松島 遊覧船 仁王丸
松島には大小の遊覧船が就航しており、船上より島々を眺めることができる。船上からカモメ(主にウミネコ)に餌やりをするのが名物になっていたが、糞害により松が枯れ始めた事から2014年4月1日より湾内での餌やりは禁止となった。
大型遊覧船の航路は松島港発着で松島湾内や奥松島を巡るものが中心だが、塩釜港と松島港とを繋ぐ航路もある。小型船の航路は、奥松島遊覧船桟橋を発着して嵯峨渓を巡る観光航路と、主に塩釜港発着で湾内の小島へ渡る連絡船航路がある。
日本三大渓といわれる奥松島の嵯峨渓には暗礁が多くあるため、大型遊覧船では遠巻きにしか見られないが、小型船だと近づけるため波の静かな日には海食洞をくぐることが出来る場合がある。その他に季節運航でディナークルーズ(仙台港発着もある)、サンセットクルーズ、ナイトクルーズ、かき鍋クルーズなどがある。
江戸時代には仙台城下と海運の拠点港がある石巻とを繋ぐ石巻街道があったが、このうち塩釜港から石巻港の間を船で繋ぐ航路は「松島海道」と呼ばれた。松尾芭蕉が奥の細道で塩竈から松島へ舟で渡ったとの記述があるが、これは「松島海道」の一部に乗船したものと考えられている。
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)による津波で浮桟橋4基や小型の遊覧船の多くが流出する被害を受けたが同年4月29日に遊覧船の運航が再開された。
船名 仁王丸
就航年月日 2020年4月19⽇
総トン数 180トン
船の長さ 35.4m
船の幅 7.4m
定員 400名
主機能性 423kW[575馬力(ps)]2基
航海速力 12.0ノット(最大速力14.0ノット)
船内トイレ 3ヶ所(うち1か所はバリアフリー対応。面積は3.96㎡)
造船会社 墨田川造船株式会社
※本船のバリアフリー設備は公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団より助成を受けています。