フェラーリ・488GTB
488GTBは、イタリアの自動車メーカー、フェラーリが製造・販売しているスポーツカーである。
概要
488GTB
488GTBは、2015年1月31日 (イタリア現地時間) に、まずフェラーリが「謎の新型車」を予告するというかたちで情報が公開されるところから始まった。最初に情報が公開された時点では、新型車のキーワードとして「デザイン (DESIGN) 」という語が示されただけであった。
次いで、新型車が夜道を走行する動画が公開された。この動画が公開された時点で一部の自動車専門雑誌などでは、458イタリアをベースとし、大幅な改良が加えられた「458M」となる可能性や、「F12ベルリネッタ」に合せて新たに「F8」というネーミングになる可能性、さらにカリフォルニアTにて搭載されたターボチャージャー搭載の可能性が取り沙汰された。
そして2月3日 (現地時間) に、458イタリアの改良型であることや、車名を「488GTB」と改めることなどが公式に発表された。車名の488は一気筒あたりの排気量を表し、GTBはGranTurismo Berlinetta(グランツーリスモ・ベルリネッタ)の略である。
488GTBはスタイリング、車名とともに、かつての308GTBを彷彿とさせるものとなっている。そして、2015年3月に開幕したジュネーヴ・モーターショーにて、改めて正式に一般公開された。
488スパイダー
2015年9月に開催されたフランクフルトモーターショーにて488スパイダーが発表された。日本では同年10月23日に初公開された。アルミ製のトップを採用し構造は458スパイダーのそれを踏襲している。458スパイダーは走行中の開閉はできなかったが488スパイダーは時速45キロまでは開閉が可能となった。
488チャレンジ/488GT3
2016年12月には、フェラーリのコルセ・クリエンティ部門の主催で世界各国で開催されるワンメイクレースである「フェラーリ・チャレンジ」向けのレース専用車輌「488チャレンジ」が、アメリカ合衆国のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されたフィナーリ・モンディアーリで発表された。2017年初めより世界各国のユーザーに納入され、同年4月にアブダビで開催されたアジア・パシフィック選手権の開幕戦においてレースデビューした。
また、FIA 世界耐久選手権や、「ブランパンGTシリーズ」や「SUPER GT」など、各国で開催されるGT選手権に参戦するために「ミケロット・アウトモビリ」の協力を得て開発された、レース専用車輌の「488GT3/GTE」も同部門より販売されている。
なおこれらのレース専用車輌は、ナンバー取得(=一般道での走行)ができないサーキット専用車輌であり、「488チャレンジ」は、「フェラーリ・チャレンジ」に参戦する意向があり、国際C級ライセンスを所持したオーナーのみに、また「488GT3/GTE」は、レーシングカーの整備施設が整えられ、かつGTマシンでのレース参戦の実績のあるレーシングチームにしか行われない。
メカニズム
488GTBは、V型8気筒3902ccの488GTB専用に開発されたIHIツインスクロールターボチャージャーを搭載[5]。458イタリアより600ccダウンサイジングされたものの、100PSの出力アップとなった。なおターボ搭載車は現行モデルでは「カリフォルニアT」に続いて2台目である。
車体のデザインは従来フェラーリのデザインを手掛けたピニンファリーナではなく、「ラ・フェラーリ」同様フェラーリ社内のデザインセンターが手掛けている。両ドアはサイドに設置されたインテークへの吸気流量が最大に採れるようにと大きくえぐられた形状となり、そのサイドインテークはカーボンの板により空気は仕切られ上段がエンジンに導かれ、下段がインタークーラーに導かれる構造である。
製造国 イタリアの旗 イタリア マラネロ(モデナ)
販売期間 2015年 -
デザイン フェラーリ・スタイリング・センター
フラビオ・マンツォーニ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドアクーペ
エンジン TipoF154型 3,902 cc V型8気筒DOHCツインターボ
駆動方式 MR
最高出力 493kW(670ps)/8,000rpm
最大トルク 760Nm(77.5kgfm)/3,000rpm
変速機 7速DCT
サスペンション 前後:ダブルウィッシュボーン
全長 4,568mm
全幅 1,952mm
全高 1,213mm
ホイールベース 2,655mm
車両重量 1,370 kg (乾燥時)
最高速度 330 km/h以上
先代 458イタリア