装置は2局により構成されています。航空警戒管制多重通信網の代替および緊急時の見通し外区間の通信の確保を目的とした、移動用見通し外多重通信装置です。
2,300MHz帯を使用し、対流圏散乱、山岳回折または、これらの組み合わされた伝搬路において電話36回線を伝送する事ができます。
この装置は、空中線装置2基を使用し、空間および周波数の4重ダイバーシティ受信方式を採用しており、高品質で信頼性の高い回線を構成する事ができる。移動は73式大型トラックに積載できる他、CH-47、C-1、C-130などの航空機により空輸が可能となっています。
-40℃~+50℃の周囲温度、また6度の傾斜地でも展開・運用ができ、高感度受信方式に加え半分割方式パラボラ空中線、大電力クライストロン、空中線装置展開の油圧駆動の採用および最大比合成方式の開発等システム性能の向上がはかられています。
シェルタはアルミ材が主として採用され衝撃・振動等に強く、内装も機器類を背面に設置する事により広い空間を設けて作業性に富んだ構造となっています。
1.通信装置(J/TRT-501)1台
2.受信/端局装置(J/TRR-501)1台
3.空中線装置(NAS-91/TRQ)2基
製作 日本電気