防衛省が構築している衛星通信システムに接続する為のものです。護衛艦の他、補助艦艇等にも広く搭載されています。
アンテナは死角をカバーするためにそれぞれ2基搭載されており、つねにどちらかが衛星を自動で追尾しアンテナが向き合う状態となっています。
艦艇用衛星通信システム用の衛星通信アンテナで、1985年度計画の「あさぎり」型護衛艦に初めて実装備された。のちに護衛艦にも順次搭載されています。
使用周波数帯はXバンドで、SUPERBIRD B2衛星のXバンド中継器を介して通信を行います。SUPERBIRD B2にはXバンド中継器の他にKaバンド中継器とKuバンド中継器が搭載されています。
艦艇用衛星通信装置 J-SAT(Japan Satellite)は静止衛星(スーパーバード)を使って艦艇と陸上基地、艦艇同士の間で通信を行なうための装置である。J-SATを使ってできる通信には以下の4種類がある。
・衛星電話
・テレタイプ通信
J-SAtを通じて流れている情報を常にキャッチし、またこちらからも情報を送信する。
・ファックス通信
陸上基地や艦艇との情報交換をファックスを使って行なう。
・ボイスネット
作戦行動中、指揮官が各艦に指示を出す時などに使用する。
スーパーバードは赤道上空36,000kmで地上、洋上からの電波を中継しており、艦艇に装備されたスーパーバード衛星通信アンテナ(J-SAT送受信アンテナ)はこれを受信したり、送信するためのアンテナである。艦の左右に取り付けられているこのアンテナはスーパーバードを自動追尾しており、常にどちらかのアンテナがスーパーバードと向かい合っている。