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サンダーバード683系4000番台特急列車

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サンダーバードは、西日本旅客鉄道(JR西日本)およびIRいしかわ鉄道が大阪駅 - 金沢駅・和倉温泉駅間を東海道本線・湖西線・北陸本線・IRいしかわ鉄道線・七尾線経由で運行する特急列車である。

1995年4月20日に、485系で運転されていた「雷鳥」の一部列車に、当時新型車両であった681系電車を投入し、この列車を「スーパー雷鳥(サンダーバード)」としたのが「サンダーバード」の始まりである。1997年3月22日のダイヤ改正で「スーパー雷鳥(サンダーバード)」から「サンダーバード」に改称された。
これ以降、681系とその後継車である683系電車を使用する列車はすべて「サンダーバード」としていたが、683系の投入により485系で運転されていた「スーパー雷鳥」は「サンダーバード」に統合され、廃止された。その後、683系の増備により「雷鳥」の運転本数は徐々に減少し、2011年3月12日のダイヤ改正ですべての列車が681系または683系の「サンダーバード」として運転されるようになった。


2015年3月14日の北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間の開業により、新幹線と重複する金沢駅 - 富山駅・魚津駅間は廃止され、金沢駅 - 富山駅間は新幹線「つるぎ」(シャトルタイプ)、それから先の黒部宇奈月温泉駅以東は新幹線「はくたか」(停車タイプ)で代替されている。金沢駅 - 和倉温泉駅間についてJR西日本は「七尾線に乗り入れる特急の存続に前向きな方針を示し」、最終的に1往復がIRいしかわ鉄道を経由して七尾線に継続して乗り入れることになった。そのほかは金沢駅 - 和倉温泉駅間のシャトル列車「能登かがり火」で対応する。また、山陽・九州新幹線沿線から北陸新幹線沿線ならびに「しらさぎ」・「ダイナスター」・「能登かがり火」とともに石川県の南加賀・能登地方から首都圏への重要なアクセスを担っている。
2017年3月のダイヤ改正以降、一部の列車に於いて2か国語(日本語・英語)による列車自動放送が投入されている。

列車名の由来
名付け親は当時のJR西日本社長・井手正敬。JR西日本の公式説明によれば、「サンダーバード」 (Thunder bird) は、アメリカ先住民族のスー族に伝わる神話に登場する雷光と雨を起こす巨大なワシに似た空想上の鳥であり、これに由来して命名されたものとしている。
当初「スーパー雷鳥(サンダーバード)」という列車名だった経緯もあり、「サンダーバード」は鳥の「雷鳥」の英語名(「雷鳥」の「雷」が「サンダー」、「鳥」が「バード」であるため)としばしば誤解される。

実際の「雷鳥」の英語名は「Grouse(グラウス)」もしくは「Ptarmigan(ターミガン)」である。
681系が「スーパー雷鳥(サンダーバード)」として営業運転を開始した際のJR西日本のテレビコマーシャルには、1960年代のイギリスのテレビSF人形劇ドラマ『サンダーバード』(国際救助隊)のキャラクターを起用していた。CMの内容は北陸エリアと関西エリアとで若干異なっていた。

運行概況
2016年3月26日現在、定期列車は大阪駅 - 金沢駅間で24往復が運転されている。うち1往復は和倉温泉駅まで延長運転されている[5]。所要時間は大阪駅 - 金沢駅間が2時間35 - 40分である。
全列車が湖西線経由で大阪駅を発着として運転されるが、強風などで湖西線が運転見合わせになった場合は、米原駅経由で迂回運転される。米原駅では原則として運転停車だが、事情により客扱いをすることもある。2000年代に入ってからは比良おろしとよばれる強風による運転規制の強化により迂回運転が増えていたが、防風柵の設置工事により迂回運転は減少するとしている。

