ハ42は、第二次世界大戦期に三菱重工業が開発・製造した航空機用空冷星型エンジン。
日本初の空冷18気筒エンジン。同じく三菱の空冷14気筒の火星を18気筒化したもの。昭和14年に計画され、昭和14年8月に初号機が完成。昭和15年6月に審査運転を終了。陸軍にはハ104として採用され、四式重爆撃機などに搭載されることとなった。性能向上型として水メタノール噴射装置を導入したハ114が試作されたが物にならず(本エンジンの元になった火星においても水メタノール噴射を導入した二◯型は不調を起こしやすかったという)、そのため再設計したハ214があるが、こちらはごく少数が試作されたのみである。ハ42は陸海軍統合名称であるが、海軍において2,000馬力級の主力エンジンは小型の誉であったため、大型のハ42は結局、海軍機には採用されなかった。
ハ42-21ル(ハ214ル)
過給機:ターボチャージャー
その他:水メタノール噴射装置
離昇馬力
2,300 hp/2,600 rpm / ブースト+500 mmhg
公称馬力
一速全開 2,130 hp/2,500 rpm / ブースト+300 mmhg (高度1,600 m)
二速全開 1,750 hp/2,500 rpm / ブースト+300 mmhg (高度8,300 m)