アグスタウェストランド AW139(AgustaWestland AW139)は、アグスタウェストランド社が生産する15席の中型双発ヘリコプターである。原型は、アグスタとベル・ヘリコプターテキストロンが共同で開発を進めていたAB139である。ベルが計画から撤退した後AW139に改名された。AW149は中型の軍用ヘリコプターで、AW139の拡大型である。
AW139は、2基のプラット・アンド・ホイットニー・カナダPT6C(英語版) ターボシャフトエンジンを搭載している。救命救急や要人輸送、捜索救難、海上油田への送迎を想定している。最初のAW139は、2001年2月3日にイタリアのヴェルジャーテで初飛行した。最初の量産型は2002年6月24日に生産され、2003年には受領された。
2006年7月時点で会社は190機受注して30機が納入された。アメリカ合衆国軽量多目的ヘリコプターに提案したが、EC 145を元にしたUH-72Aに敗れた。2007年には2番目の生産ラインがフィラデルフィアに開業した。
2006年のファーンボロー国際航空ショーでは、AW139の軍用版である多目的ヘリコプターであるAW149を発表した。
2006年、海上保安庁はAW139をベル 212の更新として選択したと発表した。24機が2008年から納入される予定である。納入時に定点に飛行を維持するSAR モードソフトウェアの開発が間に合わず搭載されていなかった。納入金額は3機で50億円であった。
主に公的機関での採用が多いが、報道取材用途でも使用されている。
海上保安庁 - 美保、鹿児島、那覇、石垣、仙台、新潟、福岡の各航空基地に配備されている。
警察 - 東京、大阪、千葉、新潟の警察航空隊に配備されている。北海道、長野、宮城、福島、富山への導入も決まっている。
消防防災 - 埼玉県、広島県、横浜市消防局の消防防災航空隊が導入し、総務省消防庁も導入を決め、埼玉県および高知県に貸与した。山形県および鳥取県も導入予定。
報道取材 - オールニッポンヘリコプター(NHK)、朝日航洋(関西テレビ放送)が運航している。
仕様(AW139 (ロングノーズ)
諸元
乗員: 1名
定員: 15名
全長: 13.77m (45ft 2in)
全高: 3.72m (12ft 2in)
ローター直径: 13.8m (45ft 3in)
空虚重量: 3,622kg (7,985lb)
動力: プラット・アンド・ホイットニー・カナダPT6C(英語版) ターボシャフトエンジン、1,142kW (1,531hp) × 2
性能
最大速度: 310km/h (193mph)
航続距離: 1,061km (573mi)
実用上昇限度: 6,098m (20,000ft)
上昇率: 54m/min (2,140ft/min)