伊丹駅(いたみえき)は、兵庫県伊丹市伊丹一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)福知山線の駅である。
大阪国際空港(伊丹空港)の西側に位置し、駅前からは唯一伊丹側から空港に向かう公共交通機関・伊丹市営バスも乗り入れている。
アーバンネットワークのエリアに属しており、「JR宝塚線」の愛称区間に含まれている。みどりの窓口が設置されている直営駅(宝塚駅の被管理駅)。自動券売機は全てタッチパネル式で、みどりの券売機もある。ICOCAの利用も可能。
当駅から約1キロ西には、阪急伊丹線の終着駅・伊丹駅がある。
相対式2面2線のホームを持つ地上駅で、橋上駅舎を有している。橋上駅舎の西口と駅前広場とはペデストリアンデッキで結ばれています。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。
ホームは島式2面4線への拡張が可能な構造となっている。ホーム間の移動は跨線橋を使う。これは、将来当駅から大阪国際空港まで鉄道線を延ばす構想があるためで、外側の用地は現在駐輪場などに使用されている。
エスカレーターは4基、エレベーターは2基設置されている。ホームの長さは10両編成対応(220m)だが8両編成分だけホームをかさ上げしたため、実質8両対応といえる。
駅構内にはキヨスクのほか、小規模な画廊『美術ギャラリー伊丹』がある。キヨスクは2005年4月にリニューアルされ、おしゃれなデザインの店内になっている。また駅前にハートイン伊丹店があり、ICOCA電子マネーが利用できる。
伊丹駅プラットホーム
ホーム 路線 方向 行先
1 G JR宝塚線 下り 宝塚・三田方面
2 G JR宝塚線 上り 尼崎・大阪・北新地方面
2階に通じる歩道橋は有岡城址に続いています。駅のある場所は有岡城跡の一部であることから、駅舎は城郭をイメージしています。
特急列車はすべて通過するが、その他の営業列車はすべて停車する。
日中時間帯の停車本数は1時間あたり8本で、快速(「丹波路快速」を含む)と普通列車がそれぞれ4本ずつ停車する。
大阪行きの快速列車は、当駅を出ると尼崎を経てわずか2駅で大阪駅まで到達できるため、大阪市内へのアクセスが充実している。
朝ラッシュ時の大阪方面は本数が非常に多く、また朝晩は東西線に直通する列車もある(その他の時間帯は京都線方面のみで、東西線・神戸線方面へは尼崎駅で乗り換えとなる)。
利用客はJR西日本の駅の中では36番目に多い。この内、福知山線内では2位(1位は宝塚駅、3位は川西池田駅)。
福知山線は長い間、単線非電化の地方ローカル線であったため、当駅も国鉄時代から大都市近郊の駅としては乗降客の少ない駅であった(改札口も常時開放はされておらず、列車到着時刻の前に改札を開始するローカル線方式だった)。しかし、1981年の複線電化、1987年の国鉄分割民営化、1997年のJR東西線直通運転の開始を経て、利便性が大幅に向上したことに加え、2000年代に駅周辺で大規模な商業開発が進展したことにより大幅に乗降客が増加し、近年ではJR西日本の各駅の乗車人員ランキングで上位50位以内に入るようになった。
なお、当駅の西には阪急伊丹線の伊丹駅があるが、当駅に比べるとやや利便性が劣ることや、阪神・淡路大震災により同駅が仮設駅舎で営業している間にJR東西線が開業してJRの利便性が上がったこと、大規模な商業施設の撤退などで阪急伊丹駅周辺の都市機能が相対的に低下していることなども利用客増加の要因として挙げられる。当駅と大阪国際空港をJRで結び、大阪駅まで乗り入れる「JR福知山線分岐線構想」や、兵庫県がLRTを同区間に設置する案などがあったが、採算の取れる見込みがなく、実現される可能性は低くなっている。
1891年(明治24年)
9月6日 - 川辺馬車鉄道の長洲駅(のちに廃止) - 塚口駅 - 伊丹南口駅(のちに廃止) - 伊丹駅間開業時に終点駅として設置。旅客のみ。
11月15日 - 貨物取扱を開始。
1893年(明治26年)12月12日 - 摂津鉄道の駅として再開業。伊丹駅 - 池田駅(現・川西池田駅)の開業により、中間駅となる。一般駅。
1897年(明治30年)2月16日 - 阪鶴鉄道が摂津鉄道を合併。阪鶴鉄道の駅となる。
1907年(明治40年)8月1日 - 阪鶴鉄道が国有化され、国有鉄道の駅となる。
1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定。阪鶴線所属駅となる。
1912年(明治45年)3月1日 - 線路名称改定。阪鶴線福知山駅以南が福知山線となり、当駅もその所属となる。
1979年(昭和54年)7月1日 - 貨物の取扱を廃止、北伊丹駅に移管。旅客駅となる。
1981年(昭和56年)5月 - 橋上駅舎化。
1986年(昭和61年)3月3日 - 荷物の取扱を廃止。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる。
1992年(平成4年)11月 - みどりの窓口営業開始。
2003年(平成15年)11月1日 - ICカードICOCA供用開始。
2005年(平成17年)
駅改装工事(JR西日本のNextStationPlanの一環)が行われる。
4月25日 - JR福知山線脱線事故の影響で列車の停車が無くなる(みどりの窓口のみ営業)。
6月19日 - 福知山線復旧、脱線事故後55日ぶりに営業を再開。
電報略号 イタ
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 2面2線
乗車人員
-統計年度- 23,693人/日(降車客含まず)
-2012年-
開業年月日 1893年(明治26年)12月12日
備考 直営駅
みどりの窓口 有
* JR西日本の駅の中で第38位