野外炊具(やがいすいぐ)は、陸上自衛隊が装備する野戦用調理器具の総称であり、欧米の軍隊が所有する“フィールドキッチン”に相当する。屋外で大量の調理を行うことができ、野外演習だけでなく、災害派遣にもその能力を発揮する。なお、航空自衛隊は本車と同じく調理機能を有する炊事車(自走式)を装備しており、また、1930年代には日本陸軍が同じく調理機能を有する九七式炊事自動車(自走式)を開発・正式採用し、実戦投入している。
野外炊具2号
小部隊用の移動用調理器具。1号と違い車両の形態はとらない。灯油バーナーによるかまど3基で構成。主に、2基を炊飯用(50人分の米飯を炊き上げることが可能)、残り1基で惣菜の調理などを行う。車両牽引式の「野外炊具1号」の"かまど部分"を独立させ、小隊用に運用しやすく小型化したフィールドキッチンセットです。
特徴として、容易に運搬が行える様に可搬性を重視したユニット式になっています。
装置構成としては、かまど、燃料タンク、発電機などを1セットとしています。"1セットで45分以内に約50人分の調理"が行える調理性能を持っています。
野外炊具2号 - 主に小部隊用の炊き出しに使われる。3つのかまどで構成。最大50名前後の炊飯が可能。
野外炊具2号(改) - 野外炊具2号の改良バージョン。野外炊具1号のユニット1個に発電機などを組み込んで移動可能にしたもの。野外炊具1号のコンパクト版ともいえるもので、最大50人分の炊事を同時に約40分で調理可能です。
野外炊具2号 主要諸元
炊事能力 最大50人分の主・副食を概ね45分で調理可能
調理の種類 炊飯、汁・焼・煮・炒・揚げ物など
制作 伸誠商事
マッキンリー