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JR四国)うずしお特急列車

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うずしおは、四国旅客鉄道(JR四国)および西日本旅客鉄道(JR西日本)が岡山駅・高松駅 - 徳島駅間を宇野線・本四備讃線・予讃線(瀬戸大橋線)・高徳線経由で運行する特急列車である。

基本的に高松市と徳島市の輸送を担う列車で、1988年4月10日に本四備讃線(瀬戸大橋線)の開通に伴い、それまで高松駅 - 徳島駅間で運転していた急行「阿波」をすべて特急に格上げする形で運転を開始した。1990年11月には、本四備讃線の開通時に「むろと」から改称された「阿波」も「うずしお」に吸収されている。
列車名は徳島県鳴門市と兵庫県南あわじ市(淡路島)の間にある鳴門海峡で発生する渦潮を平仮名表記したものである。なお、「うずしお」の名称は1961年から1972年まで、大阪駅(1964年以降は新大阪駅) - 宇野駅間を運行する特急の名称として使用されていた。


運行概況
2016年3月26日現在、高松駅 - 徳島駅間に14.5往復(下り15本・上り14本)、岡山駅 - 徳島駅間に2往復の計16.5往復(下り17本・上り16本)が運転されている。これは、気動車特急の運行本数としては同じくJR四国が運行する「宇和海」と共に日本最多である。なお、岡山駅発着の2往復(下り11・27号、上り6・22号)は、2001年3月3日からは宇多津駅 - 岡山駅間で「南風」と併結して運転されているが、こちらは日本の定期運行を行う特急列車としては唯一、二回方向転換する列車である。

停車駅
岡山駅 - 児島駅 - 宇多津駅 - 高松駅 - 栗林駅 - (屋島駅) - 志度駅 - (オレンジタウン駅) - (讃岐津田駅) - 三本松駅 - (讃岐白鳥駅) - (引田駅) - 板野駅 - (池谷駅) - (勝瑞駅) - 徳島駅
( )内の駅は一部の列車のみ停車する。
大麻比古神社への初詣客対応のため、板東駅に臨時停車することがある。
引田駅を通過する列車の一部は、2月末から3月3日までの引田ひなまつり期間中に同駅に臨時停車する。
- ( )内の駅が全通過:下り11号、上り22号
- 各駅停車:下り1・25・33号、上り2・4号

基本的には高松運転所に所属する車両が使用される。使用車両によって、ヘッドマークの色は異なる。
一列車あたりの車両数は、朝ラッシュ時の通勤・通学列車として利用の多い「うずしお4号」(高松駅 - 徳島駅間、5両編成)をのぞき、2両または3両編成で運転されている。ただし、阿波踊り期間中は5両編成に増結される列車もある。全列車が普通車のみで、グリーン車が連結されることはなく、指定席は常に1/3両から1両の設定で、自由席よりも多くなる列車はない。これは高松駅 - 徳島駅間の運行距離が100km未満であり、短距離利用の乗客が多く頻繁に乗り降りがあるため、自由席でも簡単に座れることなどの理由による。同じ車両で指定席と自由席に分かれる場合、「南風」などと同じく指定席部分には青色の座席カバーが装着される。
なお、高松駅・栗林駅・徳島駅以外の停車駅はホームの有効長が4両分しかないため、5両編成以上で運転される場合はドアカットを行う。
キハ185系気動車
「剣山」や「むろと」の高松運転所からの送り込み運用を兼ねて、高松駅発着の2往復(下り7・29号、上り8・32号)のみに充当されている。このうち、「うずしお」7号は土曜・休日などにキロハ186形を改造したイベント車両「ゆうゆうアンパンマンカー」が連結され、3両編成での運転になる。また、この車両の連結日には折り返しとなる「うずしお」32号が3両編成の運転になるが、「ゆうゆうアンパンマンカー」の営業は行わない。
N2000系気動車
最高速度130km/h運転に対応するN2000系が限定使用されている。2011年3月のダイヤ改正で「南風」の一部と運用が入れ替えられ、N2000系に統一された。
2両編成の2号車(7号車)、3両編成の3号車(8号車)には、車いす対応座席が設置されている。5両編成の4号は3・5号車(土曜・休日は2・4号車)に設置されている。
岡山駅発着の列車は2001年以降「南風」と併結運転を行うため、号数は6 - 8号車が付番される。N2000系が導入された当初は4両編成だったが、利用者の減少などもあって2008年以降は3両編成となり、2011年3月以降は2両編成も存在する。なお、線形の関係上、高松駅と宇多津駅で列車の進行方向が変わる。
過去の使用車両
キハ181系気動車
1993年に香川県と徳島県で開催された東四国国体秋季大会開催時期に2往復の定期列車に臨時運用で入り、5両または7両編成で運転された。同年3月の時点ですでに一般営業から離脱しており、この臨時運用で運転された「うずしお」がJR四国所有のキハ181系の特急列車としてのラストランとなった。
なお、先頭車のキハ181形にトイレが設置されていないこと、運転室後部に機器室が設置されているために定員が確保できなかったこと、2両編成での運転が不可能であったことから、定期列車には使用されなかった。
2000系気動車
2011年3月のダイヤ改正で「南風」の一部と運用が入れ替えられ、定期運用からは撤退。ただしダイヤが乱れた際やN2000系やキハ185系が緊急入場した場合、多客時(増結用含む)には運用に就くことがある。

