京都駅のMW-3555です。MWは「保全車」、メンテナンスワゴン
北陸重機工業が三菱重工業に納めた新幹線用MW(メンテナンスワゴン車)主に架線や構造物の検査に使用します。新幹線用架線作業車(SW/HW/MW/TW)の一つ
保全車両 MWは人力作業又は,熟練作業者の機械操作により行われていた保全作業の機械化により,短時間に多数の作業が計画できる多機能な車両です。
特徴的なことは,保全車両の機械操作は,自動装置においても,各動作毎に目視確認を行い,機器の破損を防止していることです。・車両方向転換機能 ・横取基地(新幹線軌道に平行に設けられた機械式小型基地)格納機能 ・作業者の作業可能範囲(上昇・張り出し)拡大機能・目視点検補助機。
保全車両には故障した場合においても,他の保全作業の計画遂行への影響を回避する自己復旧機能があります。・車輪脱輪時の自車単独復旧機能 ・作業用油圧動力喪失時の補助動力機能 ・ディーゼル機関機能喪失時の補助動力機能 ・電気系制御装置機能喪失時の手動操作機能。
作業台は,トロリ線の点検や張り替えのため,最大 900mm 上昇し,軌道カント範囲では,ローリング方向に任意角度調整が出来,作業台上の水平確保が可能な設計となっている.
これらの動作は,作業台を支持する2本2組の油圧シリンダ移動量を同期制御することで実現している.
テーブルリフタは,客先作業内容を分析し,鉛直方向移動に加え,車両幅方向にも移動機構を設け,トンネル天井点検の作業範囲の拡大を図った.
車体昇降転車装置
車両中央下部にあるこの装置は,油圧シリンダ2本を鉛直方向に左右に配置し,水平方向に旋回用の大型ベアリングをもつ構造で,シリンダ移動量の同期制御により,車体全体を約240mm 上昇できる.これは,車体重心が左右の油圧シリンダ間の限られた範囲に納まるよう
に,製品バランスを考慮した機器配置を行うことで実現している.
車体上昇後は,保全車用の横取基地への収庫や,車体を 180 度旋回し,片側の搭載装置(クレーン等)の作業範囲を左右両方への拡大を実現している.
接地パンタ
接地パンタは,トロリ線点検中の接地を目的として作業台前後端に配置し,車両走行によるトロリ線の高さ変動を吸収し,その押しつけ力の一定化を実現すべく,既存のバネ力から空圧に変更することで押しつけ力精度向上と調整範囲の拡大を図った.
全 長 7140mm 積 載 荷 重 1000kg 以下
全 幅 3000mm 最大定格出力 200kW/2200min-1
全 高 4450mm 0‰ 70km/h 以上
軌 間 1435mm 単車走行 15‰ 60km/h 以上
軸 間 距 離 3700mm 0‰ 60km/h 以上
車 輪 直 径 762mm 20t 牽引時 15‰ 30km/h 以上
乗 員 6 名 0‰ 10km/h 以上
重 量(運転整備時) 22400kg 以下
走行性能
定速走行 15‰ 5km/h 以上
最 高 速 度 70km/h 以上
北陸重機工業 株式会社
事業内容 :
鉄道車両、特殊装備車、荷役産業機械、設備省力機械の設計・製作・販売並びに上記品目の修繕・改造
鉄道車両:
ディーゼル機関車、ハイブリッド機関車、サーボモーター搭載機関車 、バッテリーロコ、機関車、軌道モーターカー、モーターカー、保線作業車、構造物(橋梁下)検査車、レール運搬車、レール研磨車、ダンプトロ、鉄製トロ、機材運搬車、人員輸送車、巡回車、検測車、測定車、架線作業車、高所作業車、延線車、保守用車、保守車、トンネル点検車、橋梁点検車、道床掘削機、道床作業車、軌陸車、トロッコ列車、客車、グランビー車、モノレール工作車、シミュレーター装置、各種保線機器