T58-IHI-10M2 ターボシャフト・エンジン
米国ゼネラル・エレクトリック社が米軍のヘリコプター用に開発したものを原型とし、技術提携により開発された。
国産化にあたっては工作機械の開発など独自の工夫が凝らされ後のT64エンジンなどの加工技術の基礎となった。
形式:ターボシャフトエンジン
重量:152Kg
製造:石川島播磨重工業(ライセンス生産)
搭載機:KV-107、s-42など
ゼネラル・エレクトリックT58は、アメリカのあるターボシャフトヘリコプターの使用のために開発されたエンジン。1955年に初めて稼働し、1984年まで生産に残り、6,300台が建設されました。1959年7月1日、民生用ヘリコプターの使用に関するFAA認証を取得した最初のタービンエンジンとなりました。エンジンは、ライセンス組み込み、さらにによって開発されたデハビランドとして英国でノームに、西ドイツによってKlöckner-フンボルト-ドゥーツ、 、また製アルファロメオ及びIHI社。
開発は、ヘリコプターのターボシャフトの重量が180ポンド(800ポンド)を下回り、800馬力(600キロワット)を提供する1953年の米海軍の要件に始まりました。エンジンゼネラルエレクトリックは、最終的に250ポンド(110kg)の体重を計量し、1,050馬力(780kW)を納入し、すぐに生産を開始しました。最初の飛行は1957年に変更されたSikorsky HSS-1で行われ、CT58-100変異体の民間認証は2年後に取得されました。
T58には多くの珍しい機能が組み込まれています。
1)全軸圧縮機。このパワーブラケットの他のほとんどのターボシャフトは、最終コンプレッサーステージとして遠心ユニットを備えています。その結果、圧縮機の後部にあるブレードは非常に小さく(0.5インチ未満)非常に薄くなります。
2)部分速度での圧縮機の取り扱いは、ユニットの前部にある複数の可変ステータの列によって容易になる。これは、エンジンが初めて導入されたときにはかなり新しい機能でした。
3)単一段パワータービン。エンジンの後部に動力を供給します。熱い排気流は、斜めのジェットパイプによって、出力軸から離れて横向きに転向される。
4)燃焼器は、逆流ではなく直線状の環状設計である。
エンジンの主な生産バージョンは1,400馬力(1,044kW)を開発しているT58-GE-10でした。最も強力なバージョンであるT58-GE-16は、1,870馬力(1,390kW)を生産しています。
ターボシャフトエンジン(Turboshaft engine)はジェットエンジン/ガスタービンエンジンの一種。ジェットエンジンが排気の噴出力を推進力として利用するのに対し、タービン排気より軸出力を取り出し、それを用いる方式である。戦車や船舶用ガスタービンなども軸出力を用いている点では同等であるが、航空機用エンジンとして用いられている場合、ターボシャフトエンジンと呼ばれる。特にヘリコプター向けとして用いられている。
ターボシャフトエンジンのエンジンの構造は、燃焼部と出力部に分けられる。燃焼部はターボジェットエンジンと同等の構造であり、圧縮機、燃焼室、タービン[1]と吸排気口などからなる。出力部は、タービン部に付加されており、排気はフリータービンにより回転軸出力として取り出される。圧縮機・タービン軸と連結されていないフリータービンを用いることにより、安定した軸出力が得られ、クラッチや変速機を介してローターなどを回転させる。また、圧縮機には、小型のものには遠心式を、大型のものには軸流式が使用されている。
ターボシャフトエンジンには次のような特性がある。
出力当たりの重量が小さい
出力当たりの容量が小さい
エンジン自体の振動が少ない
エンジン自体のオーバーホールの間隔が長い
エンジン自体の冷却装置が必要ない(エンジン周りの換気やエンジンの滑油温度を調整するための滑油冷却器は必要である)
エンジン自体が高価である
エンジンの空気流量が多い
吸入口での着氷やエンジンから排出される排気ガスによる取入れ空気の汚染
地上の塵埃・海上での空気に含まれる塩分や異物の吸入による圧縮機のブレードの腐食劣化や損傷
ターボシャフトエンジンの中には「逆流型燃焼室」を備えたタイプもある。
ターボプロップエンジンとの比較
ターボプロップエンジンでは、軸出力のほか、排気を一部推進力に利用しているが、ターボシャフトエンジンでは排気を推進力としては用いない点が異なる。ターボプロップエンジンではフリータービンを用いたものもあるが、圧縮機・タービン軸と連結された回転軸より軸出力を取り出している。
最初の実用的なターボシャフトエンジンはフランスのチュルボメカ アルトウステであり、1947年に開発された。ターボシャフトエンジンは、それまでヘリコプターに用いられていたレシプロエンジンに比較して、燃費の悪化こそあるものの、最近の技術の進歩により、タービン入口温度と圧縮機の圧縮比の増大により熱効率が改善しており、あまり問題ではなくなってきている。また、小型・軽量で安定した高出力を有し、振動も少ないという利点がある。チュルボメカ アルトウステを搭載したアルエット II(1955年初飛行)はヘリの高度記録を樹立するなど、良好な性能を発揮し、ターボシャフトエンジンの有効性を示した。