迂回運転による所要時間の増加は約30分だが、折り返しとなる列車がさらに遅れる場合も多い。風が小康状態となり、かつ運転規制が解除されると湖西線経由に戻される。なお、何らかの理由で湖西線が不通になった事態を想定して、米原駅経由のダイヤもあらかじめ設定されている。
なお北陸新幹線金沢開業以前の2015年3月13日までは、14往復が大阪駅 - 富山駅間、1往復が大阪駅 - 魚津駅間での運行であり、大阪駅 - 富山駅間の平均所要時間は3時間20分であった。富山駅・魚津駅発着系統は増結により12両編成で運転される場合、列車によっては金沢駅で1 - 9号車と10 - 12号車の増解結を行うことがあった。


吹田総合車両所京都支所もしくは金沢総合車両所に所属する681系電車及び683系電車9両編成が充当されている。681・683系の使い分けはなく共通運用で、681系及び吹田総合車両所の683系0番台は1 - 6号車が基本編成、7 - 9号車が付属編成で、和倉温泉駅発着列車では付属編成が金沢駅で増解結され、金沢駅 - 和倉温泉駅間は6両編成での運行となる。

また、金沢総合車両所の4000番台は1 - 9号車まで9両固定の編成である。なお多客期は大阪方に681系もしくは683系の3両を増結して12両編成での運転となる。また、吹田総合車両所京都支所に所属する681系1000番台(先行試作車)は2015年3月14日の北陸新幹線の金沢開業から暫くの間は「しらさぎ」運用に就いていたが、同年7月からはその使用車両に余裕が出てきたことが理由として「サンダーバード」運用に復帰している。
かつては1号車(グリーン車)が大阪方の先頭車であったが、北陸新幹線開業に伴うダイヤ改正に伴い編成の方向転換が行われ、2015年3月14日以降は1号車が金沢方の先頭車となっている。

JR化以降の高速化

1989年(平成元年)3月11日:ダイヤ改正により、次のように変更。

パノラマ型グリーン車と「和風車だんらん」を再改造した「ラウンジカー」(半室グリーン車)が連結された「スーパー雷鳥」4往復が運転開始。湖西線内の最高速度が130km/hに引き上げられ、大阪駅 - 金沢駅間は最速2時間39分で運転された。スーパーを名乗らない「雷鳥」(18往復)の列車号数は11号から始まることになった。
「スーパー雷鳥」1往復が神戸駅発着で運転される。
1990年(平成2年)4月1日 - 9月30日:国際花と緑の博覧会へのアクセスを図るため、京橋駅発着の「エキスポ雷鳥」を運転。また、単身赴任者向けに早朝に金沢発大阪行き、金曜日の夜間に大阪発金沢行き「ホームズ雷鳥」を設定していたこともあった。


1991年(平成3年)9月1日:七尾線電化により、「スーパー雷鳥」「雷鳥」が和倉温泉駅まで乗り入れ開始。これにより、基本編成7両と付属編成3両の10両編成で増解結が行われた。この時点で「雷鳥」16往復、「スーパー雷鳥」7往復。「ゆぅトピア和倉」が廃止。
「サンダーバード」登場以降の京阪神対北陸特急群


1992年(平成4年)12月頃:臨時「雷鳥」として、同年7月に落成され試運転などを続けていた681系の試作編成での運行を開始。
時刻表などには「ニュー雷鳥」や「ハイスピード雷鳥」などと記されていた。この681系試作編成での運行は1995年(平成7年)にデビューする同系量産車登場まで運行された。
1995年(平成7年)4月20日:ダイヤ改正により、次のように変更。
681系(車両愛称:サンダーバード)による「スーパー雷鳥(サンダーバード)」が運転開始。全区間130km/h運転の実施により、最速所要時間が大阪駅 - 金沢駅間を2時間29分、大阪駅 - 富山駅間を3時間07分に短縮。この時点で「雷鳥」11往復、「スーパー雷鳥」4往復、「スーパー雷鳥(サンダーバード)」8往復。
「スーパー雷鳥」のグリーン車のみ「サンダーバード」と同じく大阪寄りを向くようになる。
「雷鳥」「スーパー雷鳥」「スーパー雷鳥(サンダーバード)」の列車号数が通し番号になる。
当初3月のダイヤ改正を予定していたが、1月17日に発生した阪神・淡路大震災により車両の完成が遅れ、ダイヤ改正が延期された。


