鉱山鉄道などにおける、従業員などを輸送するための鉄道車両(客車)。
この7両編成の救急車、人車は筑豊炭田において最後の坑内掘りをした大之浦炭鉱(宮田町)で昭和52年2月の閉山まで使用された記念すべき資料です。
鉱山や炭鉱などの採掘場で使用される鉱車で,もっぱら労働人員を輸送するために用いられるもの。車箱は木製と鋼板製とがある。使用場所によって多種類の人車が使用され,規格は一定していない。
鉱山や炭鉱において,主として鉱石,石炭,廃石などを運搬するのに使うトロッコ様の車両。炭鉱では一般に炭車と呼ぶ。これを何台か連結して列車編成とし,機関車,ロープなどにより牽引する。鉱車の車輪、車軸は、玉軸受入れまたはころ軸受入れを用い、連結器はリンク、シャックル付き2連チェーンおよび連結ピンからなる手動式である。数台ないし十数台を連結して機関車または巻上げ機で運搬するので、連結器が外れて事故を起こさないよう、種々の安全装置が考案されている。
形,容積,材質にはいろいろあるが,鉱石や石炭の粉があまり底に残らず,掃除も容易なことから,丸底鋼製鉱車が好んで用いられる。また,運搬の能率をよくするため積載物を降ろす際に鉱車を回転させる装置があり,チップラーと呼ばれる。一般に軌条を持つ鉱製円筒形の枠組みに鉱車を載せる構造のもので横に回転させ積載物をあける機構になっているものが,多く使用されている。なお労働人員の輸送専用に椅子(いす)席を備え利用される鉱車を特に人車と呼ぶ。