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高速AGT(三菱重工業)

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“Super AGT”は従来の新交通システムの約2倍に相当する 120km/hの最高速度を実現する車両である。高速化によって都市と都市、または郊外と都市中心部とを短時間で直結することが可能になり、従来の新交通システムの役割を大幅に拡張することができると期待されている。 AGTとしては新たな速度域へのチャレンジであるため、新時代を予感させる新しいフォルムを目指した。デザインテーマは”Aero Crystal”。
新次元へ向かってゆくのカプセル移動体をイメージし、三菱重工のAGTアイデンティティであるクリスタルシェイプと融合させた。

ボディとガラスはウインドフレームレスのフラッシュサーフェイスとし、ドアも表面を大型ガラスで覆うことでボディとの一体感を与えている。

室内も外観に合わせて心地よいカプセル感を演出。先頭部には自動運転ならではのパノラマビューシートを配置し、移動そのものを楽しめる空間としている。

交通システムは、路線計画の自由度の高さと環境負荷の低さから都市部のフィーダー線(枝線)や空港の路線で海外でも幅広く導入されています。
 今回開発した「高速新交通システム」は、120km/時の最高速度を達成したことにより、乗り換えなしに都市部と郊外がつながることになり、通勤客をはじめ多くの利用者に、より高い利便性を提供。

開発した“高速新交通システム”開発車は1両単車構成であるが,車両の編成はオプションで,2両,4両,6両と自由な構成が可能な設計となっており,導入される路線に最適化した車両運用を提案できる。

外観は最高速度120km/時を意識し,空気抵抗の低減に配慮しスピード感あふれる洗練されたエクステリアデザインとした。内装については,全自動無人運転システムとして快適な高速走行のスピード感を味わえるクロスシートレイアウトと,通勤電車としてより多くの乗客が快適に過ごせるロングシートレイアウトの2種類を選択でき,都会的センスに満ちたインテリアデザインとした。

従来の新交通システムの約2倍に相当する 120km/時の最高速度を全自動無人運転システムで可能とするため,車両の開発は多岐に渡った。特に開発のキーとなったのは,走る・止まる・曲
がるといった車両の主機能を有する“台車”である。“高速台車”の開発ポイントは,安全性・高速での乗り心地・経済性である。
安全性については,高速からのブレーキでも十分な制動力と熱容量を有するブレーキシステム
を新規に開発した。次に,高速での乗り心地については,路面へのタイヤ追従性を良くする懸架装置を新たに採用した。経済性の面では,運行保守コストの大きな比重を占める走行ゴムタイヤについて,高速走行を考慮しながら,一方で,消耗交換時の経済性を追及し,市販のトラック・バス用規格タイヤを使用できる設計を行った。
高速走行時でも,軌道側に設置された電車線から,安定した集電を可能とする新型集電装置の採用や,案内軌条に沿って走る案内輪の大型化などの改良を実施している。

現在,“高速新交通システム”車両は,三原製作所内(広島県三原市)の総合交通システム検証施設“MIHARA 試験センター”にて各種走行試験を順調に実施している。コンピュータを活用した各種強度解析や運動シミュレーション,また,単品機器のシャーシダイナモ試験などに加えて,“MIHARA 試験センター”にて実運用に近い条件での実証走行により,新技術,新システムの早期の実用化を推進している。また,お客様の要求仕様,適合規格に沿ったデータ取得,評価も可能となっている。

合わせて“高速新交通システム”の開発・設計・検証においては,第三者機関による安全性評
価を並行して行い,より安全なシステムとする開発プロセスを導入している。
当社は,空港向け APM(Automated People Mover)を“Crystal Mover(クリスタルムーバー)”ブランドで,都市内向け AGT(Automated Guideway Transit)を“Urbanismo(アーバニズモ)” ブランドで米国,アジア,中東など広範囲に展開しており,世界の新交通システムの市場でトップを争うポジションを確立している。

