移動式3次元レーダー(車載アンテナ装置)J/TPS-101
J/TPS-101は、航空自衛隊で運用されているレーダー装置。3次元レーダーであり、製造は三菱電機。1981年から運用されている。
J/TPS-100に続く、移動・再配置可能なレーダーシステムであり、固定レーダーサイトと連携し、対空警戒にあたる。空中線部もトラックに搭載されており、やや縦長の八角形のパラボラアンテナを持つ。
空中線装置のほか、送受信装置、通信装置、指揮管制装置などから構成されている。
優れた機動性を有する警戒管制用3次元レーダーで、当時最新のレーダー技術を駆使して完成 された。目標情報はその方位、距離、速度および高度等について計算機で処理表示 される。また本装置は、その特性に応じた通信装置を装備しており、固定レーダーサイトとの 連携運用が可能である。 2005年時では、移動警戒隊では全て用途廃止となったが、硫黄島で訓練支援のため若干数が使用されているとのことである。
送受信装置
送信装置と受信装置から構成されており、送信装置は大きな電力の高周波パルスを発生、受信装置は目標(航空機)からの反射波を増幅検波する。
指揮管制装置
映像信号をブラウン管のスコープに写し、航空機等の移動情報を表示する。
通信装置
対空UHF通信装置および対地HF通信装置を使用して航空機およびサイト等を音声通信する。
発動発電機
空中線装置および各シェルターに電源を供給するもので多湿かつ塩害地域でも使用できる。
車載アンテナ装置全体
幅 約6.57m 高さ 約9.5m 重量 約3900kg
アンテナ部
幅 約5.4m 高さ 約6.2m