1.25t系(1985年-2000年)
1985年(昭和60年)12月 フルモデルチェンジ。スタイルは初代のイメージを残している。
1987年(昭和62年)10月 4WD車を追加。
1991年(平成3年) マイナーチェンジ。サイドパネルの凸凹が省略され、外観がスマートになった。
1995年(平成7年) マイナーチェンジ。搭載エンジンを2.4リッターの「2L型」から2.8リッターの「3L型」に変更し、平成6年排出ガス規制適合。
2000年(平成12年) 生産終了。
クイックデリバリー(Quick Delivery )は1982年(2t級は1986年)から2011年までに生産された、トヨタ自動車のウォークスルータイプ配送車(デリバリーバン)です。
もともとは、ヤマト運輸(現・ヤマトホールディングス)の「車内での作業時でも腰をかがめる必要のない天井が高い車がほしい」という依頼を受けて開発された。ウォークスルーバンとは、運転席から左側ドアや荷室に、車内を容易に移動できるクルマである。その車体構造を生かし、移動販売車や簡易キャンパーなどにも使われる。
ダイナ、トヨエース、ハイエーストラックのジャストローシャーシの上に背の高い箱型車体を架装したもので、組み立てはフレーム付き車両を得意とするアラコ(現・トヨタ車体)が担当。当初は「ダイナ・クイックデリバリー」「トヨエース・クイックデリバリー」(積載量2t級)、「ハイエース・クイックデリバリー」(積載量1t級)のように、積載量および販売店で車名が分けられていた。後に車名が「200」(2t積)「100」(1t積)にそれぞれ変更されている。ヤマト運輸では両方が使われており、積雪寒冷地では4WD車も導入されている。
2t積・1t積ともに車体はほぼ共通であるが、サスペンションスプリング、ブレーキをはじめ、デフ、ホーシング、プロペラシャフトなどのドライブトレインは2t積の「U系」と1t積の「Y系」では対許容荷重や容量が異なる。
エンジンはダイナ、トヨエース、200がトヨタ・ダイハツ共同開発の、トラック用のヘビーデューティーな「B系」ディーゼルエンジンを、ハイエース、100は乗用・ピックアップトラック用のライトデューティーな「L系」ディーゼルエンジンを積む。2006年(平成18年)10月以降、QD200のエンジンは、ハイブリッドシステムが追加された日野製のN04C-TNへ変更されている。
トランスミッションはどちらにも5MTと4ATがあり、ともにコラムシフトであるが、やはり最大トルク許容量で分かれている。
少量生産ゆえ、メーカー希望小売価格は消費税込みで550万円を超える。開発依頼元のヤマト運輸ですら、最近はクイックデリバリーよりも圧倒的に安上がりなごく普通のダイナ・トヨエースを好んで導入している模様である。2011年(平成23年)には、生産・販売が中止された。