アンパンマン列車 JR四国2000系気動車
JR四国2000系気動車,量産車の一部は「アンパンマン列車」として運転されています。数回のリニューアル後、車内を「アンパンマン」の内装にし、車内チャイムもオルゴールの「アンパンマンのマーチ」に変更する改造が実施されました。特に2000形の普通車指定席部分は「アンパンマンシート」となっており、座席や内壁にアンパンマンのキャラクターが描かれています。
2012年3月現在、「アンパンマン列車」として運転されている車両は土讃線で2種類が存在し、いずれも基本的に固定編成で運用されます。ヘッドマークは使用しません。
1号(グリーン):2007 + 2212 + 2104
特急「南風」(2・3・24・25号)で使用。当初は4両編成で運行されていましたが、運用の変更で2203が外されて3両になりました。なお、高知運転所所属の2006は外装こそ量産車と同一であるが、内装にアンパンマンシートが配置されています。このため、「アンパンマン列車」の2000形が検査などで運用を外れている場合は、2006が代走運用に入る。
JR四国2000系気動車
四国島内の高速道路網整備に伴い、特に四国山地を横断し急勾配・急カーブが続く土讃線における特急列車の速度向上を目的としてJR四国と鉄道総合技術研究所(鉄道総研)が共同で開発した形式です。
西暦2000年を目前に開発されたことから、『2000系』という、日本国有鉄道(国鉄)式の「キハ」等の文字を使用せず四桁数字だけで表記する私鉄車両のような形式称号が付与され、以後、JR四国の新型車両は1000形気動車、7000系電車、8000系電車、6000系電車、5000系電車、1500形気動車と四桁数字だけの形式称号を名乗ることとなりました。
エンジンから台車への動力伝達の反作用から困難とされてきた振り子式気動車を、2つのエンジンから生じる回転力を相殺させることにより実現[し、また遠心力による車体傾斜に先行して機械的に車体傾斜を生じさせ乗り心地の改善を図る制御付自然振り子が採用された。振り子式気動車としては世界初、制御付振り子式車両としては日本初の車両である。
制御つき自然振り子はあらかじめ走行線区の線形データを記憶させ、これに応じて車体傾斜させるため、線形データが入っていない線区では振り子が使用できない。また、宇野線・本四備讃線では振り子を使用しない。振り子機構はコロ式。振り子作用時の車体最大傾斜角は5°で、曲線半径600mで本則+30km/hの120km/hの運転を可能とした。
ブレーキシステムは電気指令式空気ブレーキで、制動距離の短縮のために機関ブレーキ、排気ブレーキを併用している。重心を下げるため車輪径を810mmに小径化し、客用扉部分のステップをなくす(TSEおよび量産車導入に際しホーム高さの低い駅は嵩上げが行われた)とともに、ステンレス製の車体外板に1.2mm厚(通常の軽量ステンレス車は1.5mm、他はJR東日本209系0番台車に例がある程度)の薄いものを使用して車体の軽量化を図っている。連結器は密着連結器が採用されました。
エンジンはコマツ製の直噴式SA6D125H形で出力は330ps。JR四国での社内制式名称はないが、東日本旅客鉄道(JR東日本)ではこのエンジンにDMF11HZという社内制式名称を与えている。新潟コンバータの直結2段式液体変速機TACN22-1601との組み合わせで、25パーミル上り勾配での均衡速度は95km/hを達成しています。
客用扉にはプラグドアを採用。キハ185系に合わせて片側2箇所となっており、これは8000系電車も同じである。また、客用扉が開いたまま動き出しても、5km/hを超えると自動的に閉まるようになっています。