国鉄時代
1959年(昭和34年):高松駅 - 徳島駅間を運行する準急列車「阿波」(あわ)運転開始。
1961年(昭和36年):「阿波」の一部列車に「なると」・「眉山」(びざん)の名称を与える。
別名称を与えられた「なると」・「眉山」は宇高連絡船を介して宇野駅で接続する列車が決まっているため、その誘導のためとされている。[要出典]
1962年(昭和37年):高松駅 - 牟岐駅間を運行する準急列車「むろと」運転開始。また、「眉山」・「なると」の名称を廃止。「阿波」に統合。
1966年(昭和41年):準急「むろと」を急行列車に昇格。
1968年(昭和43年):準急「阿波」を急行に昇格。
1969年(昭和44年):急行「むろと」の一部を高徳本線内をノンストップとして、牟岐線区間への速達化を図る。(高徳間1時間22分)
1975年(昭和50年):「阿波」の一部列車にグリーン車の連結を行う。その際、キロハ28 1を導入する。
1980年(昭和55年)10月1日:このときのダイヤ改正により、四国島内の急行列車へのグリーン車連結を廃止。
1982年(昭和57年)11月15日:ダイヤ改正で、急行「阿波」「むろと」にあった高徳本線内ノンストップ運行を終了。


民営化後
1988年(昭和63年)
4月10日:高松駅 - 徳島駅間運転の急行「阿波」をすべて特急列車に昇格し、全列車座席自由席列車である「うずしお」11往復で運転開始。1往復は瀬戸大橋線開業に伴い、岡山駅まで乗り入れ。「むろと」を「阿波」に名称変更。
当初は、岡山駅発着列車も含めた全列車が2両編成(全車普通車自由席)での運転が計画されていた。これは日本国有鉄道(国鉄)・JRグループの特急列車史上最短編成となったが、瀬戸大橋線の開業ブームにより、運転開始当日から岡山駅発着列車で1両が増結され、これが恒常的に行われるようになった。そのため、すぐに全列車が3両編成に増強され、しばらくして岡山駅発着列車以外は2両編成で運転されるようになった。
9月:「うずしお」の岡山駅乗り入れを2往復に増発。
1989年(平成元年)7月:瀬戸大橋上の騒音対策の関係で児島駅を通過とし、JR四国の乗務員が岡山駅まで乗務するようになる。
1990年(平成2年)
7月:「うずしお」の岡山駅乗り入れの2往復に指定席を連結。
11月21日:急行「阿波」を「うずしお」に格上げし、13往復に。3往復が牟岐線に乗り入れを開始し、海部駅までは上り2本・下り1本となる。これにより、高徳線・牟岐線の優等列車は特急「うずしお」に統一。
1992年(平成4年)3月:阿佐海岸鉄道阿佐東線開業で甲浦駅まで乗り入れ開始。
1993年(平成5年)
10月:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間が全列車3両編成での運転となり、指定席1両を連結。
10月24日 - 29日に開催された東四国国体秋季大会に合わせて、2往復の定期列車に臨時運用としてキハ181系気動車が充当される。また、キハ185系でも一部がグリーン車(キロハ186形)を連結した4両から7両編成となり、うち下り3本・上り2本が岡山駅まで延長運転されたほか、臨時列車として上り「うずしお」86号(高松駅 - 岡山駅間)が運転された。
1996年(平成8年)3月:「うずしお」の岡山駅乗り入れ2往復を含む6往復に、グリーン車指定席を連結。
1998年(平成10年)
3月14日:「うずしお」の岡山駅 - 徳島駅間2往復、高松駅 - 徳島駅間1往復にN2000系気動車を導入。1往復増発し、14往復に。児島駅に停車するようになり、JR西日本とJR四国の乗務員交代も再び児島駅で行われるようになった。牟岐線優等列車は「うずしお」が上り1本・下り2本、「剣山」が上り2本・下り1本となる。また、高松駅 - 徳島駅間の最速達列車は、途中、志度駅・三本松駅のみ停車として、55分で運転した。
10月3日:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間5往復にN2000系気動車を導入。1往復増発し、15往復になる。キハ185系のグリーン車の連結を中止。
1999年(平成11年)3月13日:「うずしお」のほとんどの列車を2000系気動車とする。徳島駅で系統分離され、徳島駅 - 甲浦駅間が上り1本・下り2本、徳島駅 - 牟岐駅間1往復は特急「むろと」となる。牟岐線に入る「剣山」は上り1本となる。


