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成田エクスプレス

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成田エクスプレス(なりたエクスプレス、Narita Express)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が大船駅(横須賀駅)・横浜駅・高尾駅(富士急行線 河口湖駅)・大宮駅・池袋駅・新宿駅・品川駅 - 成田空港駅間で運行する特別急行列車である。

成田国際空港(当時の新東京国際空港)と、東京都心・横浜および東京近郊の主要都市を結ぶ空港アクセス列車として、1991年3月19日に運行を開始した。国際空港アクセス列車であることから、外国人乗客を意識して、英語名の Narita Express から N'EX(ネックス)と略されることがある。
成田空港の開港は1978年5月20日であるが、開港後の鉄道アクセスは長い間京成本線の旧成田空港駅(現・東成田駅)からバスに乗り換える必要があった。のちに、当時の運輸大臣石原慎太郎の指示により、建設が中断されたままとなっていた成田新幹線(東京駅 - 成田空港駅間)の路盤と駅などの設備の一部を活用し、1991年3月19日にJR東日本と京成電鉄がそれぞれ成田空港に乗り入れを開始した。

東京駅 - 成田空港駅間で15 - 30分間隔で運転されているが、夜間は1時間間隔での運転となる。大半の列車が東京駅にて分割・併合を行い、横浜方面および新宿方面発着となる。横浜方面は横浜駅・大船駅、新宿方面は新宿駅・池袋駅・大宮駅発着が設定されている。当列車は都心と成田国際空港間を東京駅経由で結ぶ空港アクセス列車であるため、一部列車を除き東京駅 - 空港第2ビル駅間を途中無停車で運行する。ただし、朝の上り列車と夕方以降の下り列車は千葉駅・四街道駅・佐倉駅・成田駅にも停車する(ただし、一部の列車は佐倉駅を通過する)。所要時間は東京駅 - 成田空港駅間が最短53分。

運行開始当初より専用車両である253系で運転されたが、2009年10月1日より後継のE259系が投入され、2010年6月30日をもって253系での運転は終了し、以降はすべての列車がE259系で運転される。車両の配置は253系、E259系ともに鎌倉車両センターである。一部の列車は東京駅で分割・併合が行われる。東京駅での分割・併合は運行開始当初より行われており、当時は東京駅 - 成田空港駅間は6両編成を基本とし、号車番号は1号車からではなく4号車から付番されていた。
なお、「ウイングエクスプレス」が「成田エクスプレス」に統合された際に数日間253系の手配がつかず、183系によって代走したことがある。


全列車が座席指定席である。
253系の大部分はかつて奇数番号の席と偶数番号の席が通路で分離されているほか、A - D がボックス席単位で固まっているなど、普通車の座席配列がほかの特急形車両と大幅に異なっていた。その関係で、ほかの特急形車両と同様の配列になって以降も指定席券売機などで普通車の特急券を購入する場合は座席の細かい位置が購入者自身で指定できなかったが、2010年7月1日に使用車両がE259系に統一されたことにより普通車でも指定席券売機での座席位置選択が可能になった。
また、253系の大部分の普通車の座席の配列は集団見合い式(以前はボックスシート)となっており、着席者の半分は後方向きに座ることになる上に座席のリクライニング機能はない。ただし、ごく一部の253系とE259系は回転式リクライニングシートを採用しているためこれらの問題はない。富士急行線直通列車では途中の富士山駅で進行方向が変わるため、成田空港行き列車では後方向きに座席がセットされている。
デッキとコンパートメント席を除き運転開始当初から禁煙とされていた。なお、2003年3月1日よりデッキを禁煙とするのと引き換えに 1 - 2 両の喫煙席を設けたが、2005年12月10日から全車禁煙となった。

