喜多灘駅は、愛媛県大洲市長浜町今坊にある四国旅客鉄道(JR四国)予讃線の駅です。駅の敷地は伊予市双海町串に跨っています。伊予灘の眺めの美しい駅です。
この駅は伊予市と大洲市の境にありホームの中ほどに市境が走っています。合併前にはこれが伊予郡と喜多郡の境であり、かつてその位置には郡境であることを示す標柱が立っていたのだが撤去されています。ホームからも海がよく見えるがその海岸へは駅からものの数分歩き防波堤を越すだけで到達でき駅から横松郷川の河口もほど近い。このあたりの海岸には砂ではなく青い石があり近くにはその青い石を集めて作った小さな公園もあります。
単式ホーム1面1線を持ち列車同士の行き違いの出来ない地上駅です。かつては島式ホーム1面2線の交換可能駅(行き違いの出来る駅)であったが、向井原駅から内子駅を経て伊予大洲駅にいたる線路の開業により、予讃本線の向井原駅から伊予長浜駅を経て伊予大洲駅にいたる部分の列車本数が激減し、開業からしばらくたったころ海の方向(つまり駅舎側)にある1線が撤去されました。
この駅は海岸線ぎりぎりまでに迫る山の端の狭いスペースに何とかホームと線路を設けており、海側に出口をつくるのに駅舎はもう建てるスペースがないためホームから、かなり急な階段を下りてその下に駅舎があるという形態を取っていました。
現在ではその駅舎も撤去され、跡地には小さなトイレがひとつ建設されています。駅の山方向(つまり駅舎とは反対の方向)には駅の伊予市方から分岐した短い側線が1本あるがこれは既に使われていません。ホームに上がる石段のあたりには、かつてあった駅舎のコンクリート基礎跡があります。
元は交換駅であったため、タブレットによる閉塞が採用されていた時期には駅員も配置されていましたが、現在は無人駅となっています。しかしながら駅の近くにある古くからの商店では乗車券の販売を受託しており、一部の乗車券等の購入が可能な簡易委託駅となっていましたが現在は切符販売は無くなっています。この駅はホームが高い位置にあるため、ホームからは広い海がよく見渡せ駅から数分で海岸にでることができます。
1935年(昭和10年)10月6日 - 開業。
1986年(昭和61年)3月3日 - 向井原〜内子間の新線が開通する。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄の分割民営化により四国旅客鉄道の駅となる。
1988年(昭和63年)6月1日 - 予讃本線が予讃線に改称される。
キロ程 228.2km(高松起点)
電報略号 キタ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1935年(昭和10年)10月6日
備考 簡易委託駅