加津佐駅は、長崎県南島原市加津佐町水下津にあった島原鉄道島原鉄道線の駅でした。島原鉄道島原鉄道線の終着駅でした。島原半島南西部に位置する加津佐町は2006年3月の8町合併で南島原市となりました。「加津佐史話」によると、加津佐の古名は「笠津(かさづ)」。曹洞宗の開祖の道元が鎌倉時代に「笠」に乗って、この地に降り立ったという言い伝えが地名の由来になったという。1990年代半ばの雲仙普賢岳の土石流災害で南目線の島原外港〜深江間が運休となり、1997年に水無川付近の高架化により復旧を果たしたのですが、赤字により全通後わずか10年の2008年3月末に南目線の島原外港〜加津佐間が廃止されました。
駅の目の前には広がる白砂青松の前浜海水浴場です。さらにその先、西を望むと、緑に覆われた岩戸山が見える。約300種の亜熱帯植物が自生する国指定天然記念物「岩戸山樹叢(じゅそう)」のほか、岩戸観音や禅宗の僧侶が建てたと伝えられる「猿の墓」などの史跡があり、自然豊かな景観が広がっています。
駅前には小さな広場があります。諫早方面行きのバス停は道路に面したところにある。以前は県営バスも運行されていたにもかかわらず、島原鉄道バスの時刻しか掲載されていなかった。しかし、2007年(平成19年)3月末限りで県営バスが島原半島から撤退したため、現在は全便のバスが掲載されています。諫早方面のバスは旧県営バスの便を島原鉄道バスが代替する形にはならなかったため、従来より便数が減少しており、注意が必要です。駅舎の反対側は海岸に通じており、夏季には海水浴場となります。駅付近にはコンビニ(ファミリーマート)がある。
単式ホーム1面1線を有する地上駅。廃止されても駅舎は撤去されていません。レールは外され、枕木が積まれています。側線が2本あり、滞泊車両の留置に使用された。駅の奥には車止めがありました。車両留置機能のみで、給油や検修のための設備はなかった。
1928年(昭和3年)2月25日 - 口之津鉄道の駅として開業。
1943年(昭和18年)7月1日 - 会社合併により、島原鉄道の駅となる。
1984年(昭和59年)10月1日 - 貨物取扱廃止。
1985年(昭和60年)4月23日 - 現駅舎竣工。
2005年(平成17年)4月 - 無人化。
2008年(平成20年)3月1日 - 3月31日 - 廃止に伴って一時的に有人化。
2008年4月1日 - 島原外港・加津佐間の廃線により、廃駅となる。
加津佐駅は車両留置機能のみで、給油や検修のための設備はなかったが、1993年4月から1997年3月まで雲仙普賢岳の噴火・土石流災害により島原外港 - 深江間が不通・休止となっていた期間は、不通区間の南側で運行する車両の給油・検修が当駅構内で行われました。給油にはタンクローリーが用いられた他、駅構内にもドラム缶を利用した仮設設備を設け、全般検査時期を迎えた車両についてはクレーン車で車体を上げて台車やエンジン等を取り外し、南島原の車両基地へ陸送して整備することで対応しました。仕業検査・月検査や、全般検査時の車体関係の整備は加津佐駅構内で行われたが、ピットや点検台もなく困難を伴う中での作業となった。
加津佐漁港からはイルカウオッチングの船も出ており、天草灘に生息する約300頭の野生のイルカの群れを楽しむことができる。イルカとの遭遇率は99%。船から手を伸ばすとイルカに触れるぐらい近づける。土日祝・GW・夏休みは増便。1日4便が出港し、所要時間は約1時間。事前予約が必要で、料金は大人(中学生以上)2500円、小学生1500円、幼児(4歳以上)1000円。