1997年(平成9年)3月8日:「スーパー雷鳥(サンダーバード)」が「サンダーバード」に改称。「スーパー雷鳥」の神戸駅 → 大阪駅間が廃止[広報 23]。この時点で、「雷鳥」11往復、「スーパー雷鳥」4往復、「サンダーバード」8往復。
当初、大阪駅 - 和倉温泉駅・富山駅間の「雷鳥」・「サンダーバード」は和倉温泉駅発着編成に基本編成を充当していたが、利用率などを考慮し富山駅編成に充当されるようになる。
1998年(平成10年)7月1日:「サンダーバード」に初めて、湖西線内主要駅停車列車が設定される。


1999年(平成11年)12月4日:臨時列車の富山地方鉄道への乗り入れが廃止。
2001年(平成13年)
3月3日:ダイヤ改正より以下のように変更。
683系の投入により、「スーパー雷鳥」が廃止される。「サンダーバード」は15往復になる。
「雷鳥」の系統を富山駅・和倉温泉駅発着の「サンダーバード」と、金沢駅発着の「雷鳥」に整理。「雷鳥」は10往復になる。
「雷鳥」の新潟駅発着列車が廃止され、金沢駅 - 新潟駅間は「北越」に編入。なお、新潟駅発着は多客期のみ「ふるさと雷鳥」として運転される。
「雷鳥」の自由席がこれまでの7 - 9号車から「サンダーバード」と同じ5 - 7号車に統一される。
7月:「ユニバーサルエクスプレス」が運転開始。


2003年(平成15年)
9月1日:「おわら」が運転開始。
9月20日:「雷鳥」の定期列車における485系のボンネット型先頭車の運用が終了[注 6]。代わりにパノラマグリーン車が復活し、「雷鳥」のグリーン車も「サンダーバード」と同じく大阪寄りを向くようになる。「加越」から転用された非パノラマグリーン車も「雷鳥」ファミリーに同時追加。
12月1日:「ビジネスサンダーバード」が運転開始。
2005年(平成17年)4月20日 - 12月31日:「サンダーバード」の運転開始から10年を記念して「サンダーバード10周年キャンペーン」が実施される。
2007年(平成19年)
3月18日:指定席の8号車が禁煙車化され、喫煙車両は指定席・自由席1両ずつとなる。
10月1日:6両または9両編成のうち、指定席12席が女性専用指定席になる。
2008年(平成20年)
7月1日 - 9月31日[要検証 – ノート]:『この夏は「雷鳥号」で出かけよう!』キャンペーンを実施。期間中、雷鳥号の車内で、特製駅弁「雷鳥御膳(「大友楼」が調製、2007年11月にも限定販売)」の販売を行う。
2009年(平成21年)
5月:ゴールデンウィークに運転されたのを最後に「ふるさと雷鳥」は以後、設定されなくなる。
6月1日:683系4000番台が運転開始。また、すべての列車が禁煙となる。
10月1日:ダイヤ改正により、次のように変更。
683系4000番台の追加投入により、「雷鳥」3往復が「サンダーバード」に置き換えられる[広報 27]。ただし「サンダーバード」化による所要時間の変更はない。
「雷鳥」は6往復になる。同日以降は基本的にパノラマ型グリーン車を連結した編成のみ運用されるようになる[29][注 7]。「サンダーバード」にも大津京駅・松任駅に停車する列車が設定される。
2010年(平成22年)
3月13日:ダイヤ改正により次のように変更。
「雷鳥」4往復が「サンダーバード」に置き換えられ、「雷鳥」は1往復に、「サンダーバード」は22往復になる。
土曜・日曜運転の「雷鳥」1往復(23・22号)、日曜運転の「雷鳥」1往復(29・42号)が廃止。
七尾線に乗り入れる「サンダーバード」が富山駅発着編成との併結運転が中止され、全区間グリーン車が連結された6両編成の単独運転になる。
「サンダーバード」3往復が平日のみ9両編成から6両編成に減車、また「雷鳥」は6両編成となり多客期のみ9両編成での運転になる。
この改正と同時に「雷鳥」は市販の時刻表上でのエル特急の指定が解除され、荷物便である「雷鳥レールゴーサービス」の取り扱いも廃止される。
「サンダーバード」統一後


