M1151は、拡張能力武装キャリアIAP / Armor Ready HMMWVです。軍用キャリアとして設計されたM1151は、360度の弧でリングマウントされたさまざまな武器システムの取り付けと発射を提供します。オプションの銃弾防御キットと手動牽引ユニットも装備しています。
Humvee(ハンヴィー)の名で知られるアメリカ軍を象徴する汎用輸送車両。
HMMWVとはHigh Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle(高機動多用途装輪車両)の略称。
現在は地雷やIEDに対する脆弱性や装甲の脆弱性が問題となり、それらに対応したMRAP(耐地雷待ち伏せ防護)車両への置き換えが進められている。
主な特徴
すべての気象条件で使用するために設計されています
すべてのタイプの道路と国境を越えた地形に対応
ペイロードの範囲は3,340〜5,100ポンドです。鎧構成と断片化キットに基づいて
航空輸送可能であり、ヘリコプターを介してスリングを積み込むことができる
2種類の装甲キット:
工場出荷時にインストール可能な「A」キット
オプションの "B"キット。これは、 "A"キットと組み合わされたときに、弾道保護を提供します
重装備を必要としないミッションに柔軟性を持たせるために、追加装甲およびフラグメンテーションキットは現場に設置可能で取り外し可能です
最適なクルーの快適性を提供し、ミッションの準備を向上させるための空調システムを装備
OGPK(Objective Gunner Protection Kit, オブジェクティブ・ガンナー・プロテクション・キット)は、2000年代後半にアメリカ合衆国で開発された、ハンヴィーやMRAPの機関銃手を防護する目的で開発された装甲銃塔キットの名称である。
2003年3月に発生したイラク戦争において、アメリカ軍は短期間に侵攻作戦を進め、5月にはブッシュ大統領により大規模戦闘の終息宣言が出された。しかしながら、その後もイラクのフセイン大統領の行方は判らず、旧フセイン政権を支持するイスラム教スンニ派のバース党構成員や支持者からなる民兵組織や、元々はフセイン政権とは敵対的であったはずのイスラム教シーア派民兵組織、更には大規模戦闘後イラク国内に流入し勢力を伸ばしたアルカイダ系の民兵組織により、アメリカ軍や駐留軍に対する攻撃は収まる事がなく、アメリカ軍の死者も、最初の2ヶ月の大規模戦闘での136名に対し、その後の駐留時の死者はその10倍を超える規模となっていた。
こういった環境下において、イラク国内でのパトロール活動を行うハンヴィーや軍用トラックは装甲防御力がほとんど無く、小銃の攻撃を受けても乗員が死傷するという状況で、これらの車両の乗員は車両のドアや運転席周辺、あるいは銃座の周囲に鉄板を切り出した即製の装甲板を取り付けて運用していた。2005年に提出された報告書には、こういった車両の射手に対する360度全周の防護と、視認性の維持の重要性が記されていた。
アメリカ軍はこの報告を重要なものと認識し、アメリカ軍の兵器研究、開発を行うニュージャージー州ピカティニー・アーセナルの陸軍兵器研究開発技術センター(英語版)(Armament Research, Development and Engineering Center, ARDEC)が、OGPK(Objective Gunner Protection Kit)と呼ばれる装甲銃塔キットの開発を主導する事になった。ARDECはそれまでに培った各種兵器開発の経験を生かし、迅速に開発、試作を進めた。OGPKには、機関銃手が周囲の状況を把握し素早く射撃を行うという機能と、敵の攻撃に対する充分な防御力を持つという、場合によっては相反する2つの性能が求められた。ARDECの開発チームはイラクの戦地から帰国した兵士の意見を聞いたり、4種類の試作品をイラク国内に持ち込んで実際の作戦に投入し、開発へのフィードバックを行うなどして、前述の目的に適う装甲キットを開発開始から6ヵ月後に完成させた。OGPKはかなりの重量があったため、旋回を容易にする目的で、同じアメリカ軍の戦車・車両研究開発技術センター(英語版)(Tank Automotive Research, Development and Engineering Center,TARDEC)によって開発された電動式旋回装置(Battery Powered Motorized Traversing Unit, BPMTU)の機能を組み込まれたものとなった。
OGPKは同じ年内(2007年)に実戦配備が始まり、その年のアメリカ陸軍の優秀発明品トップ10に数えられる事となった。OGPKはその後も改良されており、建物の密集した街路での市街戦に対応するため、銃手の頭上を防護する装甲屋根の追加、装着した機関銃の仰角を約80°まで付けられる新型マウントが開発され、それぞれ2008年度、2009年度の優秀発明品トップ10となっている。
OGPKは2011年1月時点で、45,000セットがイラクおよびアフガニスタンに展開するアメリカ陸軍に実戦配備された。また、アメリカの主導により再編された新生イラク軍や、その他MRAP系の対地雷装輪装甲車を導入した国々でも広く使用されている。
アメリカ海兵隊では、BAEシステムズによって開発された、O-GPKに類似するMCTAGS(Marine Corps Transparent Armor Gun Shield)や、MCTAGS-R(Marine Corps Transparent Armor Gun Shield - Reducible)と呼ばれる装甲銃塔キットを調達、配備している。
種類 装甲銃塔キット
原開発国 アメリカ合衆国
運用史
配備期間 2007年~
配備先 アメリカ陸軍
他
関連戦争・紛争 イラク戦争
アフガニスタン紛争
開発史
開発者 ピカティニー・アーセナル
ARDEC
開発期間 2007年
製造数 45,000以上