西宮駅は、兵庫県西宮市池田町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線の駅です。「JR神戸線」の愛称区間に含まれています。駅名は西宮ですが、西宮神社へは隣のさくら夙川駅の方が近い。バス停は、南口については全て駅ロータリー内にありますが、北口については1番・2番のりばはロータリー内、3番・4番のりばは道路上にあります。
江戸時代より西宮神社の門前町、西国街道・中国街道の宿場町、そして貿易港・漁港として栄えた西宮は人口も多かったため、鉄道黎明期より駅が置かれたが、東海道本線が阪神間を直線で結ぶルートを取ったために、駅は開業時市街地から離れた農村の中にあった。また線路が通過することで南北方向の交流が絶たれ、人の流れは東西方向が中心に変わったといわれている。その後、東海道本線に続いて明治 - 大正期に並行して阪神本線と阪急神戸本線が開通し、それぞれの路線に優等列車が停車する西宮駅と西宮北口駅が設けられたことで、客は主にこれら3駅に分散するようになった。そのような事情もあって、1934年に隣接して開業した甲子園口駅の乗降客数は当駅よりも多かった。
当駅は開業以来、駅名を「西ノ宮」としてきた。旧国鉄の前身にあたる工部省鉄道寮が「東京の人には読めないから」という理由で、同時に開業した三ノ宮駅とともに「ノ」を入れたとも言われる[要出典]が、これは所在地の地名表記とは異なるものであった。このため西宮市より駅名改称の要望が出されていたが、2007年3月18日のさくら夙川駅開業を機に、駅名を現在の「西宮」に改称した。三ノ宮駅に関しては、神戸市側から改称の要望も出ていないため、現状のままで推移するものとみられる。
現在はすべての快速列車が停車するが、以前は通過していた。1957年に東海道本線の快速停車駅を増やすことが検討され、隣の芦屋駅と当駅で新規停車駅をめぐって争いが繰り広げられ(鉄道と政治#停車駅争奪戦を参照)、この時は複々線の内側(電車線)を走る快速列車は芦屋駅、外側線(列車線)を走る快速は当駅に停車させることで決着を見た。2002年3月23日には内側線のホーム延長で朝晩の快速が停車するようになり、2003年12月1日の改正ですべての快速が停車するようになった。これに加えて駅周辺の開発が進んだことで、甲子園口駅との乗降客数の差は急速に縮み、2005年度には逆転した。
駅前の国道2号(阪神国道)上には1926年から1975年まで都市間路面電車である阪神国道電軌→阪神国道線(併用軌道線)が走っていた。同線の国鉄西ノ宮駅最寄り電停は「西宮駅前」で、国鉄駅と異なり「ノ」が入っておらず、また阪神電気鉄道の路線でありながら「西宮駅前」の電停を阪神西宮駅前ではなく当駅前としていた(なお、阪神西宮駅前には「西宮戎」電停があった)。この2つの電停は阪神国道線廃止後に阪神電鉄バス尼崎神戸線に引き継がれ、「西宮駅前」バス停については、当駅南口前にロータリーが完成した後に「国道JR西宮駅前」に改称され、これに加えてバスはロータリー内の「JR西宮駅前」バス停にも乗り入れるようになりました。なお、いずれのバス停も、当駅が「西ノ宮駅」と称していた当時から「西宮駅」と表記されていました。
島式ホーム2面4線(12両編成対応)を有する高架駅になっている。改札口は地上より一段下にあるため、地下改札の趣がある。南北双方から出入り可能。駅周辺にはコープデイズなどが入る複合商業施設が並んでいます。
直営駅(芦屋駅の被管理駅)。アーバンネットワークエリアに属しており、ICOCA・提携ICカード利用可能駅です。オープンカウンター式のみどりの窓口があり切符売場には指定席券売機と券売機は4台あります。改札口には改札機が6台設置されています。コンコースは半地下のような高さにあります。
西宮駅プラットホーム
ホーム 路線 方向(線路) 行先 備考
1 ■JR神戸線 下り(外側線) 三ノ宮・姫路方面 平日朝の快速の一部
2 ■JR神戸線 下り(内側線) 三ノ宮・姫路方面
3 ■JR神戸線 上り(内側線) 尼崎・大阪・京都方面
4 ■JR神戸線 上り(外側線) 尼崎・大阪・京都方面 朝の快速の一部
日中時間帯は1時間あたり快速が4本、各駅停車が8本停車する。平日朝ラッシュ時の大阪方面は外側快速が8分間隔、各駅停車が4分間隔で停車する。土休日朝は大阪方面の外側快速が2本停車する。ホーム上の待合室は冷暖房完備です。
当駅に停車しない特急・新快速・貨物列車は、1・4番のりばを通過していく。後述の列車を除き、停車列車は2・3番のりばに入るため、1・4番のりばは停車列車のない時間帯は列車通過用としてロープで閉鎖されている。事故などでダイヤが乱れている場合、ダイヤ調整のため内側線を走行する快速列車が外側線を走ることがある(特に大阪駅 - 芦屋駅間)。
1番のりばに停車する三ノ宮・姫路方面行きは、平日ダイヤで朝に運転される快速のみで、土曜・休日ダイヤで1番のりばに停車する列車はない。
4番のりばに停車する大阪方面行きは、平日ダイヤの朝ラッシュ時のすべての快速と、土曜・休日ダイヤの朝の大阪行きの快速のみである。
駅構内の両端(1番のりばの南側と4番のりばの北側)に待避線があり、待避する貨物列車など(不定期)がある。
1874年(明治7年)5月11日 - 官設鉄道の大阪駅 - 神戸駅間の開通と同時に西ノ宮駅として開業。客貨取扱を開始。
1895年(明治28年)4月1日 - 線路名称制定。東海道線(1909年より東海道本線)の所属となる。
1944年(昭和19年)11月15日 - 阪神武庫川線の当駅 - 洲先駅間の貨物線が開業(西ノ宮駅 - 甲子園口駅間は官設鉄道と阪神との並行区間)。
1949年(昭和24年) - 北出口開設。
1958年(昭和33年) - 阪神武庫川線の当駅 - 洲先駅間の貨物線休止(1970年廃止)。
1986年(昭和61年)11月1日 - 貨物取扱が廃止。
駅東側にあるアサヒビール西宮工場や、さらにその東にあった住友セメントのサービスステーションへの専用線があり、貨物輸送が行われていた。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
1998年(平成10年)3月14日 - 外側線の快速を全列車停車にする。
2002年(平成14年)3月23日 - 内側線の平日朝晩の快速が停車するようになる。
2003年(平成15年)
11月1日 - ICカードICOCA供用開始。
12月1日 - 快速が毎日全列車停車となる。
2007年(平成19年)3月18日 - 西宮駅に改称。
電報略号 ニシ
駅構造 高架駅(盛土上)
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度- 19,736人/日(降車客含まず)
-2012年-
開業年月日 1874年(明治7年)5月11日
備考 直営駅
みどりの窓口 有
* 2007年に西ノ宮駅から改称。