高津駅(たかつえき)は、神奈川県川崎市高津区二子四丁目にある、東急電鉄の駅である。
当駅は田園都市線の単独駅である。田園都市線の列車のほか、複々線を利用して溝の口駅まで乗り入れる大井町線の列車のうち各駅停車の一部が停車するが、当駅前後の複々線区間では田園都市線用の線路を経由しての停車となる。大井町線用の線路にはホームがないため、溝の口駅とは異なり正式な大井町線の駅としては扱われていない(二子新地駅も同様の扱いである)。駅番号も田園都市線のDT09のみが付与されている。
駅名が『高津』となっているものの、高津区の中心駅は南にある溝の口駅と、東日本旅客鉄道(JR東日本)南武線の武蔵溝ノ口駅である。
駅名の由来
開業当時の高津村役場(現在の大山街道ふるさと館付近)が当駅から最寄りであったことに由来する。
かつて、溝口の中心市街は大山街道と府中街道が交差する付近であり、当時の高津村(後に高津町)役場はその中心地に置かれていて、溝の口駅よりも当駅の方が中心市街に近かった。警察署や消防署など、区内を広域管轄する行政機関の一部はその当時から現在に至るまで当駅の近隣地に所在している。
駅構造
相対式ホーム2面4線を有する高架駅。4本の線路の両外側の田園都市線の線路にのみホームがあり、内側2線の大井町線の線路には列車が停車しない。そのため、大井町線の各駅停車(種別表示が白色緑文字)が田園都市線の各駅停車を追い越す光景が見られる。なお、大井町線は種別表示が青色白文字の各駅停車が田園都市線の線路を走行して当駅に停車する。
改札口は、溝の口側の西口と二子新地側の東口の2か所である。開業以来、長らく溝の口側のみにあったが、改良工事の進捗に伴い、2009年7月に東口が設置され、従来の改札口は西口となった。また、かつて改良工事の途上(下り線新ホーム供用開始時から上り線新ホーム供用開始までの間)では仮設で設置されていた上下ホーム連絡通路に改札口が設置されていたことがある。
トイレは、長らく改札外高架下にある川崎市が管理しているもののみであったが、こちらも改良工事の進捗に伴い、同年6月より改札内に新設されている。
のりば
番線 路線 方向 行先 備考
1 DT 田園都市線 下り 鷺沼・長津田・中央林間方面 OM 大井町線溝の口行き含む
4 上り 二子玉川・渋谷・押上〈スカイツリー前〉・春日部方面[6] OM 大井町線大井町方面含む
大井町線の通過線にホームはないが、下りが2番線、上りが3番線である。そのため、ホームの番線表示は1・4番線が振られている。なお、上下線とも案内標や発車標には大井町線に関する言及がない。
田園都市線の各駅停車と、大井町線の各駅停車のうち種別表示が青色白文字の列車のみ停車する。当駅に停車する大井町線列車は日中(11 - 15時台)に上下線で毎時各4本(合計20往復)および早朝5 - 6時台の上り(大井町方面)3本と夜間20 - 24時台の下り(溝の口方面)5 - 8本(曜日により異なる)である。
駅改良工事
当駅は2000年頃まで高架駅・相対式2面2線という形態であったが、2009年まで大井町線を溝の口駅まで延伸することで同線の混雑緩和を図るための田園都市線複々線化工事に関連して大規模な改良工事を行った。
2007年11月に下り新ホームを完成後、上りホームは下り旧ホームの跡地に仮設ホームとして設置されていたが、2008年6月に新上りホームも完成した。その後、仮設上りホームを撤去した上で跡地に通過線が建設され、最終的に相対式2面4線となった。
田園都市線の各駅では最もバリアフリー対応の整備が遅かった。改良工事の進捗に伴い2008年春に下りホームのみエスカレーターが完成し、新上りホームについても供用開始と同時にエスカレーターとエレベーターが設置された。
駅周辺
施設
かつて当駅の高架下には「電車とバスの博物館」があったが、複々線化に伴う改良工事のため宮崎台駅高架下へ移転した。
帝京大学医学部附属溝口病院
国道409号(府中街道)
神奈川県高津警察署
川崎市高津消防署
川崎市立高津図書館
川崎市立高津小学校
川崎溝ノ口郵便局
ラウンドワン 高津店
大山街道ふるさと館
川崎市高津区役所は南隣の溝の口駅が最寄りとなる。
路線バス
川31系統の川崎駅ラゾーナ前行きと溝02・溝03・溝05系統の小杉駅前行きは等々力緑地に隣接する市営等々力グランド入口バス停を経由する。同緑地内にある等々力陸上競技場でJリーグの川崎フロンターレ主催試合などが行われる場合は、川崎市北部や田園都市線沿線からの観客が利用するアクセスルートとなる。その告知と利用促進のため、2010年に川崎市交通局によって高津駅の川崎・小杉方面バス停標識がフロンターレのチームカラーである青と黒の2色で装飾された。
東急バス高津営業所への出入庫を兼ねて、川崎駅ラゾーナ前・小杉駅前方面とのバスで高津駅が始発・終着停留所となる便がある。また、2012年11月1日からは平日に限り溝02系統で小杉駅前 - 新平瀬橋間の運行が始められ、朝は新平瀬橋から高津駅、夜は逆方向でのバス利用が可能となった。
上記のほかに、渋谷駅発の深夜急行バス高速二子玉川線が高津駅前停留所の隣の高津停留所に停車(降車専用、停留所名は「高津駅入口」)する。
1927年(昭和2年)7月15日 - 玉川電気鉄道溝ノ口線開通と同時に開業。
1943年(昭和18年)7月1日 - 軌間を1,372mmから1,067mmに変更し、大井町線(大井町 - 溝ノ口間)に移管。
1977年(昭和52年)3月 - 高架化。ホーム位置を移動。
1982年(昭和57年)4月3日 - 駅の二子新地寄り高架下に電車とバスの博物館が開業。
2002年(平成14年)9月1日 - 電車とバスの博物館が改良工事のため閉館(その後、2003年3月21日に宮崎台駅東側へ移転の上再開)。
2007年(平成19年)
11月11日 - 下り線のホームが新ホームに移設。
12月23日 - 上り線のホームが旧下り線のホームに仮移設。
2008年(平成20年)6月29日 - 上り線のホームが新ホームに移設。
2009年(平成21年)7月11日 - 複々線化工事が完成(大井町線延伸)。両側に対面式の上下線ホーム2面2線、中央に2線の通過線を設置。東口改札口を新設。
高津駅
たかつ
Takatsu
(帝京大学溝口病院前)
◄DT08 二子新地 (0.6km)(0.7km) 溝の口 DT10►
所在地 川崎市高津区二子四丁目1番1号
北緯35度36分12.7秒 東経139度37分3秒座標: 北緯35度36分12.7秒 東経139度37分3秒
駅番号 DT09
所属事業者 東急電鉄
所属路線 ■田園都市線
(■大井町線列車を含む)
キロ程 田園都市線:10.7km(渋谷起点)
大井町線:11.7km(大井町起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面4線(うち乗降は2面2線)
乗降人員
-統計年度- 32,388人/日
-2019年-
開業年月日 1927年(昭和2年)7月15日 [1]
備考 東急電鉄直営駅