京阪鋼索客車(2代目)
京阪鋼索客車(けいはんこうさくきゃくしゃ)は、京阪電気鉄道の京阪鋼索線で使用されている鋼索式鉄道用客車。
1955年(昭和30年)に運用を開始した初代の車両(1号・2号)、2001年(平成13年)7月11日に運用を開始したのが2代目の1号・2号。
代目の車両(1号・2号)は、2001年(平成13年)に、旅客サービスと保安度の向上を図るため、約半世紀ぶりに新造された。製造メーカーは、川崎重工業である。同年6月14日に1号が、翌15日に2号が、それぞれ初代と入れ替わるように搬入されて、同年7月11日に営業運転を開始した。
車体前面は6000系以降の2枚窓デザインを踏襲しており、側面は初代と同じく片側5扉である。塗色は初代と同様のツートーンカラーを纏う。座席配置は、全て固定式クロスシートで、ケーブル八幡宮山上駅側の車掌台の横の一座席を除き、全て麓のケーブル八幡宮口駅側を向いている。これは、下山時に橋梁からの眺望を確保するためとしている。
2008年(平成20年)4月15日に京阪線の車両の塗装変更が発表されたが、この2両の塗装は対象外である。
京阪電鉄の車両には成田山不動尊のお札が取り付けられているが、鋼索線については初代客車より男山にある石清水八幡宮のお札が取り付けられている。
冷房装置を搭載していないため、夏季にはケーブル八幡宮口駅とケーブル八幡宮山上駅に「ひえゾウくん」と名付けられた冷風機が設置され、停車中の車内に冷風を送り込んでいる。
2019年(令和元年)6月19日から「陽(赤)の遣い」「月(黄)の遣い」をコンセプトに「片方が昇ると片方が下るケーブルカーを『太陽』と『月』に見立てた車両デザイン」に外装・内装とも変更して運行、太陽の光・石清水八幡宮の社殿の朱色・京阪特急の赤色(カーマインレッド)をイメージした赤い車両(1号)に「あかね」、月の光・石清水八幡宮の社殿の金色・京阪特急の黄色(マンダリンオレンジ)をイメージした黄色の車両(2号)に「こがね」の愛称を設定する。