東福寺駅 京阪電気鉄道
東福寺駅(とうふくじえき)は、京都府京都市東山区本町十二丁目224にある、京阪電気鉄道および西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である。京阪電気鉄道の駅番号はKH36、JR西日本の駅番号はJR-D02。
京都の玄関口である京都駅の南東部に位置する駅である。京阪電気鉄道の京阪本線と、JR西日本の奈良線が乗り入れている。
京阪の駅のみPiTaPa(スルッとKANSAI協議会)と「スルッとKANSAI」対応各種カード、両社の駅はICOCAの利用エリアに含まれている。またJR西日本の駅は特定都区市内制度における「京都市内」エリアに属している。
かつては、京阪駅への出入り口は東側の本町通側のみ、JR駅は橋上駅舎のため両線の乗り換えは跨線橋を渡らなくてはならなかった。2011年11月6日より、JR線下りと京阪線上りを平面(階段無し)でつなぐ連絡改札口(のりかえ口)が設置され供用を開始している。連絡改札口の営業時間は7時から19時までで、これ以外の時間は改札口設置前と同様に跨線橋を渡って一度それぞれの改札を出なければならない。なお、連絡改札口に駅出口はない。
駅構造
京阪電気鉄道
相対式ホーム2面2線を持つ地上駅となっており、駅舎と改札口は下りホーム(東側)にある。上りホームにも改札口があり、JRの駅舎および外へ直接出られる通路に通じている。なお、互いのホームへは地下道で連絡している。したがって三条方面からJRに乗り換える場合、上りホームの改札口から出て、JR駅舎への階段を上る。有効長は7両編成までしかなく、両端が踏切に挟まれている為、このままでは8両編成分への延伸は不可である。各駅停車 (普通列車と、準急列車、守口市駅通過の通勤準急列車) しか停車しない。京阪本線で、有効長が8両編成分に満たしていないのは、東福寺駅と、鳥羽街道駅、墨染駅、伏見桃山駅、および淀屋橋駅2番のりばである。
バリアフリー設備は、京都第一赤十字病院の最寄り駅と言うことも有り車イス対応エレベーター・オストメイト対応の多目的トイレ・点字の運賃表・車イス対応の幅広自動改札機など完備されている。エレベーターは改札外にあり、JRのみ利用の場合もこのエレベーターを利用する。
のりば
番線 路線 方向 行先
1 ■京阪本線 上り 三条・出町柳方面
2 下り 中書島・枚方市・淀屋橋・中之島線方面
現在の奈良線京都駅 - 稲荷駅間は東海道線の一部として1879年(明治12年)に開業したが、当時は東福寺駅は設けられていなかった。1910年(明治43年)になって京阪電気鉄道の開業と同時に東福寺駅が設置されたが、日本国有鉄道(国鉄)の東福寺駅が開業するのは47年後の1957年(昭和32年)になってからで、それも乗車券の販売などの駅業務は京阪に委託という形をとっていた。
その後奈良線側の駅は、国鉄分割民営化後の1993年(平成5年)12月に橋上駅舎化された時に人員を配置した。これにより、それまで全面的に京阪に委託されていたJRの駅務が分離され(乗換改札口が橋上駅舎内に設置された)、京阪の上りホームと奈良線ホーム(現在の2番のりば)との間に壁が設置された。この当時はJRのホームから改札外に出入りする場合には、この乗換改札口の他に、京阪のホームを経て京阪の改札口を通らなければならないという二度手間があった。これが解消されるのは2003年のことである。
年表
1910年(明治43年)4月15日 - 京阪電気鉄道が天満橋駅 - 五条駅(現在の清水五条駅)間で開業するのと同時に設置。
1916年(大正5年)3月29日 - 上家改築、上り待合室新設
1943年(昭和18年)10月1日 - 会社合併により京阪神急行電鉄の駅となる。
1949年(昭和24年)12月1日 - 会社分離により京阪電気鉄道の駅となる。
1957年(昭和32年)12月27日 - 国鉄奈良線の東福寺駅が、京都駅 - 稲荷駅間に新設開業。当時は国鉄の駅務は京阪に委託されており、国鉄の乗車券も京阪の窓口で販売されていた。
1958年(昭和33年)4月8日 - 国鉄東福寺駅と京阪東福寺駅との連絡施設工事竣工。
1970年(昭和45年)4月1日 - 上下ホームの延伸、駅舎の改良工事完成。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、国鉄の駅が西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
