SH-60は当初、駆逐艦などに搭載されるLAMPS Mk IIIの多目的ヘリコプター、SH-60B シー・ホークとして開発されました。その後、派生型として、航空母艦搭載の艦上対潜哨戒用としてSH-60F オーシャンホークが開発。また、救難用のHH-60H レスキューホーク、沿岸警備隊のHH-60J ジェイホークなども派生しました。
これらは将来的に、SH-60BとSH-60Fの後継としてのMH-60R シーホーク、HH-60Hや、CH-46シーナイトの後継としてのMH-60S ナイトホーク、HH-60Jの強化型としてのMH-60Tによって代替されることになっています。
その他、日本は独自開発の派生型としてSH-60J(通称ホワイト・ホーク)、機体から新規設計したSH-60Kを開発しているほか、台湾やオーストラリア、ギリシャなども独自の運用要求を加味した機体(S-70Bシリーズ)を輸入しています。
第51対潜ヘリコプター飛行中隊 ウォーローズ LAMPS部隊
LAMPSは、ヘリコプターを水上艦の戦闘システムの一部として、そのセンサーや攻撃手段の三次元的な延長として運用するというシステムです。単なる対潜哨戒機としての任務だけではなく、対水上打撃任務においては目標捜索を行ない、必要に応じて自らも対艦ミサイルによって攻撃を実施します。また、副次任務として、捜索救難や電子戦、補給輸送から指揮連絡、対地ミサイルによる沿岸目標の攻撃に至るまで、多目的に用いられています。
初期に開発されてSH-2D(後にはその強化型であるSH-2F/G)を使用するLAMPS Mk I、新型の機体に新型の機器を搭載したSH-60Bを使用するLAMPS Mk III。また、LAMPS Mk III Block IIにおいては、より多目的化が進められたMH-60Rが導入されることになっており、これによって、航空母艦搭載の対潜ヘリコプター部隊と機体の共通化がなされる。