MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島は、広島県広島市南区南蟹屋にある野球場である。日本プロ野球・セントラル・リーグの広島東洋カープが本拠地球場(専用球場)として使用しています。正式名称は「広島市民球場」
老朽化した初代の広島市民球場(2009年4月から2010年8月末までは「旧広島市民球場」、広島市中区基町)に代わる施設として、広島市が主体となって建設し2009年春に竣工。施設は広島市が所有しており、株式会社広島東洋カープが指定管理者として運営管理を行っています。
正式名称は初代のものを引き継いだ「広島市民球場」であるが、2009年4月から5年間の契約でマツダが愛称に対する施設命名権を取得しており、「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」(略称「マツダスタジアム」)と主に呼称されています。命名権契約は、2013年8月に、5年間の契約延長と愛称の継続が決定しています。なお初代が本利用されていた2009年3月31日までは、広島市条例などにおける暫定的な名称を「新広島市民球場」としてました。
フィールドの数値では左翼側が広いが、左翼ポール付近の外野フェンスは日本では珍しい直線となっているため、ポール際を除いて左翼側より膨らみがある右翼側のほうがホームベースからの距離が長い。
外野フェンスについては、広島球団の緒方孝市をはじめとする選手達からの要望を取り入れた結果、全体の高さに大きな変化はないものの、クッション部分の高さを従来の1m35cmから1m80cmに高めたほか、クッション自体も高性能な衝撃吸収能力を持つ製品(厚さ125 mm)が採用されている。2010年に広島の赤松真人と天谷宗一郎が相次いで成功させた、ホームラン性の打球を外野フェンスによじ登ってキャッチしたプレーは、このクッションの厚みと硬度のおかげとも言われています。
内野1階席・内野2階席、全ての座席でカップホルダーを備える。
左翼側フェンスは、ホームランとして判定するラインをスタンドの2層目(3.6 m)、もしくは3層目(7.5 m)にするかで検討された結果、2層目とすることで決着した。1層目の砂かぶり席、ライト側にあるのぞき穴チューブ席の前面にはグラウンドと仕切るための金網が設置されています。
公認野球規則を満たす国内の球場の多くが、フィールド面積13,000〜14,000 m²となるのに対し、新市民球場はプレーの臨場感や迫力を重視し、ファウルグラウンド部分を可能な限り縮小したため、改装後の宮城球場(同:12,800 m²)とほぼ同じく、従来よりやや小さなフィールド面積となる。プロ野球の本拠地の中では西武ドーム(同:12,631.29 m²)に次いで2番目にフィールド面積が小さい。
内野土には従来の黒土と砂からなる混合土に、天然芝との色彩の調和を考慮し、アンツーカーをブレンドしたものを使用しています。外野土にはアンツーカーを使用。『報道ステーション』での栗山英樹(現・北海道日本ハムファイターズ監督)のコメントによれば、内野が天然芝のためゴロが転がりにくく、イレギュラーバウンドが多く、ダブルプレーが取りにくいという。
メジャーリーグの多くのスタジアムと同様にホームベースは南西方向にある。そのためデーゲーム時において、外野手は飛球を追う際に太陽光に対する注意が必要とされる。
内外野スタンドにある全ての観客席が旧市民球場のものからサイズアップしており、かつカップホルダーを備える。
常設グッズショップの開設:本球場の建物内には、試合の有無に関わらず開店するグッズショップが設けられている。旧市民球場では試合開催日に球場外・正面玄関付近でグッズのワゴンセールを行っていたが、付近は混雑するためお客は身動きが取れず、商品をじっくりと手にとって選べるとは言い難い状況だった。また試合開催日以外では、一塁側内野スタンド裏側に設置された商品販売部での購入も可能であったが、スペースの都合上、入口が分かりにくい場所にある上、売り場面積も充分ではなかった。グッズ・チケット販売や球団の歴史資料を展示する常設施設としては、広島市内に球団所有の施設である「カルピオ」もあるが、場所が球場から離れている上、日曜日・休日は試合開催日以外は閉店していた。
これらの反省点を踏まえて本球場の正面ロビー付近に設置されたグッズショップは、2階建てで売り場の総面積424 m²(1階:276 m²、2階:148 m²)、内装はレンガ造りで、壁には巨大なグローブやボールが飾られるなど遊び心あふれる造りになっており、広島球団が取り扱うグッズは全種類が用意されている。 グッズショップは球場のこけら落としなる2009年地元開幕の対中日戦(4月10日)よりも1週間早い4月3日にオープンしたが、試合開催日以外にも多くのファンが訪れるようになり、2009年(開場初年度)の広島球団のグッズ販売高は、広島市民球場(初代)ファイナルイヤーで盛り上がった2008年(9億8700万円)を10億円余り上回る20億円に達した。
こうして球場正面に設置されたグッズショップだったが、試合開催日はカープファンが多く集うライトスタンドからはやや距離があるため、彼らが足を運びにくいという難点があった。そのため2013年3月、ライトスタンド傍にオープンしたルネサンス棟を利用し、新たなグッズショップが増設されており、こちらは試合開催日のみオープンすることになっています。
交通機関
JR・広島電鉄:広島駅南口から、JR山陽本線の線路敷地に沿って徒歩約10分
JR山陽本線の天神川駅からも徒歩連絡が可能(約20分)であり、2009年夏までに球場までの歩道改修工事が行われるが、一般には広島駅からのアクセスがメインとなる。広島電鉄本線の的場町電停・猿猴橋町電停、広島電鉄皆実線の段原一丁目電停からも10分程度で徒歩連絡が可能であるが、試合終了後の帰路は始発駅となる広島駅電停から多数の乗車が予想されるため、当駅での乗車は難しい可能性がある。広島駅から路線バスに乗り換えることも可能です。
路線バス:広電バス・広島バス・芸陽バス「マツダスタジアム前」バス停から徒歩3分(2009年3月28日をもって、広島電鉄と芸陽バスの「大州一丁目」バス停と広島バスの「南蟹屋」バス停が球場前に移転統合し、名称変更されました)
シャトルバス:試合終了後から、広島電鉄が球場西側の「広島市西蟹屋プロムナード」隣を発着場に、シャトルバスを30分間随時運行する。ただし、試合時間が4時間を超える場合は開始4時間後から運行開始。段原蟹屋線から平和大通りを経由、新天地・八丁堀・本通りの3ヶ所に停車(球場から本通りまで約20分)