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IMO: 9401867
Name: ORCHID ISLAND
MMSI: 351360000
Vessel Type: BULK CARRIER
総トン数: 29105
Summer DWT: 50806 t
Build: 2009
船籍国: PANAMA
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ばら積み貨物船の大きさ分類:ハンディマックス
ハンディマックス(英語: Handymax)またはスープラマックス(英語: Supramax)は、ばら積み貨物船のうち、載貨重量トンが35,000 トンから60,000 トンの範囲にあるものを指す言葉である。
ハンディマックスの船は典型的には全長150 - 200 mほどで、特に日本にあるばら積み貨物取扱設備の制約から多くのハンディマックスの船が全長190 m弱となっている。現代のハンディマックスの典型的な設計は52,000 - 58,000 載貨重量トンほどで、5つの船倉を備え、4つの30 トンクレーンを備えている。
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ばら積み貨物船(ばらづみかもつせん、撒積貨物船)、あるいはバルクキャリア(英語: bulk carrier)、バルカー (bulker) は、梱包されていない穀物・鉱石・セメントなどのばら積み貨物を船倉に入れて輸送するために設計された貨物船である。最初のばら積み専用貨物船が1852年に建造されて以来、経済的な理由によりこうした船の開発は促進され、規模を拡大させ洗練させてきた。今日のばら積み貨物船は容量・安全性・効率性を最大化しながらその任に耐えられるように特別に設計されている。
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ばら積み貨物船は、今日では、世界の商船の40 パーセントを占めており、その大きさは船倉が1つの小型ばら積み船から載貨重量トン数が40万トンに達する巨大鉱石船まである(「ヴァーレ・ブラジル」)。載貨重量トン数が10,000 ロングトンを超える船は、2006年6月現在で6,224隻ある。多くの専用設計が存在し、貨物船そのものに積み荷を降ろす能力を持っているもの、積み荷を降ろすために港の設備に頼るもの、さらに搭載中に積み荷の梱包作業を行うものもある。全てのばら積み貨物船の半分以上の所有者はギリシャ・日本・中華人民共和国で、また4分の1以上がパナマに船籍を置いている。ばら積み貨物船の最大の建造国は日本で、また82 パーセントはアジアで建造されている。
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ばら積み貨物船の船員は、貨物の積み込み・積み降ろし作業、船の航海、機械設備類の適切な保守作業などに従事している。貨物の積み込み・積み降ろしは難しく危険な作業で、大型の船では120時間ほど掛かることもある。乗員はもっとも小さい船で3人から、大きな船では30人を超える程度の数である。
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ばら積み貨物の中にはとても密度が高かったり、腐食性が強かったり、磨耗作用があったりするものがあり、そういった貨物は安全上の問題を引き起こすことがある。積み荷の船内移動や自然発火、積み荷の集中といったことは船を危険に陥れることがある。ばら積み貨物船は効率的な貨物取り扱いのために大きなハッチを備えているため、老朽化して腐食の問題を抱えた船を使い続けたことが1990年代に続発したばら積み貨物船の沈没事故につながっている。船の設計と検査を改善し、船を廃棄する処理の能率化を図るために新しい国際規制が導入されている。
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定義
ばら積み貨物船という言葉を定義する方法はいくつかある。1999年時点で、海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)はばら積み貨物船を「単一甲板で、トップサイドタンクとホッパーサイドタンクを貨物船倉内に有し、鉱石輸送船や兼用船を含む主に乾性ばら積み貨物輸送を意図した船」と定義している[2]。しかし、ほとんどの船級協会は、ばら積み貨物船とは梱包されていない乾貨物を運ぶ全ての船であるという、より広い定義を使っている。多目的貨物船はばら積み貨物を運べるが、他の貨物を運ぶこともでき、ばら積み専用に設計されてはいない。ドライバルクキャリアという言葉は、石油タンカー、ケミカルタンカー、LNGタンカーなどの液体のばら積み貨物船と区別するために用いられる。非常に小さいばら積み貨物船は一般貨物船とほとんど区別不可能で、しばしば船の設計よりもその使用法に基づいて分類される。