車内販売は東京駅 - 成田空港駅間のみ実施されていたが、2015年3月13日をもって車内販売を終了。運転開始当初はグリーン車利用客向けに無料のドリンクコーナーが設けられていたが、普通車利用客の持ち去りが絶えないことなどから後に廃止された。
また、E259系では車体に無線LAN用のアンテナ(WiMAX / Wi-Fi レピータ)が設置されており、UQコミュニケーションズの UQ WiFi とBBモバイルポイント(ソフトバンクテレコム、「Yahoo! JAPAN 無線LANサービス」などのローミングも含む)契約者向けに、インターネット接続サービスが利用できる。

JR線(構想当初は日本国有鉄道(国鉄))で東京と成田空港を結ぶ最初の構想は、未成線に終わった成田新幹線計画である。しかし在来線においては、成田線経由で運行されたエル特急「あやめ」や総武本線直通の快速列車より最寄駅となる成田駅を介したバス連絡で行っていた。
成田空港駅開業前の1989年から1991年にかけて「ウィング踊り子」が成田駅 - 伊豆急下田駅間で、1990年から1991年にかけて「ウイングエクスプレス」が成田駅 - 新宿駅間で運行されていた。
そして1991年3月19日に、成田新幹線計画の遺構(土屋 - 成田空港)を利用した成田空港駅の開設により成田駅直通の快速列車を延伸する形で運行を開始した「エアポート成田」や「成田エクスプレス」の運行開始により、JRによる成田空港アクセスが開始された。なお運行開始時には、一部列車を除いて、千葉県庁所在地かつ政令指定都市である千葉市の表玄関・千葉駅を通過することに対する地元からの批判や、その事象を取り上げた地域新聞である千葉日報も紙面で取り上げた。


当初は、東京駅 - 成田空港駅間を6両で運行し、東京駅で分割し新宿・横浜方面へそれぞれ3両編成で運行することや、新宿方面へは品川駅より目黒川信号場経由で山手貨物線経由での運行を行うなど運行上の妙があったものの、東京都心直通とりわけ山手線沿線の東京23区西部より鉄道による直通運転は初めてであることや、バブル景気を背景とした海外旅行客を利用者の核としたことから利用が定着し、1993年までには末端区間でも6両編成での運行となり、また、他地域より成田空港駅への乗り入れも行われた。また、東京駅地下にグリーン車利用客専用のラウンジが設置されたが、その後1990年代中盤ごろに廃止された。
その後、1990年代後半以降の日本経済の低迷により、空港利用客の少ない早朝の空港発・夕ラッシュ時間帯の空港行きについては千葉駅など途中停車駅を増やし、通勤客の着席輸送に供されるようにもなっている。


種類 特別急行列車
現況 運行中
地域 埼玉県・神奈川県・東京都・千葉県・山梨県
運行開始 1991年3月19日
運営者 東日本旅客鉄道(JR東日本)、富士急行
路線
起点 高尾駅(富士急行線 河口湖駅)・大宮駅・大船駅(横須賀駅)
終点 成田空港駅
営業距離 139.4km(高尾-成田空港)・129.8km(大宮-成田空港)・128.6km(大船-成田空港)
使用路線 中央本線・東北本線・山手線・横須賀線・東海道本線・総武本線・成田線・(富士急行線)
車内サービス
クラス グリーン車・普通車
身障者対応 多目的室・車椅子対応トイレ:6(12)号車
車椅子対応座席:5(11)号車
座席 全車指定席(座席未指定券制あり)
6(12)号車:グリーン車指定席
1-5(7-11)号車:普通車指定席


技術
車両 E259系電車(鎌倉車両センター)
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500 V
最高速度 130 km/h
線路所有者 JR logo (east).svg 東日本旅客鉄道(JR東日本)
[高尾・大宮・大船-成田線分岐点間 第1種鉄道事業者]
富士急行
[大月-河口湖間 第1種鉄道事業者]
成田空港高速鉄道
(成田線分岐点-成田空港間 第3種鉄道事業者)

 

 

 

 


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