地下鉄用軌道モーターカー
終電後、保守作業要員の輸送、機材の運搬、およびレールに流れるATC用信号電流の測定などの再に活躍します。
このモーターカーは、船橋信号機において、昭和50年~昭和60年の間使われたものです。
狭いトンネル内で使われるため両運転台となっている。
最大長;2850MM
最大巾;1800MM
最大高;1950MM
重さ ;1600KG
エンジン排気量:1138CC
メーカー:堀川工機株式会社
モーターカー(もしくはモータカー)とは、主に鉄道の保守作業に使用される小型の自走する動力付きの鉄道車両の一種である。日本では法規上は車籍のない作業用の「機械」扱いで「鉄道車両」ではない。アメリカでは、人を運ぶ小型のモーターカーをSpeeder(スピーダー)と呼ぶ。
鉄道省の使用開始は1919年ごろでアメリカブダ社製8馬力で甲府保線事務所で使用した。国産車は1924年で車体をタカタモーターカー企業社、加藤製作所、東京瓦斯電気工業、泉自動車製作所、黒板工業所等で製作、ハーレーダビッドソンのガソリン機関を使用した。1930-1931年には純国産化された。加藤製作所では伝達装置はフリクションドライブ、動力は焼玉エンジンの使用例がある。鉄道連隊も所有してい
用途
資材運搬、人員輸送、保守、点検に用いられ、資材を積んだ小型貨車(トロッコ)を牽引する場合もある。近年では編成化された小型貨車の先頭の遠隔操縦用の運転台からの操作でプッシュプル運転が可能な車両も存在する。車体は警戒色として黄色系統に塗装されている場合が多いが、東海旅客鉄道(JR東海)の濃淡ブルーや、近畿日本鉄道の薄緑色など、近年では黄色以外の塗装も多くなっている。走行用の動力(原動機)は、古くはガソリンエンジンが主流であったが、現在ではディーゼルエンジンが主流で、空気圧縮機や、作業用にPTO経由で油圧ポンプを駆動するものもある。車両によっては車体中央に自車昇降用油圧式ジャッキを持ち、自車をジャッキアップした後に車体を手動もしくは自動で旋回させてその場で方向転換させることが可能である。
取扱い
日本では法規上の「鉄道車両」ではなく、線路上を自走する保線用機械の一種という扱いである。そのため、運転者の動力車操縦者免許は不要であり、保線係員等の免許不保持者などでも操縦が可能なため、作業にあたり同資格の取得や専門運転者の別途手配の必要がない。ただし、機械扱いであるため、最高速度は45km/hに制限されている上、本線上を走行させる場合は線路閉鎖を前提とする。また、軌道回路に影響を与えないよう車輪は電気的に絶縁構造となっており、軌道回路を用いた列車検知装置や自動踏切等には反応しない(但し、排雪用の機種などで作業の必要上、軌道回路に反応するようにしているものもある。)。このため走行に当たっては、線路閉鎖の手続きのみならず、在線状況の確認や分岐器の進路転換の際運転指令所や信号扱所との慎重な打合せを要し、踏切も手動で作動させる等[4]、特別な取扱いが必要である。2019年5月には南海高野線で、保線作業用モーターカーの不具合による踏切事故が発生している。
貨車移動機と混同されることがあるが、モーターカーは保線作業用動力車であり、貨車移動機は貨車の入換用動力車である。また、貨車移動機は信号等に反応するよう車輪は絶縁車輪ではなく通常の車輪を使用している。共通の基本設計に基づいて製作されたモーターカーと入れ替え用小型機関車も存在するが、仕様は明確に区別されている。