2000年代の動き
2001年(平成13年)3月3日:ダイヤ改正により、次のように変更。
1本のみ予讃線伊予西条発の列車が設定される。
岡山駅発着列車は従来停車していた坂出駅を通過とし、宇多津駅に停車するようになる。同時に、岡山駅 - 宇多津駅間で「南風」と併結運転を行うようになる。
2002年:リバイバルトレインとして西日本旅客鉄道(JR西日本)のキハ181系国鉄特急色編成による「うずしお」が高松駅→徳島駅間で運転。

2003年(平成15年)10月1日:伊予西条発の列車が高松駅で系統分離され、伊予西条駅 - 高松駅間は「いしづち」となる。
2005年(平成17年)3月1日:「うずしお」を1往復増発し、16往復になる。
2008年(平成20年)3月15日:全車禁煙になる。
2010年代の動き[編集]
2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正により、次のように変更。
エル特急の呼称を廃止。
讃岐白鳥駅への停車が1往復増加。
「うずしお」4号を毎日5両編成、折り返しとなる「うずしお」3号(平日は5両、土曜・休日は3両)を毎日2両編成での運転に変更。これによって捻出した3両を活用することで、新たに「うずしお」5号を増発し、上り16本・下り17本になる。
2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更。
栗林駅・屋島駅・引田駅・板野駅・勝瑞駅への停車を拡大(勝瑞駅のみ臨時停車扱い)。これにより、栗林駅と板野駅に全列車が停車するようになる。
「うずしお」4号の土休日を4両編成に、「うずしお」5号の土休日・「うずしお」31号の金曜・土曜・休前日を2両編成に変更。
2014年(平成26年)3月15日:「うずしお」29号が讃岐白鳥駅に停車するようになる。
2016年(平成28年)3月26日:しおかぜ及びいしづちへの8600系投入によりしおかぜと宇和海の運転を完全に分離したことにより、宇和海の運転本数が増加。宇和海と共に気動車による最多運転本数の特急列車となる。


国 日本の旗 日本
種類 特急列車
現況 運行中
地域 岡山県の旗 岡山県
香川県の旗 香川県・徳島県の旗 徳島県
前身 急行「阿波」
運行開始 1988年4月10日
運営者 四国旅客鉄道(JR四国)
西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線
起点 高松駅・岡山駅
終点 徳島駅
営業距離 74.5 km (46.3 mi) (高松 - 徳島間)
146.3 km (90.9 mi) (岡山 - 徳島間)
運行間隔 16.5往復
列車番号 3000D+号数(高松発着)
5000D+号数(岡山発着)
使用路線 JR西日本:宇野線・本四備讃線(瀬戸大橋線)
JR四国:本四備讃線・予讃線(瀬戸大橋線)・高徳線
車内サービス
クラス 普通車
座席 普通車指定席:1号車(半室)
普通車自由席:1 - 3号車(1号車半室)
その他 「ゆうゆうアンパンマンカー」:2号車(185系・増結)
技術
車両 2000系気動車(JR四国高松運転所)・185系気動車(JR四国高松運転所)
軌間 1,067 mm
電化 非電化
最高速度 最高130 km/h (81 mph)(2000系)
最高110 km/h (68 mph)(185系)


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