場とし、さらにそこをまたぐようにして羅城門をイメージした逆凹字形の駅舎を建設する。
ペーター・ブスマン案:屋根部分を長大な弓形に湾曲させ、北面には京都の町屋を意識して高さ31mに揃えた軒先線を設ける。
池原義郎案:烏丸通の正面側を巨大な門形とし、そこから中央部に向かって階段状に高さを下げ、さらに西側に向かって上昇させる。
黒川紀章案:羅城門を意識した高さ120mの門型の超高層建築。圧倒的な重量感と黒色の配色の威圧感が賛否両論を呼んだ。
ジェームズ・スターリング案:空間を3分割し、西側に高さ120mの円筒形のホテルを建てる。
ベルナール・チュミ案:駅舎を南北に分割し、北側は31mのスカイラインを強調してその上に「京の七口」を意識した7本のタワーを建てる。南側は45mのスカイラインで揃える。

京都駅ビルの構造:京都駅ビルは、東側にホテルグランヴィア京都、西側に百貨店のジェイアール京都伊勢丹が位置する。その間の中央コンコースは、4000枚のガラスを使用した正面と大屋根で覆う広々とした吹き抜け(横幅147m、奥行29m、高さ50m)になっている。吹き抜けの最上部には地上45mの空中径路が通っている。
中央コンコースの巨大な吹き抜け空間は、映画『ガメラ3 邪神覚醒』ではガメラとイリスの決戦の舞台とされた。
吹き抜けから東西へは渓谷状の階段が設けられている。伊勢丹側の大階段は段数171段、高低差は11階建てビルに相当する35m、全長は70mある。大階段はコンサートや、毎年2月の「JR京都駅ビル大階段駆け上がり大会」(主催:KBS京都)などイベント会場としても利用されるほか、カップルや観光客の憩いの場ともなっている。また、非常時の避難経路となることも想定されている。


京都駅ビルの延床面積238,000m2の内訳は、駅施設が約12,000m2、ホテルグランヴィア京都が約70,000m2、百貨店などの商業施設が約88,000m2、「美術館・えきKYOTO」などの文化施設が約11,000m2、駐車場が約37,000m2、行政関係施設などが約38,000m2、となっている。他都市の大規模な駅ビルの場合、面積のかなりの部分を企業向けの賃貸オフィスに割いていることが多いのに対して、京都駅ビルはそうした部分をほとんど持たない。
その後、嵯峨野線ホーム亀岡寄り側付近は京都駅NKビルが増築され、新しく改札口(西洞院口)を設けた。この改札口は、同ビルに出店した家電量販店ビックカメラ京都店の内部に取り込まれている。

建築・設計
建築設計:原広司 / アトリエファイ建築研究所
施工:京都駅ビル建設工事JV(大林・鉄建・大鉄他JV)
竣工:1997年
用途:駅舎・複合施設
構造:鉄骨造+鉄骨鉄筋コンクリート造
階数:地上16階、地下3階 (高さ60m、横幅470m、奥行80m)
敷地面積:38,000m2
建築面積:32,400m2
延床面積:238,000m2

現在の駅ビルが完成すると同時に、接近メロディが西武鉄道西武秩父駅の発車メロディとして使われていた曲と同じものに変更された。なお、導入後しばらくは発車時にもメロディが鳴動していたが、運行管理システム整備後は廃止されるとともに、次列車案内の際にJR神戸線で使われているサイン音と同様のものが使用されるようになった。
現駅舎には、2・3代目駅舎には存在しなかった駅名を示す看板(「京都」)が掲出されている。
南北自由通路を南(または南西)に八条通を跨ぐ形で延伸する計画があったが、財政難などの理由で頓挫した。

バス路線
南東北・関東・中部・中国・四国・九州方面の高速バス路線が発着している。また市内を縦横に結ぶ市内バスの起点や市内定期観光バスの出発地でもあり、多数のバスが発着している。

