新鵜沼駅(しんうぬまえき)は、岐阜県各務原市鵜沼南町五丁目にある、名古屋鉄道の駅。犬山線および各務原線の終点駅である。駅番号はIY17。
現在、犬山線と各務原線は直通運転を行っていて、当駅は犬山、各務原両線において終点駅のため、この駅から発車する列車はすべて上りとなるが、列車番号の設定においては、犬山駅 → 新鵜沼駅 → 名鉄岐阜駅の向きが下りと扱われる。なお各務原線の運行上の終点は犬山駅となる。
名古屋電気鉄道が取得した犬山 - 関間の敷設免許を継承した(旧)名古屋鉄道によって当地に新鵜沼駅が開業した(当駅 - 関間は未成)。翌年には各務原鉄道(各務原線の前身)も当地に進出して東鵜沼駅(ひがしうぬまえき)を隣接して設けたが、ほどなくして両駅は新鵜沼駅として統合された。
統合後もホーム配置は変わらず、戦後は犬山線が先行して電圧600Vから1500Vに昇圧していたため両線は分断されていたが、各務原線の昇圧に合わせてホームの改築が行われ、1964年(昭和39年)に現在のような両線一体となった形状に改められた。
なおホーム改築以前より犬山線側の新鵜沼駅には各務原線と省線鵜沼駅と接続する連絡線がそれぞれ存在し、回送列車や貨車のやり取りに使用されていたほか、下呂への客車直通運転の際にも使用された。ただし当時の配線では省線鵜沼駅東側で高山本線と繋がっておらず、一旦スイッチバックして鵜沼駅に入線する必要が生じた。鵜沼駅東端の線路が繋がり鵜沼連絡線としての体裁が整えられたのは1972年(昭和47年)の事である。
その後、鵜沼連絡線は高山線直通列車の運行終了によって使用されなくなり、留置線は鵜沼駅自由通路工事の進捗に伴い撤去された。
駅構造
単式ホーム1面、島式ホーム2面の3面5線の地上駅。有効長は全て8両編成まで対応している。
ホームと地下通路を結ぶエレベーターは全ホームに設置。
名鉄名古屋駅方面は、ミュースカイが5番線、特急が3番線から発車する場合が多い。4、5番線は2002年に設置された。
名鉄岐阜方面から名鉄名古屋方面への当駅始発電車に乗り換える場合、3番線発車であれば対面乗り換えが可能だが、4、5番線発車の場合は階段での移動を伴うため隣の犬山遊園駅での乗り換えが便利である。
名鉄岐阜方面からは2番線へのみ入線が可能。また、2番線へは犬山方からの入線も可能で、平日朝の3本の列車が当駅止まりの列車と名鉄岐阜駅発の列車を併結して8両になる。また、名鉄名古屋方面から到着した列車が回送で折り返す際に使われることも多い。
3 - 5番線は北側が行き止まりになっており、犬山方面からしか出入りできない。当駅折り返し列車が入線するほか、留置線としても使われている。その他に、1番線からは犬山方面へも発車が可能となっており、すなわち、全部の線路が犬山方面へ発車可能である
反対の名鉄岐阜方面への発車は1番線のみ可能。犬山線からの当駅終着列車から名鉄岐阜方面に乗り換える場合、ごく一部の列車を除いてホームの移動を伴うため、1つ手前の犬山遊園駅での乗り換えが便利である。1 - 3番線は半径300mの曲線上にあり、ホームも大きくカーブしている。
日本ライン祭りの時は、小牧線からの臨時直通電車が5番線に到着する。
2009年には各ホーム、地下通路、改札口にLED式の列車案内装置が設置された。また、同時に自動放送装置と発車ベルも設置された。自動放送装置は当初は他の主要駅でも見られる「行き先・種別」順にいうタイプであったが、のちに「種別・行き先」の順にいうタイプに交換されている。なお、発車ベルは名鉄名古屋駅の一宮・犬山方面のホームや新可児駅で使用されているのと同じものが使用されている。
のりば
番線 路線 行先
1 KG 各務原線 名鉄岐阜ゆき
2 - 5 IY 犬山線 犬山・名鉄名古屋・中部国際空港方面
改札口:東西各1箇所。自由通路の完成に伴いJR線とは改札が分離されて共同使用駅ではなくなったため、乗り換えの際には一度改札外に出る必要がある。
西改札口
自動改札機
