福知山駅(ふくちやまえき)は、京都府福知山市にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)の駅である。JR支社も置かれる北近畿の交通の要衝で、各方面への乗換駅として多くの利用客で賑わいます。
JRの駅は駅前町439番地、京都丹後鉄道の駅は字天田262番地に所在する。
概要
北近畿の特急網である「北近畿ビッグXネットワーク」の要に位置しているほか、JR西日本福知山支社が置かれており、周辺地域の鉄道網の要衝である。
JR西日本の山陰本線・福知山線と、京都丹後鉄道の宮福線が乗り入れており、JRの駅は山陰本線を所属線としている。このほか、JRの駅には綾部駅から山陰本線を通して舞鶴線の一部の列車が乗り入れている。福知山線・宮福線は当駅が終点(ただし宮福線は列車運行上は当駅が起点)となっており、宮福線の駅には「F1」の駅番号が付与されている。かつては北丹鉄道が乗り入れており、当駅が起点となっていた。
各方面へ運行される特急列車同士の乗換駅としての役割を担っており、接続が考慮されたダイヤや特急料金の通算制度が設定されるなど、乗り継ぎがシームレスに行えるように配慮されている。普通列車においては当駅をまたいで運転される列車は存在せず、全列車が当駅を始終着としている。
開業時から長らく地上駅だったが、2005年(平成17年)11月26日にJR西日本が、2009年(平成21年)2月28日に北近畿タンゴ鉄道(現在の京都丹後鉄道)が高架化されるとともに駅舎も拡張され、1階の専門店街は「ビエラ福知山」として営業している。駅の出入口も、従来の北側に加え南側にも設けられた。
自動改札機は設置されておらず、ICOCAなどのICカードは利用できない。
JR西日本
島式ホーム2面4線と単式ホーム1面1線、合計3面5線のホームを有する高架駅。5番のりばが単式ホームで、1・2番のりばと3・4番のりばが島式ホームである。1・2番のりばはかつて長距離特急列車が停車していた名残で、有効長が230mと長い。
改札口は1階にあり、JR西日本の支社最寄り駅で唯一自動改札機は導入されていない(有人改札)常時ラッチに係員が立つ。オープンカウンター式のみどりの窓口があります。高架化と同時に、全ホームにエスカレーターとエレベーターが設置された。切符売場にタッチパネル式の券売機が2台。指定席券売機も設置されています。
かつては改札内でキヨスクや名物の駅そばを販売する「鬼そば屋」が営業していたが、いずれも高架化完了までに廃業し、前者の退去跡には数台の清涼飲料水の自動販売機が置かれた。
ホーム上のすべての時計には、福知山市のイメージキャラクター「ドッコちゃん」が描かれている。また、BGMとして小鳥のさえずりが流されている。
管理駅長が配置された直営駅であり、管理駅として山陰本線の高津駅 - 和田山駅間の各駅を管轄している。
のりば
のりば 路線 方向 行先 備考
1・2 E 山陰本線 上り 綾部・西舞鶴・京都方面 特急・普通
下り 和田山・豊岡・城崎温泉方面 一部の普通
G 福知山線 篠山口・宝塚・大阪方面 主に特急
3・4 E 山陰本線 下り 和田山・豊岡・城崎温泉方面 特急・普通
G 福知山線 篠山口・宝塚・大阪方面 一部の特急・丹波路快速・普通
■宮福線直通特急 大江・宮津・天橋立方面 JR線から直通の特急
5 G 福知山線 篠山口・宝塚・大阪方面 丹波路快速・普通
E 山陰本線 下り 和田山・豊岡・城崎温泉方面 一部の普通
2016年3月26日のダイヤ改正より、構内の旅客案内(駅掲示時刻表など)へも路線記号が取り入れられるようになった。宮福線のJRフォーマットの駅掲示時刻表については、京都丹後鉄道が定めた路線記号「F」を使用しない代わりに、コーポレートカラーのピンクのシンボル(アルファベットなし)が使用されている。
京都方面への列車が1・2番のりばのみを使用する以外は、特に路線や行き先を区別せずに運用している。なお、JR線から京都丹後鉄道宮福線へ直通する特急列車もJR線のホームを使用する。
豊岡方面への普通列車は1・2番のりばに停車し、京都方面の普通列車との対面乗り換えが考慮されていることが多い。
特急列車については、原則として京都方面行きの「きのさき」「はしだて」が1番のりば、大阪方面行きの「こうのとり」が2番のりばに入る。またその反対方向の列車は、「きのさき」「はしだて」が3番のりば、「こうのとり」が4番のりばに到着し、特急列車同士の対面乗り換えが可能。ただし、当駅始発の列車が増える朝の時間帯に限り、一部の大阪方面の『こうのとり』が3・4番のりばからも発車する。
豊岡方には、福知山電車区へと分岐する線路がある。
京都丹後鉄道
島式ホーム1面2線を有する高架駅で、JRホームの北側に位置する。
終日駅員が配置される直営駅である。改札口は北口側の専用階段を登った先の2階に位置し、京都丹後鉄道専用の自動券売機等もある。京都丹後鉄道改札口からコンコースを挟んで反対側に、JR駅の2階コンコースとつながった連絡改札口が設けられている。この改札口には京都丹後鉄道の自動券売機はあるが、JRの自動券売機はない。
高架化前のホームは、かつての北丹鉄道の駅が設けられていた位置にあった。
のりば
のりば 路線 行先 備考
1・2 ■宮福線 大江・宮津・天橋立方面 特急『たんごリレー』
快速・普通
配線上の本線は1番線(1番のりば)である。
