ハイエース(HIACE )は、トヨタ自動車で生産されている、キャブオーバー型の商用車及び乗用車。
車名の由来
語源は「トヨエース」に由来し、英語で「高級な」「より優れた」という意味の「High」と「Ace」の合成語。
製造
トヨタ車体いなべ工場(三重県いなべ市)
岐阜車体工業(岐阜県各務原市)
タイオートワークスサムロン工場(タイ王国の旗 タイサムットプラーカーン県ムアン郡)
1967年に初登場。かつてはショートホイールベース(標準ボディ)やトラックもラインナップされていたが、現在それらは消滅しており、ロング、スーパーロング、ワゴン、ライトバン、コミューター(マイクロバス)のみとなっている。日産・キャラバンが長年の競合車種。
価格はやや高いが、耐久性、エンジンパワー、積載量など貨物車としての性能が高く、宅配業を始め多くの企業に小型貨物車・社用車として広く用いられる他、運転手を含めた10人乗りの特徴を活かし、送迎バス・乗合タクシー(知多つばめタクシーなど)・ジャンボタクシー・ハイヤー・路線バス・コミュニティバスといった乗用、さらには救急車・寝台車・現金輸送車・福祉車両など特種用途自動車のベースとしても利用されている。また、過去には特定日のみながら高速バスに使用されたこともある(広島つやまエクスプレス)。
個人ユースでは、公道を走行できない競技用オートバイ(ロードレーサー・モトクロッサー)、競技用自転車(ロードバイクやトラックレーサー)、大型のラジコン飛行機やマルチコプターなど、趣味の機材を輸送するトランスポーター(トランポ)として利用されている。またバニングやキャンピングカーのベース車としても重宝されている。
事業用・自家用共にニーズがあるため、専門の中古車店や社外品のパーツなど、ハイエース単体で市場が形成されている。
耐久性が高いことから新興国や開発途上国、テロリストなどにはトヨタ・ハイラックスと共に需要が高い。それに関連して自動車窃盗団による日本国内での盗難と密輸出も後を絶たず、日本損害保険協会による保険金支払い事案を対象とした調査結果で、2007年から7年連続で自動車盗難のワースト1(特にバンの最上級グレードである「スーパーGL」が、最も被害に遭う率が高い)であるため、メーカーでも対策を行っている。
製造国 日本の旗 日本
タイ王国の旗 タイ
販売期間 2004年8月 -
乗車定員 2人(バン・特設車・キャンパーベース車)
2/5人(バン・スーパーGL)
3, 3/6, 3/6/8/9人(バン・DX)
10人(ワゴン)
14人(コミューター)
ボディタイプ 5ドア/4ドアミニバン
駆動方式 FR/4WD
最高出力 98kW/5600rpm(1TR-FE)
111kW/4800rpm(2TR-FE)
100kW/3600rpm(1KD-FTV(~平成22年))
106kW/3400rpm(1KD-FTV(平成22年~))
80kW/3400rpm(2KD-FTV)
最大トルク 182N・m/4000rpm(1TR-FE)
241N・m/3800rpm(2TR-FE)
300N・m/1200-2400rpm(1KD-FTV(~平成22年))
300N・m/1200-3200rpm(1KD-FTV(平成22年~))
260N・m/1600-2600rpm(2KD-FTV)
変速機 4AT/6AT/5MT
サスペンション フロント
ダブルウィッシュボーン
リア
車軸式
全長 4,695mm、4,830mm、5,380mm(バン)
4,830mm、5,380mm(ワゴン)
5,380mm(コミューター)
全幅 1,695mm、1,880mm(バン)
1,880mm(ワイドボディ)
全高 1,985mm、2,285mm(バン)
2,105mm、2,285mm(ワゴン)
2,285mm(コミューター)
ホイールベース 2570-3110mm(バン)
2,570-3,110mm(ワゴン・コミューター)
車両重量 1,610-2,030kg(バン)
1,910-2,170kg(ワゴン・コミューター)
ブレーキ 前
ベンチレーデットディスク
後
リーディングトレーリング
ハイマウントストップランプ ハイエースバン(グレードによる)ではハイマウントストップランプが装備されていないグレードがある