明治期の日本は,近代国家として西欧列強に渡り合うための海防力を備えることが急務であった。このため,国家プロジェクトにより天然の良港を四つ選び軍港を築いた。静かな農漁村に人と先端技術を集積し,海軍諸機関と共に水道,鉄道などのインフラが急速に整備れ,日本の近代化を推し進めた四つの軍港都市が誕生した。
百年を超えた今もなお現役で稼働する施設も多い。
西日本冷凍(株)前畑工場 (旧軍需部第四炸薬弾丸庫)
干尽地区には大正時代から昭和10年代にかけて建てられた旧軍需部の倉庫が9棟現存している。このうち西九州倉庫(株)が使用している1号倉庫(旧第五水雷庫)、7号倉庫(旧弾丸庫)、8号倉庫(旧兵器倉庫)と、西日本冷凍(株)前畑工場(旧第四炸薬弾丸庫)の4棟が特に大きい。これらの大型倉庫と共に昭和期の木造倉庫群が残されていることも珍しい。
対岸の前畑地区には火薬類が保管され、干尽地区には魚雷や機雷、砲弾類が保管された。両者の間には兵器に火薬を装填する火工工場が置かれていた。そのため干尽地区には大型の倉庫が多数建設された。
艦隊への補給という鎮守府の役割を象徴する倉庫群。干尽地区には魚雷や爆弾本体が保管された。規模の大きな倉庫が多く、現在も港湾荷役を担っている。
2016年4月25日に日本遺産として登録された歴史的建造物ですが今も現役です。定温倉庫/一般倉庫にて、国産米や輸入米、飼料用原料や、建築材料、産業機械などの保管を行います。外国貨物取扱可能な保税倉庫として様々なお客様のニーズにお応えている。定温倉庫は夏季でも庫内温度を一定に保ち、カビの発生や害虫を防ぎクリーンで安全性の高い米の保管を行います。
所在地
佐世保市干尽町