1989年(平成元年)9月27日 - 京阪鴨東線開業にあわせたダイヤ改正で、京阪本線東福寺駅が準急通過駅となった。
1993年(平成5年)
5月19日 - 京阪東福寺駅の大阪行きホーム屋根を延伸(61m→100m)、車イス用トイレ設置。
10月23日 - 駅務室建て替え工事竣工。
12月5日 - JR奈良線東福寺駅が橋上駅舎化。
1994年(平成6年) 8月12日 - 京阪東福寺駅改良工事竣工。出町柳行きホーム屋根を延伸・スロープの設置。
2001年(平成13年)
3月3日 - 京都駅 - JR藤森駅間の複線化が完了。JR西日本の駅は2面2線の棒線駅となる。
10月1日 - 奈良線東福寺駅が快速・区間快速停車駅となる。
2003年(平成15年)
3月15日 - 奈良線東福寺駅が「みやこ路快速」停車駅となる。
9月6日 - ダイヤ改正により京阪本線東福寺駅へ準急が停車するようになった。
9月13日 - JRと京阪の改札が完全分離(JRの橋上駅舎の改札外部分の出入り口通路を、京阪の改札口外南横部分へと繋げたため)。それにより京阪の改札内にJRの中間改札が存在するという形が解消された。
11月1日 - JR西日本でICカード「ICOCA」の利用が可能となる。
2006年(平成18年)4月16日 - 京阪本線ダイヤ改正により日中の普通をすべて京阪間直通運転に変更したため、日中の準急停車がいったんなくなる。
2008年(平成20年)10月19日 - 中之島線開業に伴う京阪本線ダイヤ改正により、日中の準急停車が復活(毎時6往復中4往復、残り2往復は京阪間直通の普通)と、通勤準急の停車駅となる。
2009年(平成21年)2月16日 - JR西日本にみどりの窓口が設置される。
2010年(平成22年)10月30日 - JR駅のバリアフリー整備が使用を開始する。
2011年(平成23年)
2月19日 - 京阪駅のエレベーター設置、使用開始。
11月6日 - JR線下りと京阪線上りを平面(階段無し)でつなぐ連絡改札口が完成し、使用を開始する。
12月17日 - 京阪駅、ホームに異常通報装置を設置。
2016年(平成28年)
3月15日 - 京阪駅に事故情報などをリアルタイムに知らせる「旅客案内ディスプレー」を設置。
3月19日 - 京阪線、ダイヤ改正で日中の普通電車の運用が無くなり、準急のみ停車する時間帯が生まれる。
2018年(平成30年)3月17日 - JR西日本に駅ナンバリングが導入され、使用を開始。
駅名となった東福寺は、秋の紅葉シーズンに観光に訪れる人が多く、駅構内が狭隘なため特に混雑する。この際、隣の京都駅や管理駅の宇治駅からJR西日本の正社員が派遣され、旅客誘導に努めている。
2006年の秋から、JR西日本と京阪電鉄が共同で、京都市東山区一帯の道路渋滞に巻き込まれない移動手段として「京都駅 → (JR)東福寺駅 → (京阪)七条駅・清水五条駅・祇園四条駅」という乗換ルートを観光客に案内している。京阪グループでもある京都タワーの外壁には、「祇園・清水へは京阪電車:JR東福寺駅と直結」と、乗換ルートの案内広告を掲示したり、ガイドマップを配布するなどしてPRに努めている。
2008年秋には、東海道本線(JR神戸線)立花駅 - 神戸駅から東福寺駅まではJR線を利用し、その後は京阪線を利用して京都方面の紅葉観光をするというルートを想定した企画きっぷが利用期間を限定して発売されるなど、京都観光促進のための連携強化を打ち出している。なお、これに伴い、JR西日本は京阪電鉄の所有する敷地(約34平方メートル)を賃借してホームを拡幅している。
両社の連携強化によって当駅の利用客数は増加傾向にあり、特に行楽シーズンの増加が著しい。2008年11月23日には、京阪東福寺駅で過去最高となる4万8000人の利用を記録した。年間平均でも1日当たりの利用者数は10%以上増加している。また、JR東福寺駅の利用者数も増加している。
京阪 東福寺駅
とうふくじ
Tofukuji
◄KH35 鳥羽街道 (0.9km)(0.9km) 七条 KH37►
所在地 京都市東山区本町十二丁目224
北緯34度58分52.3秒 東経135度46分12.6秒
駅番号 KH 36
所属事業者 京阪電気鉄道
所属路線 ■京阪本線
キロ程 46.1km(淀屋橋起点)
電報略号 東(駅名略称方式)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度- 16,405人/日
-2017年-
開業年月日 1910年(明治43年)4月15日