Quantcast
Channel: 観光列車から! 日々利用の乗り物まで
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3251

土佐電気鉄道800形電車

$
0
0

 

とさでん交通に在籍する路面電車車両。2014年10月1日付で土佐電気鉄道が高知県交通・土佐電ドリームサービスと経営統合し、新会社とさでん交通による運営に移行したのに伴い、土佐電気鉄道からとさでん交通に承継された。


山口県下関市で路面電車の営業を行っていた山陽電気軌道(現、サンデン交通)向けとして、ナニワ工機により1958年に700形701-704の4両、翌1959年に800形801-805が5両製造された。全て鋼製車両となっている。

性能面に両形式の差異はなく、どちらも直接制御方式を採用している。異なるのは台車で、700形はNK-11、800形は若干改良を加えたNK-12を使用しているが外観上の差異はほとんどない。また排障器も700形は鋼板製、800形は鉄管製となっている。700形は土佐電鉄として初めて出入り口ドアが折戸である。

1971年、山陽電気軌道の路線全廃に伴い、同年2月に700形3両 (701, 702, 704) と800形4両 (801-804) が土佐電気鉄道に譲渡された。当初は山陽電気軌道からではなく名古屋市電からの車両譲渡を予定していたが前年に土佐電鉄が採用したワンマン方式は後乗り前降り式であったため前乗り後降り式の名古屋市電の車両では都合が悪くなり同時期に路線を廃止した山陽電気軌道が土佐電鉄と同じく後乗り前降り式でのワンマン方式を採用していたことから山陽からの両形式の譲渡へと変更になった経緯がある。この際、形式番号の変更は行われていないが集電装置をピューゲルからZ形パンタグラフに交換している。その他、車両番号は704を703に改番した以外は変更を行われていない。同年8月7日より土佐電気鉄道での運用を開始した。

1997年-1999年には、600形と同様に三菱電機製冷房装置の取り付け工事が実施され、車体の補強のため側面では中央部の柱が太くなり、隣にある一枚の窓が狭くなり、印象が変化した。塗装は土電の標準色ないしは広告色であったが2005年4月には700形1両 (702)に対して有志の募金により山陽電気軌道時代の塗装への復元工事が施され「ふくふく下関号」としてしばらくの間運用に就いていたが現在は土電標準色に戻された。最近ではミュージックホーンの増設改造もされている。

とさでん交通株式会社(とさでんこうつう)は、高知県高知市に本社を置く軌道・バス事業者。高知県中部を中心としたエリアで路面電車・路線バス・高速バス・貸切バスを運営している。
高知県内において軌道事業・乗合バス事業・貸切バス事業を行っていた土佐電気鉄道・高知県交通・土佐電ドリームサービスの3社の経営統合・共同新設分割方式により2014年(平成26年)10月1日に設立。同日付で3社が運行していた軌道・バス路線を引き継いで営業を開始した。
発足にあたって設定されたコーポレートカラーはグリーンとオレンジで、グリーンは安心・安全・快適、ならびに高知の豊富な緑や発展を表し、オレンジは親しみ・楽しさ・喜び・太陽を表し、この2色を組み合わせることで地域と共に歩み、豊かな未来に貢献することを表現している[3]。またグリーンは旧土佐電グループの、オレンジは旧高知県交通のシンボルカラーでもあり、長い歴史を持つ両社の伝統を受け継ぐという意味も込められている。
軌道事業
土佐電気鉄道が2014年9月30日現在において保有していた路線・車両を継承し、総延長25.3kmの路面電車を運行している。路線は高知市・南国市・吾川郡いの町にまたがっている。日本で郡部において路面電車を運行している事業者はとさでん交通のみである。

土佐電気鉄道800形電車
基本情報
運用者 とさでん交通
製造所 ナニワ工機
製造初年 1958年(山陽電気軌道)
総数 7両(土佐電鉄所属車両)
運用開始 1971年8月7日(土佐電気鉄道)
主要諸元
編成 3両(700形) 4両(800形)
軌間 1,067mm
電気方式 直流600V
最高運転速度 40km/h
車両定員 62(着席34)
自重 14.15t
全長 12,000mm
全幅 2,300mm
全高 3,834mm
台車 NK-11(700形) NK-12(800形)
駆動方式 吊掛式


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3251

Trending Articles