重さ16Kg(レプリカ約8Kg)
高さ約20センチ
直径約40センチ
はやぶさ2の再突入カプセルは,開発スケジュールおよびコストに係わる厳しい制約のもと,初号機に対してシステムとしての信頼性を向上させるため,初号機帰還カプセルの分析(アブレータ, パラシュート)および,はやぶさ2の新たな設計条件(環境条件、設計基準、安全要求等)の適用評価を詳細に行った上で,1) 基本となる機体設計(空力形状,主構造等)は初号機の設計を踏襲 2) ヒートシールド材料の再評価, 3) 搭載機器使用部品の信頼性向上 4) パラシュート開傘トリガの機能冗長化
5) 地上検証試験の充実 などの方針により開発を行った.また,工学データ取得を目的として再突入中の環境および機体運動の計測を行う機能を新たに追加搭載した。
(参照:JAXA)
はやぶさ2は、小惑星探査機「はやぶさ」(第20号科学衛星MUSES-C)の後継機として宇宙航空研究開発機構 (JAXA) が打ち上げた小惑星探査機である。地球近傍小惑星 「リュウグウ」への着陸およびサンプルリターンを行った。「はやぶさ2」という名称は探査機を用いる小惑星探査プロジェクト名にも使われている。開発・製造は日本電気が担当した。
2014年12月3日に種子島宇宙センター大型ロケット発射場からH-IIAロケット26号機で打ち上げられた。搭載した回収カプセルは日本時間2020年12月6日に帰還し、サンプルリターンに成功した。はやぶさ2本体は地球を離れ、別の小惑星へ向かう拡張ミッションに移行した。
世界で初めて小惑星の物質を持ち帰ることに成功した探査機「はやぶさ」の後継機で、初号機が小惑星往復に初めて挑んだ「実験機」だったのに対し、有機物や水のある小惑星を探査して生命誕生の謎を解明するという科学的成果を上げるための初の「実用機」として開発された。
基本設計は初代「はやぶさ」と同一だが、「はやぶさ」の運用を通じて明らかになった問題点を解決すべく、改良が施された。サンプル採取方式は「はやぶさ」と同じく「タッチダウン」方式だが、事前に爆発によって衝突体を突入させて直径数メートルのクレーターを作ることにより、深部の試料を採取できるようにした。初代と同じく、採取した物質は耐熱カプセルに収納されて、地球に近傍まで持ち帰り、このカプセルのみを地球の大気圏へ再突入させる設計にした。また、着陸用小型ローバーの「ミネルバ2」(2-1A, 2-1B, 2-2の計3基)、およびドイツとフランスが開発した小型着陸機「マスコット」も搭載した。