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電車主電動機(TDK508 東洋電機製)(GE-265G GE製)

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主電動機(しゅでんどうき)は、電車や電気機関車などの走行のための動力を生ずる電動機(モーター)である。ほとんどの場合台車内部におかれ、歯車を用いた駆動装置によって輪軸に回転を伝達する。

電車等の電動機には電動発電機(MG)などに用いられるものもあるが、走行用のものを特に主電動機と称する。加速などの際には印加電圧などを主制御器などの制御装置から制御される。また発電ブレーキ、回生ブレーキなどの際には、発電機として作用させられて走行エネルギーを電力に代える場合もある。

主電動機の特性としては、特に起動時および低速でトルクが大きいこと。最もトルクが必要なのは起動時であるため高速域より重要。
幅広い速度域で性能を発揮でき、速度(=回転数)の制御が容易であること。
起動時や大負荷時に過大な電力を必要としないこと。
また電車などの主電動機は床下の台車に取り付けられることから、床下の高さや軌間によって大きさが制約されるので、なるべく小型で大きな出力やトルクが得られることが望ましい。

電動機方式
詳細は電気車の速度制御#電気車と電動機のとおりであるが、主電動機の方式として過去から現在にわたって多く用いられているものは次の三つである。

直流整流子電動機 - 特に過去には直巻整流子電動機が多かった。起動時や低速でトルクが大きく(ただし抵抗を併用)高速になるにしたがってトルクが減少していくという電気車に適した特性を持ち、制御技術としては比較的古くから確立している抵抗制御による速度制御が容易なため広く用いられた。ただし整流子の存在によりある程度以上の回転数にすることができず、保守にも手間がかかる。また抵抗制御では一定の電力を熱として捨てているためエネルギー効率が低く、エレクトロニクス技術の進展により他の方式に移行していった。界磁チョッパ制御では、複巻整流子電動機が用いられる。
単相整流子電動機 - 商用周波数による交流電化には向かず、日本では例が少ない。
三相誘導電動機 - 電源の周波数で決まる速度から大きく変えられないため、かつては利用が難しかったが、パワーエレクトロニクスの発達で自由に周波数を変えるVVVFインバータ制御が実用化され、広く用いられるようになった。直流電動機と比較すると、整流子がなく構造が簡単で保守が容易になり、整流子の分のスペースが必要ないため幅に制約のある台車内でも大出力にしやすく、回転速度を上げて同じ出力でも小型にしやすいなどのメリットがある。
無整流子電動機 - 鉄道車両への採用例は少ない。
駆動方式
電車の場合、ほとんどの場合歯車式の駆動装置が用いられ、その方式の分類は主電動機の構造にも直接反映する。大きく分けると次の2つになり、これは主電動機の台車への取り付け方式の分類でもある。

吊り掛け駆動方式
カルダン駆動方式
電気機関車の場合、特に古いものでは歯車式以外のさまざまな形式の伝達装置が用いられることもあるが、一般には吊り掛け駆動方式がよく用いられる。その他、ブフリ式のように車体の床面に主電動機を置き、特殊な伝達装置やロッドによって車輪を駆動する方式もある。

電動機
(TDK508 東洋電機製)
昭和17年製造 
横浜市電 1201~1205号車・1401~1410号に使用
(GE-265G GE製)
昭和3年製造の500~559号に使用


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