城井1号掩体壕は、大分県宇佐市の軍事遺跡。旧日本海軍・宇佐海軍航空隊(海軍航空隊宇佐基地)の遺構です。現在は周辺地を含め市が買い取り、城井1号掩体壕史跡公園として整備されています。市指定史跡。史跡指定は1995年3月、第二次世界大戦の遺構の史跡指定は、沖縄県南風原陸軍病院壕(同県南風原町)に続き、全国2番目。
宇佐海軍航空隊は昭和14年(1939年)に開設され、同年、第12連合航空隊翌年には練習航空隊へ編入。太平洋戦争中の昭和20年(1945年)には特攻隊となっている。このため、基地施設がアメリカ軍機による激しい空爆や機銃掃射に何度もさらされることとなった。これは付近一帯にも大きな被害をもたらし、地元では地区名にちなんで畑田大空襲などと呼んでいる。
これらの空襲に参加したB-29のうちの一機が陸軍機「屠龍」の特攻により撃墜されており,その墜落地点(B-29)となった八面山(中津市三光)には今も記念碑が建っている。掩体壕の内部には零戦のエンジンが展示されています。エンジンは国東半島沖で網にかかりひきあげられたもの。地面には零戦の原寸大の影が表示されています。
戦後は放棄され、平成9年(1997年)ごろから市が史跡として整備するまで放置されていました。城井1号掩体壕以外にも多数の掩体壕が残っているが、多くは民家の納屋として使われています。