ばら積み貨物船を表現するための多くの略語がある。OBO (Ore-bulk-oil carrier) は鉱石・ばら積み貨物・石油の組み合わせを輸送する船を指し、O/Oは鉱石と石油の組み合わせを輸送する船を指す。大型タンカーにおいてVLCC (very large crude carrier) やULCC (ultra large crude carrier) といった記号が使われることに由来して、特に大型の鉱石船やばら積み貨物船にはVLOC (very large ore carrier)、VLBC (very large bulk carrier)、ULOC (ultra large ore carrier)、ULBC (ultra large bulk carrier) などの言葉が用いられる。
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構造
ばら積み貨物船の設計は主にそれが運ぶことを予定している貨物によって決定される。載荷係数とも呼ばれる、貨物の密度が重要な要素である。一般的なばら積み貨物の1 立方メートルあたりの密度は、軽い穀物の0.6 トンから鉄鉱石の3 トンまで多様である。
鉄鉱石輸送船の設計では、積み荷の密度がとても高いので、全体の積み荷の重量が制約する要素となる。一方で、たいていのばら積み貨物船は石炭を積むと最大喫水に達する前に船倉が一杯になるので、石炭輸送船においては全体の容積に制約される。
与えられたトン数の中で、船の寸法を決定する2番目の要素は、その船が航行を予定している港や水路の大きさである。例えば、パナマ運河を通過する予定の船は、横梁の長さや喫水の深さが制限される。ほとんどの設計で、長さと幅の比は5から7の間で、平均は6.2である。長さと高さの比は11から12の間である。
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機関
ばら積み貨物船の機関室は普通船尾の近くにあり、船橋の下、燃料タンクの上にある。ハンディマックスより大きなばら積み貨物船では、2ストローク式のディーゼルエンジンを積んでおり、減速機を介さずにプロペラシャフトによって大きな1つのスクリュープロペラを直接駆動している。主エンジンと接続された発電機によるか、または別のエンジンによる補助発電機によって発電される。もっとも小型のばら積み貨物船では、1つか2つの4ストロークディーゼルエンジンが用いられ、スクリュープロペラと減速機を介して接続されている。ハンディサイズより大きなばら積み貨物船の平均設計速度は、13.5 - 15 ノット (28 km/h) である。プロペラの回転速度は比較的遅く、1分間に90回転ほどである。
1973年と1979年の2度のオイルショックとそれに伴う石油価格上昇の結果として、1970年代後半から1980年代初めにかけて石炭を燃料に使う実験的な設計の船が試験された。オーストラリアのニュー・ラインズ社 (New Lines) が74,700 トンの石炭燃焼船「リバー・ボイン」 (River Boyne) を建造した。この船はわずかばかり効率的で、蒸気機関は19,000 馬力(14,000 キロワット)を発揮することができた[56]。この戦略により、ボーキサイトや燃料の輸送船に対して興味深い利点を発揮したが、エンジン出力の低さと保守の問題、そして高い初期費用に悩まされることになった。
ハッチ
ハッチ (Hatch) は船倉の上部にある開口部であり、ハッチの蓋に相当する開閉部はハッチ・カバー (Hatch cover) と呼ばれる。通常はハッチの周囲には、ハッチ・コーミング (Hatch Coaming) と呼ばれる立ち上がり部があり、ハッチ・カバーと共に波浪雨水の浸入を防ぐと同時に強度維持に貢献する。
一般にハッチは船の幅の45%-60%、船倉の長さの57%-67%ほどある。積荷の積下効率の向上には大きなハッチが求められるが、船体を構成する上甲板の開口部であるハッチは、船体強度の低下要素となる。船体へ加わる圧縮と引張の応力はハッチの縁に集中するため、耐航性能を保つにはこれらを補強する必要があり、特に長い船体である程、サギング/ホギングに対する強度を維持するためにハッチ周囲の部材厚を厚くしたり、補強部材を追加したりして補強してある。こうした措置により船体が重くなるという弊害もあり、高価ではあるが軽量化を求めて高強度鋼を用いる場合もある。
1950年代まで、ハッチのカバーは開いたり閉じたりするのではなく、手作業で破壊したり再建したりする木造のものが使われていた。新しい船は、1人で操作できる油圧操作式の金属製ハッチカバーを備えている。ハッチカバーは分割されて、前や後ろ、横にスライドしたり、持ち上がって開いたり、折り畳んで開いたりする。ハッチカバーは単に雨水や波浪の打ち込みを避けるだけでなく、船体傾斜角が大きくなって転覆の危険がある場合でも外部から水が船倉内へ流入しない限り船体の傾斜はやがて回復が期待できるため、防水構造であることが必要である。かつては密閉されないハッチによって多くのばら積み貨物船が沈没に至る原因となった。
「ダービーシャー」 (MV Derbyshire) の沈没を受けた調査により、ハッチカバーに関する規制が進展した。1966年の国際満載喫水線条約は、ハッチカバーは海水による1 平方メートルあたり1.74 トンの負荷に耐え、最低6 ミリの角材をハッチカバーの上部に備えるように規制を課した。国際船級協会連合は、1998年に統一規則S21を制定してこの強度基準を強化した。この基準では、特に船の前部にあるハッチカバーについて、乾舷の高さと船速に基づいて海水の圧力を計算するように規定している。