沿革
開業は1877年(明治10年)2月6日。 当初は、新橋駅 - 横浜駅間の鉄道に続いて2番目に開業した、神戸駅 - 当駅間鉄道の終着駅であった。
路線形状の都合や用地買収の楽な寂れた地域だったという理由から、旧来の繁華街である三条通などからは遠く離れた八条通付近に当駅が設置された。初代の駅舎の位置は現駅よりやや北側で、1914年(大正3年)に線路を付け替えて現在地に新駅が建設されるまで使用された。跡地は駅前広場の一部にあたる。
後に当駅から大津駅までの鉄道も開業するが、この時のルートは東山にトンネルを開削するだけの技術がまだなかったことから、現在のJR奈良線を稲荷駅周辺まで南下した後、現在の名神高速道路が走っている敷地を通って、大津駅へと向かうものとなった。
その後山陰本線が開通し、後に近鉄京都線となる奈良電気鉄道や、市内の路面電車(京都市電)も乗り入れるようになり、当駅周辺は急速に発展していった。
1921年(大正10年)8月1日に東海道本線のルートが新逢坂山トンネル・東山トンネルの開通によって馬場駅(現:膳所駅) - 当駅間で変更・短縮されることになった際に、利便性を上げるため五条の市街地近くに駅を移設する案と、新しい市街地の開発を図るため当地の北部を経由するルートに変えて、二条駅が現在設けられている付近に新しい京都総合駅を設けようという案もあったが、市街地付近に線路を引き込むのは予算や用地・工事の面で困難であったことと、当駅付近で線路を迂回させるのはトンネル開通に伴う距離短縮効果を失わせるということから、どちらも立ち消えになった。


東海道新幹線の計画当初は、当駅を経由せずに京都府南部を短絡させて同地に新幹線の駅を設け、速達列車の「ひかり」は同駅を通過させる案となっていたが、自治体や地元財界、地元住民などの猛反発を受けたことから、当駅に新幹線ホームを併設して全営業列車停車に落ち着いた経緯がある。また「のぞみ」が登場した1992年(平成4年)3月、東京発の一番列車「のぞみ301号」は名古屋駅と当駅を通過していた。JR東海の本社所在地である名古屋では「名古屋飛ばし」として問題となったが、京都では観光に適さない時間帯の列車であることから、ほとんど問題視されなかった。

1997年(平成9年)11月29日のダイヤ改正で、この「のぞみ301号」は廃止されている。なお、計画中の中央リニア新幹線を京都駅も経由するように地元側が誘致活動を行っているが、周辺府県および市町村の首長からも基本計画にある奈良ルート支持が多勢を占めており、非常に厳しい状況に立たされている。
同じく現在計画中の北陸新幹線は「米原」「湖西」「小浜・京都」各ルート案の経由地であり、京都駅以西は大深度地下路線とすることも検討されている。

1876年(明治9年)9月5日:大宮通仮停車場(現在の京都貨物駅付近) - 向日町駅間の官設鉄道が仮開業。

1877年(明治10年)
2月5日:明治天皇を迎えて鉄道開業式を挙行。
2月6日:京都停車場(京都駅)開業。大宮通仮停車場を廃止。
1879年(明治12年)8月18日:官設鉄道が当駅から大谷駅まで延伸。この路線はその後大津駅(後の浜大津駅)まで延伸され、さらに後には東海道本線の一部となった。
1895年(明治28年)9月5日:奈良鉄道(現在の奈良線)が当駅 - 伏見駅間を開業させて乗り入れ。
1897年(明治30年)
4月1日:奈良鉄道の京都駅を七条駅として分離。
11月16日:京都鉄道(現在の山陰本線)が大宮駅(のちに廃止)から延伸して当駅に乗り入れ。
1905年(明治38年)2月7日:奈良鉄道が関西鉄道に事業譲渡。七条駅は関西鉄道の駅となる。
1907年(明治40年)
8月1日:京都鉄道が国有化。
10月1日:関西鉄道が国有化。七条駅は国有鉄道の駅となる。
1908年(明治41年)6月1日:旧・奈良鉄道の七条駅を当駅に統合。
1909年(明治42年)10月12日:国有鉄道の線路名称制定。新橋駅(のちの汐留駅) - 当駅 - 神戸駅間は東海道本線、旧・奈良鉄道の路線は奈良線、旧・京都鉄道の路線は京都線となる。
1912年(明治45年)1月31日:線路名称改定。京都線が山陰本線に編入される。
1913年(大正2年)6月21日:貨物の取扱いを新設の梅小路駅に分離。
1914年(大正3年)8月15日:2代目駅舎供用開始。1915年10月完成。