なお、JR線との直通を行う特急列車はJR線ホームに発着する(構造上、宮福線からはJRの1 - 4番のりばへの出発・入線にも対応)。
北丹鉄道
単式ホーム1面1線を有する地上駅で、地平時代の日本国有鉄道福知山駅1番線ホームの西側を間借りしていた。
北丹鉄道は1974年(昭和49年)に廃止となったが、1988年(昭和63年)に宮福鉄道(現 京都丹後鉄道)宮福線が開業した際には同じ場所が同線用のホームとなった。
駅周辺
当駅付近の線路は市の中心部を通るため、市街地が南北に分断されていただけでなく、踏切での渋滞も多発していた。この問題解消に向け、1996年から当駅を含めた高架化工事が進められ、2005年にはJR線が、2009年にはKTR線が高架化された。
南口
南側一帯には元々福知山運転所があり、周辺の市街地とは接続していなかったが、高架化と共に公園を擁するロータリーが整備された。
公園前には福知山温泉を引湯したビジネスホテルが建設されたほか、国道9号沿いには全国展開のコンビニエンスストアや飲食店などが多く立地している。
北口
古くからの市街地が広がっている。駅前は商店街となっているほか、24時間営業のコンビニエンスストアが数軒ある。
旧来からある駅前広場の再整備事業が行われている。
路線バス
西日本JRバス、京都交通、丹後海陸交通、大阪バスおよび周辺自治体が運営する福知山市内自主運行バスの5社とその共同運行会社が乗り入れ、以下の路線を運行している。
一般バス路線や廃止代替バスは北口、高速バス路線は南口の各ロータリーに発着する。
なお、日本交通グループ(北近畿日交、福知山日交)や中央タクシーなどによるタクシーも利用できる(のりばは南口にある)。
1904年(明治37年)11月3日 - 官設鉄道の当駅 - 綾部駅 - 新舞鶴駅(現在の東舞鶴駅)間、阪鶴鉄道の福知山南口駅(のちの福知駅) - 当駅間の開業により、両路線の接続駅として設置(前者の区間も同日に阪鶴鉄道に貸与)し、旅客・貨物の取扱を開始する。
1907年(明治40年)8月1日 - 阪鶴鉄道が国有化される。
1909年(明治42年)
10月1日 - 福知駅廃止により、三田方の隣の駅が竹田駅(現在の丹波竹田駅)となる。
10月12日 - 線路名称が制定され、阪鶴線の所属となる。
1911年(明治44年)10月25日 - 播但線の支線として和田山駅 - 当駅間が開業する。
1912年(明治45年)3月1日 - 線路名称が改定され、阪鶴線の綾部駅 - 当駅間と播但線の当駅 - 和田山駅 - 香住駅間が山陰本線に編入され、当駅もその所属となる。また、阪鶴線が福知山線に改称される。
1923年(大正12年)9月22日 - 北丹鉄道線が開業する 。
1954年(昭和29年)3月29日 - 駅舎改築が竣工し、4月1日から新駅舎で営業を開始する。
1971年(昭和46年)3月2日 - 北丹鉄道線が休止される(1974年(昭和49年)2月28日廃止認可)。
1986年(昭和61年)11月1日 - 貨物の取扱を廃止し、貨物取扱施設「福知山コンテナセンター」を設置する。福知山線全線と山陰本線城崎駅(現 城崎温泉駅)までの区間が電化される。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
1988年(昭和63年)7月16日 - 宮福鉄道(後の北近畿タンゴ鉄道)宮福線が開業。
1995年(平成7年)4月20日 - 綾部駅から当駅間が電化される。
2005年(平成17年)11月26日 - JR線の当駅付近が高架化される。
2009年(平成21年)2月28日 - 北近畿タンゴ鉄道の当駅が高架完成し、高架化および駅改修事業が完成する。
2015年(平成27年)4月1日 - 北近畿タンゴ鉄道宮福線がWILLER TRAINSに移管され、京都丹後鉄道宮福線となる。
JR 福知山駅
所在地 京都府福知山市駅前町439
北緯35度17分45.54秒 東経135度7分8.52秒座標: 北緯35度17分45.54秒 東経135度7分8.52秒
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)*
電報略号 フチ
駅構造 高架駅
ホーム 3面5線
乗車人員
-統計年度- 3,783人/日(降車客含まず)
-2016年-
開業年月日 1904年(明治37年)11月3日
乗入路線 2 路線
所属路線 E 山陰本線*
キロ程 88.5km(京都起点)
◄石原 (5.7km)(6.7km) 上川口►
所属路線 G 福知山線
キロ程 106.5km(尼崎起点)
◄丹波竹田 (8.3km)
備考 直営駅(管理駅)
みどりの窓口 有
京都丹後鉄道 福知山駅
ふくちやま
Fukuchiyama
(1.5km) 福知山市民病院口 F02►
所在地 京都府福知山市字天田262
北緯35度17分47.04秒
東経135度7分6.02秒
駅番号 F1
所属事業者 WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)
所属路線 ■宮福線
キロ程 0.0km(*福知山起点)
駅構造 高架駅
ホーム 1面2線[4]
乗車人員
-統計年度- 1,033人/日(降車客含まず)
-2016年-
開業年月日 1988年(昭和63年)7月16日
備考 直営駅
* 正式な起点は宮津駅