ゴムタイヤ式新交通システムの従来からの優れた特徴はそのままに,従来の約2倍に相当する
120km/時の最高速度を持つ“高速新交通システム”を開発した。今回の高速化により,東南アジアをはじめ新興国での急速な経済発展に伴う都市部の交通渋滞ほか諸問題に対して,“高速新交通システム”をより有効なソリューションとして提案していとのことである。

 

 

 日本の新交通システムを空港向けAPM(Automated People Mover:全自動無人運転車両)や都市内向けAGT(Automated Guideway Transit:自動案内軌条式旅客輸送システム)として「Crystal Mover(クリスタルムーバー)」ブランドで米国、アジア、中東など広範囲に展開しており、世界の新交通システム市場でトップを争うポジションを確立しています。
車両

自動案内軌条式旅客輸送システム(じどうあんないきじょうしきりょきゃくゆそうしすてむ、AGT : Automated Guideway Transit)とは、小型軽量車両が自動運転により専用軌道上の案内軌条に従ってゴムタイヤで走行する中量軌道輸送システムの一種である。三菱重工業では、都市向け AGT とは別に海外・空港向け車両を全自動無人運転車両 (APM : Automated People Mover) と呼称する。
日本では、「新交通システム」の名称が広まると同時期に多く普及したシステムであるため、AGT そのものを「新交通システム」と呼称することが多い。三菱重工業では、2015年より「AGTの時代」として「新交通システム」ではなく正式名称の「AGT」で呼称することを提案し名称の普及を進めている。

普通鉄道や地下鉄では輸送量過多であり、路面電車 (LRT) やバスでは輸送力不足である場合の中間の公共交通機関として誕生した。他の中量軌道輸送システムと大きく異なる点は、コンピュータ制御により無人の自動運転を行う前提で開発が進められており、建設費も少なく安価に導入できる輸送システムとして日本を含めた世界で発達した。世界各国で同時に開発が行われたシステムであるため、多くのシステムが存在する。最大輸送力は、1時間・1方向当たり約 3,000 - 20,000 人程度である場合が多いが、実際は建設する路線によって前提の輸送力は異なる。
法規上は鉄道事業法の「鉄道(案内軌条式鉄道)」または軌道法の「軌道(案内軌条式)」となるが、いずれか一方の法規に基づいている場合のほか、道路占用や開発事業(主に港湾地区)に係る補助金などの関係で、1つの路線に両方の法規が混在している場合も少なくない。また、都市計画法の定める都市施設では、AGT は都市計画道路のうちの「特殊街路」に分類される。
運営を行う鉄道事業者は、第三セクターが行うものがほとんどである(ほかに地方公営企業(公営交通 = 交通局)による路線が2例、純民間企業による路線が2例存在する)。全線が完全立体交差の専用軌道上を走行し、なおかつコンピュータ制御による運行のため、安全性が高く、人身事故やヒューマンエラーが発生しにくい。そのため、開業以来無事故記録を持つ鉄道事業者が多く存在する。また、専用軌道であること、ゴムタイヤで走行すること、コンピュータによる自動運転であることなどにより、駅間距離が短い路線にも対応でき、なおかつ従来の輸送システム以上に定時性に優れた高頻度運転が可能である。路線によっては1分単位の運用がされる場合もある。また、急行列車や快速列車などの運行にも対応している。
また、技術的にも無人運転を前提に開発されたことから、無人運転の導入が容易で労務コストが低減、地下鉄に対して運転費を半分以下に抑えることが可能。加えてその近未来的なイメージが大都市近郊の自治体などに注目され、普通鉄道よりも簡易な公共交通機関として、郊外や港湾地域に造成されたニュータウンやオフィス街などの通勤・通学の足として建設が進んだ。現在では日本以外でも多く採用され、世界の大規模空港内の無人運転の旅客輸送システムとしても活躍している。開発は近年になっても続けられており、高速運転やより廉価に導入できる車両の開発などが進められ、先進国のみならず発展途上国への普及が期待されている。
AGT の長所
小型軽量車両を用いるため建設費を抑えることができ、曲線半径の小さい曲線でも走行が可能。
普通鉄道や路面電車 (LRT) に比べて占有する敷地面積が狭く、過密な都市内や幹線道路上にも高架橋などを建設することが可能。
モノレールとは異なり、路線に並行して避難用通路が併設されているため、車輌故障や災害時の乗客避難経路が確保されている。
ゴムタイヤを使用するため、走行による外部への騒音や振動が少ないほか、乗り心地が向上する。
ゴムタイヤの摩擦力の大きさを活かし、急勾配路線の走行が可能。空転が発生しにくく雨や風に強い。
ゴムタイヤを使用するため、バスと同様に高加速・高減速が可能。短い駅間距離でも対応可能。
普通鉄道のような架線が上部空間に無く、沿線の美観を損ねにくい。
コンピュータによる無人での全自動運転が可能。労務コストの削減が図れるほか、高頻度運転が可能。
AGT の欠点
踏切は作れず、高架橋か地下トンネルの完全立体交差となるため、路面電車や BRT に比べると建設費が嵩む。
ゴムタイヤの負担過重が鉄車輪と比べて小さく、車両の収容力は普通鉄道より小さい。
ゴムタイヤの転がり抵抗が鉄車輪と比べて大きく、動力費が嵩む。
ゴムタイヤの摩耗が鉄車輪と比べて早く、交換費用による維持費が嵩む。
普通鉄道との互換性がなく、乗り入れや設備・部品等の流動性があまりない。
高架構造物の荷重制限のため定員乗車が規定される。