1921年(大正10年)8月1日:新逢坂山トンネル完成により、馬場駅(現・膳所駅 - 当駅)間を新線に切り替え。同時に奈良線旧線(伏見駅 - 当駅間)が廃止され、桃山駅 - 稲荷駅間に新線を建設し、東海道本線旧線(稲荷駅 - 当駅間)を奈良線に編入。
1934年(昭和9年)1月8日:駅構内で呉海兵団入営臨時列車の見送り客圧死事故(京都駅跨線橋転倒事故)。
1950年(昭和25年)11月18日:駅構内の食堂からアイロンの不始末により出火し、駅舎全焼。
1952年(昭和27年)5月27日:3代目駅舎完成。
1964年(昭和39年)10月1日:東海道新幹線が開業。
1970年(昭和45年)10月1日:東海道本線で新快速の運転が開始され、当駅が東側の起終点となる。
1985年(昭和60年)3月14日:日中の快速が高槻駅まで各駅に停車するのに伴い、この時間帯の当駅始発・終着の普通の運行を廃止。
1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、新幹線部分を東海旅客鉄道(JR東海)、在来線部分を西日本旅客鉄道(JR西日本)が継承。
1989年(平成元年)3月11日:山陰3・4番のりば(現在の32・33番のりば)増設。
1991年(平成3年)3月16日:奈良線用ホーム8・9番のりば増設。従来の8番のりばを10番のりばに呼称変更。
1994年(平成6年)
9月4日:山陰1番のりばを「はるかホーム」に、山陰2 - 4番のりばを山陰1 - 3番のりばに呼称変更。
12月3日:「はるかホーム」を30番のりばに、山陰1 - 3番のりばを31 - 33番のりばに呼称変更。
1997年(平成9年)
7月12日:4代目駅舎となる新・京都駅ビル完成。駅部分供用開始。同時に近鉄京都駅と改札を分離する。
9月1日:駅ビル開業を控えて日中の当駅始発・終着の普通の運行を復活。
9月11日:京都駅ビル全面開業。ジェイアール京都伊勢丹開業。

1998年(平成10年)11月4日:新幹線改札口に自動改札機を導入。
2002年(平成14年):1番のりばを0番のりばに呼称変更。
2003年(平成15年)11月1日:JR西日本でICカードICOCA供用開始。
2007年(平成19年)8月23日:JR京都駅NKビル開業。ビックカメラJR京都駅店が入店。店内に嵯峨野線ホームと直結する改札口の西洞院口を開設。
2008年(平成20年)2月13日:南北自由通路の西側橋上(西口改札前)に「スバコ(SUVACO)・ジェイアール京都伊勢丹」開業。
2009年(平成21年)7月20日:嵯峨野線当駅 - 丹波口駅間(京都駅構内は単線)が複線化。

電報略号 キト
駅構造 高架駅(新幹線)
地上駅(橋上駅)(在来線)
ホーム 2面4線(新幹線)
9面14線(在来線)
乗車人員
-統計年度- (JR西日本)-2014年-
193,972人/日(降車客含まず)
(JR東海)-2014年-
35,000人/日(降車客含まず)
開業年月日 1877年(明治10年)2月6日
乗入路線 5 路線
所属路線 ■東海道新幹線
キロ程 513.6km(東京起点)
◄米原 (67.7km)(39.0km) 新大阪►
所属路線 A 東海道本線(琵琶湖線・JR京都線)
(B 湖西線直通含む)
キロ程 513.6km(東京起点)
◄**山科 (5.5km)(2.5km) 西大路**►
所属路線 E 山陰本線(嵯峨野線)
キロ程 0.0km(京都起点)
(2.5km) 丹波口►
所属路線 D 奈良線
キロ程 0.0km(***京都起点)
(1.1km) 東福寺►
備考 JR西日本:直営駅(管理駅)
JR東海:駅長配置駅(管理駅)
みどりの窓口 有


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