自動券売機
有人の窓口兼改札口
東改札口:無人改札
自動改札機
自動券売機
ホーム間移動設備:地下通路(ホーム中央)
トイレ:西改札口南側(改札内)
バリアフリー設備:改札前のスロープ、地下通路~各ホームのエレベーター。
岐阜方面から犬山方面へ向かう一部の列車は当駅で種別を変更する。反対に岐阜方面へ行く一部の列車は犬山駅で種別を変更するため、当駅では行わない。
駅周辺
隣接するJR東海の鵜沼駅を合わせると3線が合流する交通の要衝ではあるが、駅前はロータリーなど整備されているものの、目立った市街地は形成されていない。ただし近年住宅地としての開発が行われている。また当駅前の土地区画整理事業も進行中である。駅西側の踏切は高山線と併せて3本の線路が並行しているので渋滞が激しい。
主な施設
JR東海高山本線:鵜沼駅
木曽川:日本ライン夏まつり納涼花火大会の時は、鵜沼側からも見られる。
犬山橋:2000年3月28日に道路専用の「ツインブリッジ」が完成して旧橋は鉄道専用となった。それ以前は道路上に犬山線の線路が敷設されていて、路面電車と同様の通行形態となっていた。橋全体が当駅の構内扱いでもある。
駐車場、駐輪場:名鉄協商の有料駐車場あり。
大垣共立銀行:鵜沼支店
1926年(大正15年)10月1日 - (旧)名古屋鉄道により新鵜沼駅が開業する。
1927年(昭和2年)9月20日 - 隣接して各務原鉄道の東鵜沼駅が開業する。
1930年(昭和5年)9月5日 - (旧)名古屋鉄道が名岐鉄道に社名変更。
1931年(昭和6年)2月5日 - 新鵜沼駅と東鵜沼駅を統合し、新鵜沼駅となる。
1932年(昭和7年) - 下呂直通運転開始。
1935年(昭和10年)
3月28日 - 各務原鉄道が名岐鉄道に合併。
8月1日 - 名岐鉄道と愛知電気鉄道が合併し、(現)名古屋鉄道となる。
1948年(昭和23年)5月12日 - 犬山線の架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
1964年(昭和39年) - 各務原線の架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。両線で直通運転を行うためホームを移設[。
1967年(昭和42年)4月30日 - 名鉄産業をテナントとする駅舎完成。
1972年(昭和47年)9月27日 - 鵜沼連絡線新設。
2001年(平成13年)
3月12日 - 駅舎改築完成
10月1日 - 「北アルプス」は廃止となり、短絡線の利用が休止となる。
2002年(平成14年) - 4・5番線を増設。
2009年(平成21年)3月29日 - 自由通路設置。JR鵜沼駅と改札分離し名鉄単独の東改札口(設置当初よりトランパス導入済み)を設置、自由通路に接続。
2011年(平成23年)
2月11日 - ICカード「manaca」の利用が可能となる。
初頭 - 鵜沼連絡線のレールが撤去される。
2012年(平成24年)2月29日 - トランパスの使用を終了。
2013年(平成25年)6月 - 鵜沼連絡線跡地の道路供用開始。
新鵜沼駅
しんうぬま
SHIN UNUMA
所在地 岐阜県各務原市鵜沼南町五丁目215
北緯35度23分48秒 東経136度56分40秒座標: 北緯35度23分48秒 東経136度56分40秒
駅番号 IY 17
所属事業者 名古屋鉄道
駅構造 地上駅
ホーム 3面5線
乗車人員
-統計年度- 5,499人/日(降車客含まず)
-2019年-
乗降人員
-統計年度- 11,033人/日
-2019年-
開業年月日 1926年(大正15年)10月1日
乗入路線 2 路線
所属路線 犬山線
キロ程 26.8 km(枇杷島分岐点起点)
◄IY16 犬山遊園 (0.7 km)
所属路線 各務原線
キロ程 17.6 km(名鉄岐阜起点)
◄鵜沼宿 KG01 (1.1 km)
乗換 鵜沼駅(JR高山本線)
備考 有人駅