 

日本で初めて導入された一般人でも乗車可能な AGT 路線は、1972年(昭和47年)3月の京成電鉄が経営していた谷津遊園(千葉県習志野市)である。ベースシステムは「VONA」で、園内約 380m の周回コースで試験運転として開始され、遊具の一部として運行されていた。1975年(昭和50年)7月20日より開催された「沖縄国際海洋博覧会」では、「KRT」や「CVS」をベースシステムとした路線が建設された。これらの試験運転等を元に技術の開発や改良などが加えられ、実用化に向けて進められた。同年には AGT が「新交通システム(ガイドウェイシステム)」として都市モノレール法に基づく公的補助の対象となり、各地に登場する AGT の幕開けとなった。
本格的に実用化された、つまり日本初の恒久的な実用路線は、1981年(昭和56年)に開業した神戸市の神戸新交通ポートアイランド線(ポートライナー)である。この路線を皮切りに、日本各地でも多くの路線の建設が始められた。日本語ではない AGT の名称は親しみを持たれにくいことから、各路線ごとにそれぞれ愛称がつけられている。旅客案内上でもこの愛称で案内される場合が多く、AGT や新交通システムとして案内されることはない。また、同様の理由からこのシステムを総称する名称として「新交通システム」が使用されることが多い。1983年(昭和58年)3月、日本交通計画協会が発表した「新交通システムの標準化とその基本仕様」により標準規格が定められた。標準化されるまではそれぞれの路線が独自の方式で設計されていた。基本仕様の決定により量産生産やシステムの低廉化を図り、AGTの導入を容易にしたため、その後多くのAGT路線が建設された。
2008年(平成20年)の東京都交通局日暮里・舎人ライナーを最後に、新規路線の建設は日本国内では行われていない。人口減少等により新規路線の建設が活発に行われていないことが大きな原因であるが、LRTやBRTなどの他の交通システムに対する助成制度が制定されたことも原因の一つである。一方、国外では現在でも多くの新規路線の建設が開始されている。開発を終了したメーカーも少なくないが、三菱重工業では現在も開発が続けられており、高速運転が可能な「Super AGT」や新型台車の開発、新興国向けにコスト半減した車両の開発などが行われており、2014年にはアメリカ・フロリダ州の主要空港すべてに AGT(APM) が導入されることが決定するなど、以後の導入も世界各国で期待されている。


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