小網町停留場(こあみちょうていりゅうじょう、小網町電停)は、広島市中区堺町二丁目にある広島電鉄本線の路面電車停留場。道が狭いため観音町停留場から小網町停留場までは、時速30kmで走行する。市内線で唯一安全地帯が設置されず、路面に直接乗場が描かれています。
本線はほぼすべての区間で道路上に軌道が敷かれた併用軌道で、当停留場も道路上に乗り場が置かれている。ただし当停留場付近は道幅が狭く、軌道の両脇とも1車線分しか幅がないために安全地帯となるホームが設けられず、道路上に白線を引いて乗り場としている。このようなホームのない平面停留場は広島電鉄では唯一である。車内放送でも平面停留場である旨が伝えられ、また注意が呼びかけられている。
乗り場は上下2面あり、東西方向に伸びる2本の線路を挟み込むように向かい合わせに配置されている(相対式)。路面には「電車乗場」の表示がされています。
線路の北側に広島駅方面へ向かう上りの乗り場が、南側に広電西広島駅方面へ向かう下りの乗り場がある。上りの乗り場側には掲示物の適切な掲示場所がないため、下りの乗り場側にある電柱に上下両方面の時刻表や、電停名標、路線図を掲示している。
運行系統
本線には広島電鉄が運行するすべての系統が乗り入れているが、このうち当停留場には2号線、3号線、それに0号線が乗り入れる。
上り乗り場 0号線 日赤病院前ゆき・広電前ゆき
2号線 広島駅ゆき
3号線 宇品二丁目ゆき 朝時間帯は広島港ゆき
下り乗り場 2号線 広電宮島口ゆき
2号線3号線 広電西広島ゆき
周辺
停留場のすぐ西には天満川が流れ、本線は広電天満橋にて渡河する。この橋は広島電鉄で唯一現存する電車専用橋である。南方には平和大通りが通じている。手前側が進入禁止となっているために車の通行は少ない。
小網町停留場は1912年(大正元年)12月、本線が紙屋町から己斐までの区間を開通させたのと同日に開設された。太平洋戦争下の1944年(昭和19年)からは休止されたが、原爆投下後の路線復旧に合わせて、1945年(昭和20年)8月15日に営業を再開している。
隣の土橋停留場とは200メートルほどと近く、後述の通り停留場の構造が簡素であることから、一時は廃止が検討されたことがあった。
1912年(大正元年)12月8日 - 本線が己斐まで開通した際に開業。
1944年(昭和19年)6月10日 - 休止。
1945年(昭和20年)
8月15日 - 本線の西天満町 - 小網町間が被爆から復旧、己斐から小網町まで運転を再開。
8月19日 - 本線の小網町 - 土橋間が復旧。
駅番号 ●M14
所属事業者 広島電鉄
所属路線 ■本線
キロ程 3.6km(広島駅起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1912年(大正元年)12月8日