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船体
ばら積み貨物船は建造しやすく、効率よく貨物を搭載できるように設計されている。建造を容易にするため、ばら積み貨物船は単一の船体曲率で建造される。同様に、バルバス・バウにより船は効率的に航海できるにも拘らず、設計者は大型船では単純な垂直船首を好む。大きな方形係数のために、フルハルがほとんど全てで採用されており、この結果としてばら積み貨物船は本質的に低速である。これはその効率性で相殺される。載貨重量トン単位の船の輸送能力を、その空の時の重量と比較することは、船の効率性を測る1つの方法である。小型のハンディマックスの船は、その重量の5倍の積み荷を運ぶことができる。大型の設計では効率はさらによくなり、ケープサイズの船はその重量の8倍以上の積み荷を運ぶことができる。
ばら積み貨物船は、多くの商船の典型的な断面をしている。船倉の上側と下側の角は、二重底の部分と同様にバラストタンクとして用いられている。角のバラストタンクは強化されており、船のバランスを制御する以外にも目的を持っている。角のタンクの角度は、搭載する貨物の安息角より小さくなるように設計される。これにより積み荷が船内で移動することをかなり防ぐことができる。積み荷の船内移動は船に危険をもたらすことがある。
二重底もまた設計上の制約がある。主な観点としては、パイプやケーブル類を通せる程度に十分な高さが必要であるということである。またこうした場所は、人が安全に入って調査や保守作業ができる程度に十分広くなければならない。一方で、過剰な重量や無駄な容積を排する観点から二重底はとても窮屈な空間となる。
ばら積み貨物船の船体は鋼鉄、通常は軟鋼でできている。近年造船所によっては、船自体の重量を軽くするために高張力鋼を使用するところもある。しかしながら、高張力鋼を縦・横方向の強化に用いることは、船体の剛性と腐食耐性を下げることになる。プロペラシャフトの支持部など、いくつかの部品には鍛鋼が用いられる。横方向の間仕切りはトタンでできており、底の部分と、間仕切りの接続部が補強されている。ばら積み貨物船の船体をコンクリートと鋼鉄のサンドイッチ構造で建造する調査が行われている。
過去10年で、二重船体が普及してきた。ばら積み貨物船は既に二重底は義務付けられているので、二重側を持った船を設計することで、まず船体の幅が増加する。二重船体の利点の1つとして、側面の構造部材全てを設置するスペースができるため、船倉に飛び出していた構造部材をなくすことができるという点がある。これにより船倉の容積が増大すると共に、その構造が単純になり、積み込み・積み降ろし・清掃作業が楽になる。二重側はまた船のバラスト容量を増大し、軽い貨物を輸送する時に役に立つ。安定性や耐航性のためにバラスト水を増やして喫水を増さなければならないことがあるからである。
近年のHy-Conと呼ばれる設計は、一重船体と二重船体の長所を組み合わせようとしている。ハイブリッド・コンフィギュレーション (Hybrid Configuration) の略で、この設計は最前部と最後部を二重船体にし、他は一重船体のままにする。この方法では、船の重要な部分を頑丈にできる一方で、全体の重量を削減することができる。
二重船体の採用は単なる構造上の決定からではなく経済的なものであるため、二重側の船は総合的な検討が欠けており、潜在的な腐食の問題があるという批判がある。批判にもかかわらず、二重船体はパナマックスとケープサイズの船に対して2005年に必須条件となった。
貨物船は常に船が2つに割れてしまう危険にさらされており、このため縦方向の強度が第1の構造的な関心事である。船舶設計者は縦方向の強度と応力の問題に対処するために縦方向強度と、材料寸法と呼ばれる船体の厚さの組み合わせの相関関係を利用する。船体は各部材から構成されている。これらの部材の寸法の組み合わせが船の材料寸法 (ship's scantlings) と呼ばれる。船舶設計者は、船が受ける応力を計算し、安全率を加算し、これにより必要とされる材料寸法を計算することができる。
こうした検討は、空の状態で航海している時、積み込み中、積み降ろし中、満載状態と一部搭載状態、一時的に過積載の状況などを想定して行われる[3]。船倉の底、ハッチカバー、船倉間の隔壁、バラストタンクの底など、最大の応力にさらされる場所は注意深く検討される。五大湖のばら積み貨物船は、部材の疲労を引き起こす、波による共鳴現象にも耐えるように設計しなければならない。
2006年4月1日から、国際船級協会連合は共通構造規則 (CSR: Common Structural Rules) を採用した。この規則は全長90 メートル以上のばら積み貨物船に適用され、材料寸法の計算に際して腐食の影響、北大西洋などで見られる過酷な条件、積み込み中の動的な応力を考慮に入れることを要求している。またこの規則では、0.5から0.9 ミリの腐食予備厚も定めている。
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