線路上に降り積もった雪を排雪するモータカーロータリーです。前位側には排雪する為の雪鋤を装備し、後位側には投雪するロータリー装置が装備されています。 雪の無い季節には、雪装備を取外し、レール運搬や、材料運搬のモータカーとして使用されます。
積雪地帯では、雪かき車の代用として営業線の除雪作業でもよく見かけることができ「排モ("排"雪"モ"ーターカー)」と呼ばれる。特にモーターカーによるロータリー除雪について「モロ」と言う場合もあるが、現在のほとんどの排雪モーターカーはロータリー/ラッセル兼用であり特雪と区別する必要がなければ一括りに「排モ」と言ってしまうことが多い。
変り種は長良川鉄道のNTB209で、車籍がありトロッコ列車を牽引していたが、保守作業や除雪作業にも使用されていました。
北海道旅客鉄道(JR北海道)には、日本除雪機製作所製の排雪用モーターカーHTR600形を基に、鉄道車両として製造されたDBR600形が存在する。これは除雪作業の際、通常は線路閉鎖をしなければならないところを、自身も「排雪列車」として一般の列車の運行を阻害せず除雪作業が行えるようにするため、鉄道車両として法規上の要件を満たすべく、機器や装備を搭載、整備したものです。
また、これとは別に同社では、排雪用モーターカーHTR600形2両を連結し、両端にラッセル除雪装置を装着して総括制御運転することで老朽化したDE15形ディーゼル機関車の置き換えを行っているが、こちらは鉄道車両ではなく保線係員が運転するため、線路閉鎖が必要である。
通常は1エンド側にV字型のラッセルヘッド、2エンド側にロータリー装置を装着するが、日本除雪機製作所開発のHTR400RB型のようにロータリー除雪装置を双方に装着した車両やHTM350VBのような両エンドにラッセル装置を装着し排雪を行う車両の他、新潟トランシス製のTMC500AS型のように可変式のラッセル装置を取り付け左右それぞれ任意の方向に排雪が可能になった車両があり、用途に応じて運用しています。
東日本旅客鉄道(JR東日本)では、新潟トランシス製の大型排雪用モーターカーENR1000型を導入している。こちらはロータリーヘッドの掻き寄せ翼をプラウ状に変形させることができ、ラッセル・ロータリー双方を兼ねる機能をヘッドの着脱なしに実現させたものである。また、本線上では軌道回路に反応する状態で運行し、位置確認の確実化・踏切通過時の安全確保などを図っている。モーターカー本体は軸配置B-Bの箱形両運転台で機関車然としているが、こちらも車籍はなく機械扱いである。