膳所駅は、滋賀県大津市馬場二丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)東海道本線の駅です。「琵琶湖線」の愛称区間に含まれている。日中時間帯は1時間あたり4本が停車致します。朝時間帯は本数が多くなる。
方向別複々線区間内にあり、現在は12両編成対応の島式ホームが上り・下りの各内側線・外側線間にそれぞれ1面の合計2面4線と、上下待避線の6線を持つ平屋のコンクリート地上駅です。琵琶湖線の中では数少ない駅舎およびホーム間を地下通路で連絡しています。隣の大津駅までの距離は琵琶湖線で最短です。
改札口の横にデイリーインが営業しています。かつては機関区もあり、今でも構内は広い。
直営駅(大津駅の被管理駅)であり、かつICOCA利用エリア内に含まれています。みどりの窓口があり2台の券売機が設置。
駅舎入口のキャノピーは向かい合って隣接する京阪膳所駅に繋がっています。
膳所駅プラットホーム
ホーム 路線 方向(線路) 行先 備考
1 ■琵琶湖線 上り(外側線) 草津・貴生川方面 草津線直通のみ
2 ■琵琶湖線 上り(内側線) 草津・米原方面
3 ■琵琶湖線 下り(内側線) 京都・大阪方面
4 ■琵琶湖線 下り(外側線) 京都・大阪方面 一部の列車のみ
普通列車のみ停車し、基本的に2番のりばと3番のりばを使用している。草津線直通列車は下りの一部を除いて外側線を走るため、1番のりば、4番のりばを使用する。
駅東側で下り内側→外側、上り外側→内側の転線が可能。ただし、上下線間の転線はできない。
待避線を有しているため、場内信号機・出発信号機を持つ。
毎年8月のびわ湖大花火大会開催日のみ新快速が臨時停車する。
2005年まで専用線発着の車扱貨物を取り扱っており、貨物列車の設定があったが、現在は臨時車扱貨物のみを取り扱っており、そのため貨物列車の設定はない。
6番線の外側に並走し、駅西側にある太平洋セメント大津サービスステーションの貨車用セメント荷役設備へ続く専用線があった。そのため2005年3月まで東藤原駅 - 当駅間にセメント輸送貨物列車が運行されていた。
1880年(明治13年)に京都駅 - 大津駅(後の浜大津駅)間全通とともに馬場駅として開業した。県内最古の駅。全国19番目に開業。
京都駅 - 馬場駅間は両側とも25‰の急勾配が連続する区間であり、補助機関車解結のため付近に大津機関区を設置。東海道線全通時に急行列車が運転された際には牽引定数の関係上、馬場で食堂車を切り離す作業も行われていた。
また、駅開業時は東海道線がつながっておらず、大津と長浜の間は琵琶湖の海上交通(太湖汽船)に依っていた。京都方面からの列車は、当駅でスイッチバックをし、大津駅(現在の浜大津駅付近)へと下っていった。馬場駅は日本最古のスイッチバック駅であるが、単純折り返し型であるためにそう呼ばれることは少なく、日本最古のスイッチバック駅は松井田駅であるとされることが多い。この馬場駅 - 大津駅の区間は、1889年(明治22年)東海道線全通後は本線の貨物支線(後に大津線と命名)として残され、1913年に京阪石山坂本線の前身となる大津電車軌道が開業した際に旅客営業をやめ、再び無名の貨物支線となった。
線路は京阪石山坂本線と共用しており、駅の下り方北側で現在の京阪石山坂本線に線路が繋がっていた。ただし、大津電気軌道と国鉄で軌間が異なるため三線軌条(湖側が三線、山側は通常の標準軌)となっていた。この連絡線を使用し、近江今津からの江若鉄道も乗り入れ、旅客営業していた(江若鉄道末期で2本/日)。そのため、江若鉄道車両が発着する小ホームもあったが、現存しない。浜大津への貨物支線は1969年(昭和44年)に廃止された。京阪膳所駅の西側に当時の線路跡である坂が残っており、当時をしのばせている。
逢坂山トンネル越えの急勾配は線路変更後も輸送上のネックとなり、貨物列車には梅小路(京都駅西側)より、膳所まで補助機関車が付き運転されていた。さらに太平洋戦争中には、輸送力アップのため、京都駅 - 膳所駅間の上り線のみを2線とする、3線化工事も行われている。1970年(昭和45年)には草津駅 - 京都駅間の複々線工事が完成し、その際ホームを1面増設している。
1880年(明治13年)7月15日 - 官設鉄道の大津駅(初代) - 馬場駅 - 大谷駅間延伸時に馬場駅として開業。客貨取扱を開始。
1889年(明治22年)7月1日 - 関ヶ原駅 - 馬場駅間が開業し、新橋駅 - 神戸駅間が全通。大津駅 - 馬場駅間の旧線は旅客営業廃止。
1895年(明治28年)4月1日 - 線路名称制定。東海道線(1909年より東海道本線)の所属となる。
1898年(明治31年)8月1日 - 馬場駅 - 大津駅間の旅客営業再開。
1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称改定。当駅を含む新橋駅 - 神戸駅間は東海道本線、馬場駅 - 大津駅が大津線となる。
1913年(大正2年)
6月1日 - 大津駅(2代目)に改称。同時に大津駅(初代)は浜大津駅に改称されている。
3月1日 - 大津線(大津駅 - 浜大津駅間)の旅客営業が廃止され、東海道本線の貨物支線となる。
1921年(大正10年)8月1日 - 馬場駅に改称。旅客営業廃止。同時に馬場駅 - 京都駅間が現在の新線に切り替えられ、旧線の馬場駅 - 稲荷駅間廃止(稲荷駅 - 京都駅間は奈良線の一部として存続。同時に新線上に現在の大津駅開業)。
1934年(昭和9年)9月15日 - 膳所駅に改称。旅客営業再開。
1947年(昭和22年)1月25日 - 膳所駅 - 浜大津駅間の貨物支線の設備を共用する形で、江若鉄道が当駅に乗り入れ開始。
1965年(昭和40年)7月10日 - 江若鉄道の乗り入れ廃止。
1969年(昭和44年)11月1日 - 膳所駅 - 浜大津駅間の貨物支線(かつての大津線)廃止。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
2003年(平成15年)11月1日 - ICカードICOCA供用開始。
2005年(平成17年)3月1日 - 貨物列車の設定が無くなる。
2012年 - 2015年まで橋上化と周辺整備が行われている。
電報略号 セセ
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度- 12,655人/日(降車客含まず)
-2011年-
開業年月日 1880年(明治13年)7月15日
乗換 京阪膳所駅(京阪石山坂本線)
備考 直営駅
みどりの窓口 有
* 改称経歴
- 1913年 馬場駅→大津駅
- 1921年 大津駅→馬場駅
- 1934年 馬場駅→膳所駅
** この他江若鉄道線(1965年まで)