2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正により次のように変更。
「雷鳥」が廃止され、列車名が「サンダーバード」に統一される。
大津京駅への停車を取りやめる。
2014年(平成26年)9月15日:車内販売営業を終了。
2015年(平成27年)
3月14日:北陸新幹線の長野駅 - 金沢駅間開業に伴い、「サンダーバード」の金沢駅 - 富山駅・魚津駅間を廃止し、金沢駅 - 和倉温泉駅間に直通する列車を1往復に削減。全列車編成の向きを転換、基本編成を9両に統一した。また、主な運用は683系で行っているが、「サンダーバード」運用から外れた681系車両のうち、3両編成の3編成については暫定的に増結編成として運用している。先行試作車の681系9両については運用に余裕ができ次第、整備面からの都合により廃車の方向で検討していたが、同年7月からは「サンダーバード」運用に復帰している。
廃止時の金沢駅 - 富山駅・魚津駅間の停車駅:金沢駅 - (石動駅) - 高岡駅 - (小杉駅) - 富山駅 - 魚津駅 ()は一部の列車のみ停車。
4月23日:22号・31号において、元北越急行車の683系8000番台で運行された。この時点では北越急行色の塗装であったが、現在は側面に青とオレンジ色の帯を施された「しらさぎ」塗装に変更されている。
7月18日:台風11号による大雨の影響で、「サンダーバード」の大阪駅 - 敦賀駅間が終日運休になり、敦賀駅 - 金沢駅間が「ダイナスター」として臨時運転された。また、名古屋駅・米原駅発着の「しらさぎ」も終日運休になったため、「ダイナスター」の臨時運転には「しらさぎ」の定期時刻が活用された。
秋頃:「サンダーバード」全車両のリニューアルを2018年度末まで順次実施(予定)。
2016年(平成28年)3月26日:ダイヤ改正により1往復増発、24往復体制となる。これにより下り始発の時刻が繰り上がる。また上り終発の時刻も繰り下げ]。
2017年(平成29年)3月4日:上り3本下り4本の時刻を繰り上げて北陸新幹線との接続を改善。新たに4往復が高槻駅に停車。

種類 特別急行列車
現況 運行中
地域 大阪府・京都府・滋賀県・福井県・石川県
前身 特急「雷鳥」・「スーパー雷鳥」
特急「白鳥」]
運行開始 1995年4月20日 ...(「スーパー雷鳥」として)
運行終了 2015年3月13日(金沢駅 - 富山駅・魚津駅間)
後継 新幹線「つるぎ」・「はくたか」
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
IRいしかわ鉄道
路線
起点 大阪駅
終点 金沢駅・和倉温泉駅
使用路線 A東海道本線(JR京都線・琵琶湖線)・B湖西線・北陸本線・IRいしかわ鉄道線・七尾線
車内サービス
クラス グリーン車・普通車


技術
車両 681系・683系電車
(吹田総合車両所・金沢総合車両所)
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500V(大阪駅 - 敦賀駅間、津幡駅 - 和倉温泉駅間)
交流20,000V 60Hz(敦賀駅 - 津幡駅間)
最高速度 130 km/h


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