琴海駅(きんかいえき)は、かつて岡山県倉敷市大畠一丁目に存在した下津井電鉄下津井電鉄線の駅。
開業当初から島式ホーム1面2線を持つ駅で交換施設が存在したが、減便などにより一旦撤去された。1988年(昭和63年)、瀬戸大橋開通にともなう観光路線への脱却と利用者増加を見込み、交換施設を復活させた。
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モータリゼーションの進行による乗客の減少、および瀬戸大橋線(本四備讃線)により下津井電鉄のバス部門の主力路線である岡山 - 児島の乗客が減少し、鉄道線の赤字補填が困難となったため、1991年(平成3年)1月1日に下津井電鉄線と共に廃止された。
駅跡からは児島競艇場を見下ろすことができる。
廃止区間(児島駅〜下津井駅)は、歩行者と自転車専用道「風の道」として整備されている。
木造の駅舎が存在したが廃止時に解体撤去され、プラットホームのみ現存する。また、琴海駅跡を記す駅名標を象った碑がある。
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部分廃止までは交換設備があり、廃止後に一旦レールを撤去していたが1988年3月に復活、路線廃止まで使用された。
琴海駅付近は、JR瀬戸大橋線とほぼ並行する区間があり、現在も瀬戸大橋線から琴海駅跡と廃線跡を見ることができる。
1914年(大正3年)3月15日 味野町(後の児島駅) - 下津井間が開業し、同時に琴海駅が開業する。
1984年(昭和59年)10月1日 瀬戸中央自動車道・JR本四備讃線との交差部分となる、琴海 - 鷲羽山間のトンネル(延長134.8m)工事が着工する。同トンネルが下津井電鉄線として初のトンネルとなる。
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1985年(昭和60年) 琴海 - 鷲羽山間に建設中のトンネル工事のため、工事区間が仮線へ移動する。
1987年(昭和62年)3月 瀬戸中央自動車道・JR本四備讃線との交差部分のトンネルが完成する。
1988年(昭和63年)3月12日 琴海駅の交換設備が復活。
1991年(平成3年)1月1日 児島駅 - 下津井駅間が廃止。同時に琴海駅も廃止される。
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琴海駅
KINKAI
◄鷲羽山 (0.9km)(1.3km) 阿津►
所在地 岡山県倉敷市大畠一丁目
北緯34度26分52.2秒
東経133度48分29.7秒座標: 北緯34度26分52.2秒 東経133度48分29.7秒
所属事業者 下津井電鉄
所属路線 下津井電鉄線
キロ程 3.4km(下津井起点)
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
開業年月日 1914年(大正3年)3月15日
廃止年月日 1991年(平成3年)1月1日
備考 路線廃止に伴う駅廃止
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